【管理栄養士監修】アラフォー女性必見!知っておくべき現代栄養学とは
俗にいう「お肌の曲がり角」が20代半ばならば、「体調の曲がり角なのでは?」と感じてしまうくらい、アラフォーは体の変調が現れるお年頃。
やがて迎える更年期に向けて、「こんなはずではなかった」と思うことが増えてくるものです。
そこで今回は、専門家監修のもと、アラフォーの体を根底から支える食生活の考え方を現代栄養学の観点から迫ってみました。
若い頃から蓄積された「美容・健康にいい食の知識」は、実は思い込みなのかもしれませんよ…?
「五大栄養素をバランスよく」は当然の常識。
学生の頃の家庭科の授業では、エネルギー産生栄養素(旧:三大栄養素)の「炭水化物・脂質・タンパク質」が十分であるかどうかが、健康維持に大事なことと教わってきましたよね。
このエネルギー産生栄養素にビタミン・ミネラルを加えたのが、五大栄養素。
これらの栄養素をバランスよく摂れていると、身体やエネルギーをつくり、調子を整えるという健康的な生活を続けられる。
これはもうほとんどの人が理解しているはずの知識ですよね。
でも、そんな健康的な食生活の常識を知っているはずなのに、だるさが抜けなかったり、肌ツヤが悪くなったり、なかなか痩せなかったり。
身体の不調の悩みはつきませんよね。
それって一体なぜなんでしょうか?
極端すぎると危険な「低エネルギー・低体重信仰」
私たちアラフォー世代は、若い頃から「低エネルギー食であること」が美容と健康の第一条件だと思ってきませんでしたか?
スーパーではカロリー表示をチェックし、コンニャクやリンゴなどのローカロリー食品を食べ続ける単品ダイエットを信じた経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
「カロリーを抑えて体重を減らす」。
これが常に頭のどこかにあるという人も多いのでは?
カロリーの高い食品を避けるあまり、肉や魚介などの動物性タンパク質や、ごまやアーモンド、アボカドのような脂質を控えることになります。
肥満が怖いからといって節制しすぎると、過剰なエネルギーを抑えるレベルを超えて、本来必要なエネルギーまで不足する事態に。
体重は減るかもしれませんが、筋肉、骨量、気力、肌のツヤ、そして代謝までが落ちてしまうのです。
それに、同じ食品を摂っても人によってカロリーの吸収率は違うそう。
また、同じメニューでもエネルギーにできる量は人それぞれなんだそうです。
そもそも食品に含まれるカロリーは、加熱前後で変わってしまうというのも盲点ですよね。
つまりは表示カロリーばかり気にしているのは、現代の栄養学の観点で見ると、もう時代遅れとされているのです。
正しく向き合いたい「現代栄養学」
基礎的な栄養知識は知っていても、不調が続くと新しい美容・健康理論にすがりたくなりますよね。
近年では、「糖質制限」や「グルテンフリー」などがポピュラーな言葉になってきて、カロリーの多さではなく糖質を制限した方が減量につながる説や、小麦粉を避けることが美容と健康につながる説が支持されるなど、健康的な食事についての常識が見直されてきているようです。
こうした現代的な食の知識を得ることで低カロリーの呪縛から解き放たれるのはいいのですが、極端な食事制限には危険が伴います。
【糖質オフの功罪】
メリット:炭水化物などに含まれる「糖質」を控えると血糖値の上昇が抑えられるとともに、脂肪の減少につながる。
デメリット:脳の働きには糖質が必要。ストイックになり過ぎると頭がぼんやりとして心の不調を引き起こすことも。特にメンタルが不安定になりがちなアラフォー女性には注意が必要。
【グルテンフリーの功罪】
メリット:グルテンとは小麦などに含まれるたんぱく質のこと。グルテンを減らすと気力が出て快活になる、栄養の吸収の効率がよくなり体調管理がしやすくなるなどと言われている。
デメリット:小麦などに含まれる食物繊維の摂取が減る可能性があり、食物繊維不足による便秘や心臓や血管の健康にリスクが高まる。
新しい栄養学の説には、大きなメリットの陰にデメリットも存在します。
しっかりと見極めて、食生活に取り入れていきましょう。
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