令和の時代になっても、女性の立場から語られがちなワーク・ライフ・バランス。
「妻、母親、娘、嫁、そして仕事の時のワタシ。体がいくつあっても足りない!」と嘆きたくなる気持ち、わかります。
そんな風に思いつめてしまう前に、一度、家事代行のプロに頼んでみませんか?
今回は、話題の家事代行のサービス内容から手配の方法、料金設定、知っておきたいトラブルのアレコレなどをご紹介。
「家事代行って後ろめたい」なんてとんでもない!
忙しすぎる毎日を乗り切るライフハックだと思って、トライしてみてはいかがでしょうか?
家事代行サービス、利用したことありますか?
前時代的な「女性は家庭に入る」という価値観を見直そうという声が大きくなってきているとはいえ、「輝く女性は社会で活躍し、家でも家事をこなす」といったようなイメージも持たれがちですよね。
日本ではいまだに「家事の大半は女性の役割」というのが実態です。
これは、「平成28年(2016年)社会生活基本調査」の結果を見れば明らか。
日本人の6歳未満の子どもをもつ夫婦が家事をしている時間(育児含む)は、男性が1.23時間/週で、女性の7.34時間/週と大きく差が開いています。
母親一人で家事や育児を切り盛りしている過酷さを表す「ワンオペ育児」なんて言葉が取りざたされるほど、日本の多くの女性の家事負担の割合は、そう簡単には変わらないようです。
【家事代行サービスのメリット】
やりがいやキャリアを大切にしたい仕事や子供と向き合う時間などは、誰にも代わってしくないけど、掃除や洗濯なら代わってもらってもいいと思いませんか?
でも、野村総合研究所の調査によると、家事支援サービスの利用率は約1%で、過去に利用したことがあるという人を含めても約3%。
まだまだ少ないのが現状ですが、忙しい毎日の中でずいぶん助かっているとの声があるようです。
●自分の時間や仕事の時間が取れる
家事代行のいちばんのメリットは時間が手に入るということ。
共働き夫婦でゆっくり過ごす時間が少ない方や仕事の繁忙期などに、プライベートや仕事を充実させる秘策として取り入れてみるのはいかがでしょう。
●肉体的・心理的負担が軽減する
日中の仕事でクタクタ。
疲れが溜まって辛い日こそ、部屋が綺麗だったりきちんとした食事を出されたりすると嬉しいものですよね。
例えば週1回だけでも肉体的な面だけでなく、心の余裕にもつながりそうです。
●生活全般に対する満足度が高まった
忙しくて余裕がないときは、散らかっていく部屋や品数の減っていく食事をつい見て見ぬ振りしてしまうものです。
満足感のある暮らしは、家族の笑顔も増やしてくれるでしょう。
また、散らかりにくいようにするなど、日頃の暮らし方まで変わっていくかも知れません。
<出典>
どんな「家事の代行」を頼めるの?
あらためて、家事代行業とは一般家庭の家事(掃除、洗濯・調理の支援など)を代行してくれるサービスのこと。
あくまで日常的な家事の範囲内が対象なんです。
エアコンや換気扇内部の掃除など、専門性が求められる内容はハウスクリーニング業者などに頼みましょう。
【家事代行サービスで頼めることの一例】
● 掃除関係
もともと家にある掃除道具を使って掃除をしてくれます。
「こんな掃除道具があるともっと綺麗にできる」などアドバイスをくれる場合も。
業者によっては掃除道具の持ち込みをしてくれるところもあります。
・掃除機がけ・クイックルワイパーがけ・床の拭き掃除
・水回りの清掃(キッチン・トイレ・お風呂・洗面所)
・窓ふき・バルコニー清掃・庭の掃除 など
● 部屋の片づけ
床やテーブルに散らかったモノを片付けて、普通の生活レベルに整えてくれます。
散らかりの程度によって別途費用がかかってしまう場合もあります。
・部屋の整理整頓・寝室のベッドメイキング・ゴミの分別・ゴミ出し など
● キッチン関係
人気の高い作り置き。
メニューを指定したり、下ごしらえだけ頼んだり、お弁当作りを頼めたりなど、自由度が高い分意思疎通が大事です。
はっきりと要望は伝えましょう。
・料理の作り置き・食器洗い・片づけ など
● 洗濯関係
洗濯機の種類や洗濯物の量によって、依頼する時間内に終わらなこともあります。
「洗濯を回して干す」「洗濯物を取り込んでたたむ」など、一部を依頼するパターンも多いといいます。
・洗濯機を回す・洗濯物を干す・アイロンがけ・たたむ・収納する など
● その他
・植物の水やり・ 郵便物の受け取り・靴磨き
・日用品・食料品の買い物・クリーニングの受け渡し など
【家事代行サービスで頼めないことの一例】
● ハウスクリーニング業務
(エアコン、換気扇、洗濯機、室外機の内部、フローリングのワックスがけ など)
● 専門性が求められる業務
(介護、解除、自宅での医療行為、ベビーシッター、ペットシッター、家庭教師 など)
家事代行サービス業者の決め手は!?
月々10万円以上もする家事代行業者もありますし、1時間2,000円ほどで来てくれるところもあります。
高価でもクオリティが高いほうがいい、ある程度ザッと片付けてくれて安いほうがいい…など、その価値観は人それぞれ。
自分の納得感を踏まえてコスパを判断しましょう。
【家事代行サービスの比較ポイント】
いざ「家事代行を頼みたい」と思っても、大手企業が母体の業者から個人事業者まで、規模も価格帯もさまざま。
事前にこのような点をチェックしてくださいね。
● サービス範囲
代行してくれるサービスを限定的にして専門性を高めている業者もあれば、幅広いサービス内容をワンストップでお願いできる業者も。
● 対応可能時間
一度の依頼で家事代行をお願いできる最短依頼時間や、対応可能な曜日・時間帯など。
● 利用料金体系
1時間あたりの最低料金、または、作業内容に伴う料金設定、オプション料金など。
● 対応エリア
別途交通費がかかる場合がほとんどなので、サポートできる地域をチェック。
● 不在時の依頼可否
仕事中に家事代行を済ましていてほしい場合は、不在時の依頼可否や鍵の管理体制をしっかり確認を。
セキュリティ上のリスクも念頭に。
● 掃除用具などの用意
ハウスクリーニングとは違って自宅にある掃除用具を使用する場合が一般的ですが、会社にもよるので事前に確認を。
● 予約方法、予約締め切り、キャンセル規定など
Webでの24時間365日予約やスタッフと直接チャットできる手軽さを売りにしている業者もあれば、担当者とメールや電話で丁寧に応対してくれる業者までさまざま。
予約が作業日時のどのくらい前から受けられるか、キャンセルできるのはいつまでかなども要確認。
● 支払い方法
カード払いや銀行引き落とし、現金払いの不可など。
● お試しプラン
初回のみ、リーズナブルな料金でお試しできる場合も。
できればいくつかの業者をお試しプランで比較すると安心。
「家事代行」を依頼する際に知っておきたいトラブルケースは?
自宅というプライベート空間へ、プロといっても他人を招き入れるわけです。
時には留守中にお願いすることもあるかもしれません。
どういったリスクが起こりうるかも知っておくに越したことはないでしょう。
【貴重品がなくなっている!】
時計やアクセサリーなど、見るからに貴重品とわかるモノだけではありません。
本人にとってかけがえのないモノでも、他人の目から見ればゴミと思って捨てられてしまう場合も。
盗難の心配よりも「認識の違い」に注意しましょう。
【これで「代行した」と言えるの!?】
家事レベルのマッチングが、いちばんのトラブルの元といえるかもしれません。
料理の味や掃除・洗濯などの仕上がりの満足度は人それぞれです。
価格との兼ね合いもありますよね。
事前に掃除箇所の確認を一緒に行う、作業の優先順位をしっかり伝える、作業してほしい内容を具体的に伝えるなど、価値観を共有する努力も必要です。
【生理的に相性が悪い!】
家事代行のほとんどは、アルバイトやパートの方が派遣スタッフとしてくる場合がほとんど。
意識の低さや愛想の悪さが目立ったり、こだわりを押し付けてきたりなど、どうしても許せない場合があるかもしれません。
スタッフの変更は自由にできるのか、マナーや技術的な研修はしているのかを確認しておくことも重要です。
【部屋の壁や家具が傷ついている!】
大手の家事代行サービス業者は損害保険に入っているのがほとんどですが、中には入っていないところも。
傷ついてしまうこともあるという前提を頭に入れて、保険加入の有無を確認しておきましょう。
まとめ
こうしてみると、ひと口に家事といっても細々とたくさん。
あらためてやることの多さを再認識してしまいます。
苦手な家事の一部分くらいは家事代行サービスを利用して、家族との団欒や仕事への集中する時間などを得られると思えば、頼んでみない手はないですよね!
<参考URL>
・「お掃除の家事代行」選びの達人「掃除の家事代行を比較しよう!」