【専門家監修】結局どうすれば正解なの?やっかいな「肌荒れ」の原因と対策を徹底解説
吹き出物が出る、赤くなる、痒みが出る、肌がピリピリするなど、何かしらの「肌荒れ・肌トラブル」を抱えているという人は多いのではないでしょうか?
男女問わずに起こり得る肌荒れの症状ですが、女性は特に顔の肌トラブルは気になりますよね。
吹き出物ができると朝から憂鬱になってしまったり、痒みや痛みがあると化粧も満足にできないなどの問題も出てきます。
この記事では、誰もが経験し得るやっかいな肌荒れの原因と対策について考えていきたいと思います。
人それぞれの体質によって肌荒れの起こり方はさまざまで、自分に当てはまる肌荒れの原因が何なのかを理解すれば対策もしやすくなります。
今回は代表的なものをまとめてみましたので、自分に当てはまるのは何かをいっしょに確認していきましょう。
原因1「紫外線」
紫外線が肌に与える刺激も、時に肌荒れの原因になります。
紫外線による刺激を繰り返し受けてしまうと、私たちの体は内部への侵入を防ぐために、肌の表面に余分な角質で覆った「角質肥厚」の状態にしょうと働きます。
一方、肌の内部はバイア機能が低下して水分が蒸散しやすくなるため、より乾燥が進みます。
そこから炎症が発生し、メラニン色素が過剰生成、肌表面に色素沈着を起こし、キメが乱れ、肌荒れ状態になってしまいます。
昨今では、紫外線の刺激で蕁麻疹などの症状が現れる「紫外線アレルギー」を持つ人も増加しています。
実は筆者もその一人で、腕に蕁麻疹が出るようになり、夏は紫外線対策のカーディガンが欠かせなくなってしまいました。
一度アレルギーが発症すると完治は難しいようで、発症しないためにも紫外線を防ぐための上着、日焼け止めや日傘で対策をすることが大切です。
また、刺激の強すぎる日焼け止めも肌荒れの原因となってしまう場合があります。
例えば、「紫外線吸収剤」入りのものは、紫外線を吸収すると肌の上で化学変化を起こし紫外線の吸収を和らげるという効果がありますが、その化学変化が刺激となり、肌荒れを起こしてしまう場合もあるので、乾燥肌等で肌が弱い人は紫外線吸収剤フリーのものを選ぶ方が良いでしょう。
このように、紫外線対策をすること、そして日焼け止めもただ塗ればよいのではなく、自身の肌に合った日焼け止めを選ぶことも肌荒れを防ぐ上で重要となってきます。
原因2「乾燥」
肌の乾燥も、肌荒れトラブルを招きやすいと言われています。
肌の乾燥が進むと、そこから乾皮症と言われる状態になり、それが進行すると乾燥性皮膚炎になることがあります。
皮膚の表面には角質層があり、更にその上は皮脂膜というもので覆われています。
皮脂膜は皮脂と水分からできた保湿クリームのようなもので、角質層から水分が蒸発しないようバリアの働きをしているのです。
しかし、肌が乾燥してくると、角質層の水分が不足してきて、皮膚は柔軟性を失い、ひび割れしたり、皮がむけたりします。
これが乾皮症の症状です。
乾皮症が進行すると、強いかゆみやあかみ、水膨れなどの湿疹を併発する、乾燥性皮膚炎になる場合があります。
すねや脇腹など皮膚が乾燥しやすい場所に出やすいのが特徴です。
湿疹ができると皮膚のターンオーバーが早くなり、肌がよりカサカサした状態になります。
それをただの肌荒れと勘違いして放置すると、悪化して治りが遅くなるので注意が必要です。
肌の乾燥だけでなく、赤みなどの湿疹の症状がみられる場合は、乾燥性皮膚炎の可能性があります。
乾燥性皮膚炎の元となる乾燥肌の主な原因は、加齢です。
老化現象のひとつで、個人差はありますが、高齢になればほとんどの人に皮脂の欠乏が見られます。
ただ、冬の乾燥した時期は年齢に関係なく乾燥肌になりやすいので注意が必要です。
冬はもともと肌が乾燥しやすい上、暖房などで体が温まると肌がかゆくなりやすいので、乾燥した肌をつい何度もかくことによって湿疹化し、乾燥性皮膚炎になることもあります。
また、加齢以外にも過剰な清潔志向が原因になることがあります。
たとえば、入浴時に体をゴシゴシと洗い過ぎたりすると皮脂が失われ、肌の乾燥が進んでしまいます。
以上の通り、乾燥と肌荒れは深い結びつきがあるので、乾燥を防ぐことが肌荒れ対策としてかなり有効になることは間違いありません。
原因3「生活習慣の乱れ」
肌荒れを防ぐためには、日常生活の改善も重要です。
早寝早起き、栄養バランスの良い食事は丈夫で健やかな肌を育むために欠かせません。
まず睡眠について、寝不足はお肌の大敵と言われますが、なぜ寝不足になるとお肌が荒れてしまうのかというと、睡眠には身体の疲労回復、傷ついた組織を修復するという役割があり、特に皮膚は日々新陳代謝をしている細胞分裂が活発な組織で、紫外線によるダメージを受けやすいため睡眠中の修復が重要となり、睡眠中は新陳代謝を促す成長ホルモンの働きが活発となるため、その日に傷ついた組織を修復してくれるためなのです。
よって、睡眠不足になってしまうと、この働きを体が出来なくなってしまうことになるので、成長ホルモンの分泌量が減り、新陳代謝も滞り、肌の細胞分裂が進まず、ターンオーバーが滞ります。
そしてメラニン色素が肌に残り続けることでシミやくすみの原因となり、角質が排出されないため、肌がごわごわしてきて、肌荒れへと繋がってしまうのです。
また、プルプルとしたハリのある肌を作るためのコラーゲン、エラスチンなどの保湿物質を作り出す組織である「皮膚線維芽細胞」の働きも睡眠不足による成長ホルモンの分泌減少により弱まってしまうので、肌から水分が失われてしまいます。
このように、睡眠不足は肌にとって何ひとつ良い結果が生まれないので、肌が荒れてきたと思ったら何より先に睡眠がきちんととれているかを振り返りましょう。
そして質の良い睡眠を心がけましょう。
原因4「運動不足」
また、運動不足も肌トラブルを招きやすいです。
運動をしないことで血行不良となり、体内に老廃物がたまりやすく、栄養や酸素が肌の隅々まで行きわたらなくなり、結果、肌のくすみや吹き出物、乾燥などを招いてしまいます。
偏った食生活もお肌の大敵です。
なぜなら肌を作っているのは「今日食べたもの」と言っても過言ではないほど、肌のコンディションには食事が大きく影響しているので、肌荒れを防ぐためには外側からのみではなく、内側からのケアとなる食事も気を付けなければなりません。
特に、高脂質、高糖質の食事をしているとニキビや吹き出物等、肌トラブルの原因となってしまいます。
バランスの取れた食事を心掛けましょう。