【薬剤師執筆】室内外の「寒暖差」が原因だった!季節の変わり目の体調不良の原因と対処法を徹底解説
「風邪じゃないけど、なんだかカラダがだるい…」
「花粉症でもないのに、くしゃみや鼻水が止まらない…」
季節の変わり目が訪れると、風邪をひいたわけでもないのに疲れやすくなったり、明らかな不調が現れたりすることってありませんか?
その体調不良、寒暖差が原因かもしれません。
そこで今回は、寒暖差が原因で起きる症状やそのメカニズム、寒暖差の不調を解消するための効果的な対処法について解説していきたいと思います。
寒暖差で起きる症状
寒暖差が原因で起きる体調不良の症状には、以下のようなものがあります。
・頭痛
・肩こり
・めまい
・不眠
・食欲不振
・冷え、むくみ
・鼻水、くしゃみ
・イライラ
急激な温度変化が起こると、体調が崩れやすくなります。
一日の気温の高低差だけでなく、室内外の温度の差も原因となるのです。
四季に応じて、室内で冷房や暖房などを使用して部屋の温度を調節しますよね。
その結果、室内外の寒暖差が大きくなってしまい、寒暖差による不調も起きやすくなります。
寒暖差で体調不良が起こる原因
寒暖差で体調不良が起こる原因は、急激な気温の変化によって自律神経のバランスが崩れることだと考えられています。
私たちのカラダは、気温の変化に対応するために体温調節を行いますが、この体温調節を担っているのが自律神経です。
自律神経が正常に機能することで、筋肉を動かしたり血管を収縮させたりして、体温調節をしています。
自律神経が機能するためにはエネルギーが必要になりますが、寒暖差が大きいとエネルギー消費が増大し、エネルギー不足に陥ってしまうのです。
エネルギーが不足すると自律神経が正常に機能できず、先程挙げたようなさまざまな症状を引き起こします。
寒暖差の体調不良に効く簡単セルフケア
では、寒暖差による体調不良は、どのように対処すればいいのでしょうか。
(※この記事では、冬季に役立つ対処法を解説いたします)
1.カラダを温める食材を食べよう
寒暖差による体調不良に対処するためには、カラダの中から温めることが大切です。
カラダを温める効果のある食材を積極的に摂取しましょう。
発酵食品や冬が旬の食材、たんぱく質を豊富に含む食材がおすすめです。
また、カラダが温まると血行が促進されるため、自律神経を整えるのにも役立ちます。
2.首を冷やさない
首を冷えから守ると、カラダ全体の冷えを防ぐことができます。
首には太い血管が通っているため、露出していると冷えやすい場所です。
そのため、首をしっかり温めると、太い血管から全身に温まった血液を効率良く届けることができます。
外出する際には、マフラーやタートルネックの服を着るなどして、首を冷やさないように心がけましょう。
3.軽いウォーキングをする
軽いウォーキングによって、血行促進や筋肉量の増加が期待できます。
血行が悪いと、熱をカラダのすみずみまでうまく運べず、手足に冷えを感じやすくなります。
また、筋肉量が少ないと、熱を十分に作り出すことができません。
軽いウォーキングを習慣化すると、冷えにくいカラダ作りを目指せます。
寒暖差による体調不良の対策には漢方薬もおすすめ
寒暖差対策には、漢方薬の活用もおすすめです。
寒暖差による体調不良は、気温差やストレスによる自律神経の乱れに加えて、冷えによる免疫機能の低下も悪影響を及ぼすと考えられています。
寒暖差による体調不良の対策には、
「血流を良くして熱を巡らせたり、自律神経の乱れを整えたりする」
「水分の偏りを調整して冷えを解消する」
「消化・吸収機能を良くして抵抗力を高める」
などの働きのある漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
寒暖差対策におすすめの漢方薬
●苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)
特に腰から足にかけての冷えが強く、疲れやすい人におすすめの漢方薬です。
カラダを温める効果があり、下半身の冷えや痛みを改善することが期待されます。
●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
栄養を補い、血行を促進し余分な水分を取り除くことで、冷え症の改善に働きかけます。
手足が冷えやすく、頭重やめまい、耳鳴りなどを伴う人におすすめです。
漢方薬は、カラダの状態や体質に合わせて使うことが重要です。
合っていないと効果を感じられないだけでなく、副作用が強く出る可能性もあるからです。
漢方薬を使ってみたいという人は、漢方に精通した薬剤師に個別相談でき、自分に合った漢方薬を選んでくれる「あんしん漢方」というオンラインサービスもおすすめです。
自分に合った漢方薬を見極めてくれるだけでなく、自宅まで郵送してくれます。
寒暖差対策で体調不良を防ごう
いかがでしたか?
今回は、寒暖差による体調不良の原因や、すぐにはじめられる対処法を解説してまいりました。
寒暖差による体調不良は一日の気温の変化だけでなく、室内外の温度差でも引き起こされます。
室内外の寒暖差には、カラダを冷やさないことが大切です。
今回解説した対処法をとり入れながら、寒暖差に負けないカラダを手に入れましょう!