【お肌の曲がり角って何歳?】老化によって減少する4つの物質とは
「私もそろそろお肌の曲がり角だわ・・・」
日常会話でよく使う、この「お肌の曲がり角」という言葉。
アナタも一度は使ったことがあるのではないでしょうか?
お肌の曲がり角というと、だいたい何歳くらいのイメージがありますか?
「え?25歳でしょ?」
と回答する方が大半かもしれませんね。
でも、これってホントなのでしょうか?
本日は、お肌の老化のメカニズムをさまざまな観点から考え、「本当のお肌の曲がり角」を明らかにしていきたいと思います。
また、後半ではお肌の変化を防ぐためのとっておきの方法についてもご紹介していきますのでお見逃しなく!
お肌の曲がり角って何歳?
美容の話題になると必ずといっていいほど出てくる「お肌の曲がり角」という言葉。
しわやしみが目立ち始めると言われているアラサー女子の間では欠かせないキーワードなのではないでしょうか?
そんな「お肌の曲がり角」ですが、実際何歳なのでしょうか?
一般的には「25歳」と言われていますし、体感的にもそのくらいかな・・・と感じている方が多いかもしれませんね。
でも、厳密にいうとこの「25歳」という数字、なにか科学的な根拠があるわけではありません。
「多くの人が経験的に肌が衰えるのを感じる年齢」が25歳であるというだけであって、実は本当のお肌の曲がり角ではないのです!
では、実際のお肌の曲がり角は何歳なのでしょうか?
お肌の曲がり角は、いくつもある?
お肌の曲がり角というと「25歳」というイメージがありますが、実はそれだけではなく、複数の「お肌の曲がり角」が存在しています。
ではそれは何歳なのか?というと、「どのような観点で考えるか」によって変わってきます。
お肌の曲がり角について考える上で必要となるキーワードは、大きく分けて4つ。
(1)線維芽細胞
(2)抗酸化力
(3)成長ホルモン
(4)女性ホルモン
お肌の老化には、非常にさまざまな要素が複雑に絡み合っていますが、特に影響を与えているのが上記の4つです。
これらのどのポイントで考えるかによって「お肌の曲がり角の年齢」は異なります。
さらに、これらについてよく知っておけば、「お肌の曲がり角をどうすればゆるやかにできるか」ということもおのずと分かってきます。
ここから、お肌の曲がり角の原因となる4つのポイントと、その対策をご紹介します。
お肌の曲がり角のキーワード(1)線維芽細胞
まず、お肌の曲がり角に大きく関係しているのが「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」と呼ばれるもの。
先ほどコラーゲンのお話をしましたが、線維芽細胞は、そのコラーゲンを作っている「工場」のようなもの。
つまり、線維芽細胞が正常にはたらくことでコラーゲンやエラスチンが産出され、
ぷるぷるのハリのあるお肌を保つことができるのです。
しかしこの線維芽細胞、20歳を境に徐々に増殖が減り始め、30歳から40歳にかけてはガクッと急激に低下します。
それに伴い、コラーゲンも20歳頃をピークに、40歳までに急激に減少。
すると、お肌を支えることができなくなり、しぼんでしまったり、しわ・たるみ・ほうれい線ができやすくなったりします。
つまり、「線維芽細胞」という点で考えると、お肌の曲がり角は「30歳~40歳頃」であると言えます。
なお、線維芽細胞の減少に拍車をかける要因としては、加齢以外にも「紫外線」「酸化ストレス」「心理ストレス」「過度の運動」などが関係していると言われています。
対策
そんな線維芽細胞の減少を防ぐためには、「線維芽細胞を元気にする栄養素」を補給することが必要です。
線維芽細胞のはたらきを促進する栄養素としては、次のようなものが知られています。
(1)ビタミンC
(2)コラーゲンペプチド
(3)プラセンタ
まだ未解明な部分も多いですが、これらの栄養素には線維芽細胞を増やし、活性化させる効果があると言われているので、サプリメントなどで積極的に摂取しましょう。
また、近年は「再生治療」も登場しています。
自分の皮膚の一部を採取し、体外で線維芽細胞を培養させ、再び皮下に注入するという方法です。
お値段は高額かもしれませんが、本気のアンチエイジングを考えている方は検討に入れてみても良いかもしれません。
お肌の曲がり角のキーワード(2)抗酸化力
アンチエイジングを語るうえで欠かせないキーワードが「抗酸化」。
つまり、「酸化に抗うこと」です。
私たちは普通に生活しているだけで、体が「酸化」していきます。
鉄や銅も、空気中にずっと置いておいたらサビてボロボロになっていきますよね?
あれと同じことが、私たちの体の中でも起こっているのです。
私たちが空気を吸うと、吸った酸素のうち数パーセントが「活性酸素」という狂暴な物質に変化します。
そしてこの活性酸素が、お肌にくっつき、サビを生じさせてしまうのです。
この減少を「酸化」といいます。
そして、この酸化こそが肌老化の元凶。
お肌をサビつかせ、シミ、しわ、たるみ、ほうれい線などを作ってしまいます。
でもご安心あれ!
私たちの体のなかには、発生してしまった活性酸素を除去してくれるシステムが備わっています。
それは、「SOD(活性酸素消去酵素)」という物質。
増えすぎた活性酸素をやっつけ、お肌の老化を防いでくれるのです。
とっても心強いですよね。
しかしこのSOD、残念ながら年齢を重ねるごとに減っていってしまいます。
20歳頃をピークだとすると、40歳頃にはなんとその半分に。
特に30歳から40歳頃にかけてはすべり台を滑り落ちるかのように急速に減少していってしまいます。
すると、活性酸素を除去することが難しくなり、お肌が酸化しやすくなってしまうのです。
さらに「紫外線」「心理ストレス」「喫煙」「過度な運動」などは活性酸素の発生を促してしまうので、注意が必要です。
まとめると、抗酸化力という点でも「30歳~40歳頃」がお肌の曲がり角であると言えます。
やはりこの10年間はお肌にとってかなり大きなターニングポイントであると言えますね・・・。
対策
活性酸素を消去してくれるSODのレベルを保つためには、その材料を補給することが近道。
SODの材料とはなにかというと「たんぱく質」です。
たんぱく質が十分になければ、十分なSODを作ることはできません。
卵、肉、魚、大豆製品などを積極的に摂るようにしましょう。
また、近年は「体内のSODを活性化させる」最新のサプリメントも開発されているようです。
品種改良されたメロンから抽出した成分を小麦の抽出物でコーティングしたもので、複雑なメカニズムによって体内のSODに働きかけてくれるようです。
新しいもの好きな方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?
お肌の曲がり角のキーワード(3)成長ホルモン
続いては「ホルモン」という点からお肌の曲がり角について考えてみたいと思います。
だいぶショッキングな内容かもしれないので、注意してください。
子供から大人へと成長するためには、「ヒト成長ホルモン」というホルモンが欠かせません。
この成長ホルモンのおかげで、子供はすくすくと育つことができるのです。
しかし、このヒト成長ホルモン、ただ体を成長させるだけではありません。
ヒト成長ホルモンは別名「若返りのホルモン」と呼ばれています。
全身のあらゆる細胞に活力を吹き込み、健康的で美しい肌を保つという効果があるのです。
高校生が弾むような肌をしているのも、この成長ホルモンによるものであると言えます。
しかし、この成長ホルモン、減少しはじめるのがかなり早いのが特徴。
思春期の後期(18歳~20最頃)がピークとし、20代を通して一気に分泌量が激減。
20歳から30歳にかけての10年間は成長ホルモンの分泌減少が本当に顕著です。
30歳になる頃には、ピーク頃と比べて約半分程度にまで減少してしまいます。
その後はほぼ横ばいで、穏やかに減り続けていきます。
つまり、成長ホルモンという点で考えると、お肌の曲がり角は「20歳~30歳頃」であると言えます。
対策
成長ホルモンの分泌を高めるためにまず欠かせないのが「睡眠」。
成長ホルモンは睡眠時に作られているので、しっかりと良質な睡眠がとれていないと、成長ホルモンの分泌はさらに減ってしまいます。
7時間以上、可能なら8時間以上の睡眠を取るようにしましょう。
また、成長ホルモンを利用した若返り治療も存在します。
減ってしまう成長ホルモンや成長因子を補充することで、老化を予防し若返りを図るというものです。
ただし、日本ではまだ扱っているクリニックが少なく、リスクなども考えられるため、検討する際はよく考えてからのほうがいいかもしれません。
お肌の曲がり角のキーワード(4)女性ホルモン
最後に忘れてはいけないのが「女性ホルモン」です。
女性ホルモンとお肌は深く関係しています。
女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」には、女性らしいキメの整ったハリツヤ肌を作る効果があるのですが、
加齢によって減少していきます。
20~30歳代は「成熟期」と呼ばれており、エストロゲンがしっかりと分泌されるのですが、
40歳代~50歳代にかけては一気に女性ホルモンの分泌が減少します。
いわゆる「更年期」と呼ばれるものです。
更年期にはエストロゲンの分泌が一気に減少することで、体のさまざまな不調だけでなく、お肌の変化も感じやすくなります。
ハリツヤなどが減少し、キメが乱れやすくなってしまうと言われています。
「女性ホルモン」という点で考えると、「40歳~50歳頃」がお肌の曲がり角であると言えます。
対策
減少していく女性ホルモンを補う上で必要不可欠なのが「大豆製品」。
大豆製品に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似た作用があるということで有名です。
豆腐、納豆、みそ汁、おからなどを積極的に摂るようにしましょう。
また、低用量のピルを服用することで更年期の変化をゆるやかにするという方法もあるようです。
体調やお肌の変化でお悩みの方は一度婦人科で相談してみるのも良いかもしれません。
まとめ
本日は「お肌の曲がり角」について、さまざまな観点から考察しました。
まとめると、
線維芽細胞が減少するのは「30歳~40歳」
抗酸化力が減少するのは「30歳~40歳」
成長ホルモンが減少するのは「20歳~30歳」
女性ホルモンが減少るのは「40歳~50歳」
となります。
こうなると、お肌の曲がり角には特定の年齢があるわけではなく、どの年代もそれぞれ課題が待ち受けているということです。
それをいかに乗り越えるかで、5年後、10年後の美しさに差が出ます。
今から始めて、将来の美しさを手に入れましょう。
<参考URL>
・VERNAL https://www.vernal.co.jp/bihadajuku/vol_08.html
・MENARD https://corp.menard.co.jp/research/tech/tech_01_02.html
・GENOMER http://www.genomer.jp/antiaging/
・So-net https://www.so-net.ne.jp/training/column/beauty/tore_00020_stretch-before-going-to-bed.html
・最上クリニック http://www.mogami-antiage.jp/category/column/11.html
・資生堂ビノラボ https://www.shiseidogroup.jp/binolab/s_0001/
・再生医療コラム http://natucli.com/column/fibroblasts/culture08/
・POLAORBIS http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20180731.pdf
・magico https://magico.store/style/5381/
・オムロン式美人 https://www.healthcare.omron.co.jp/bijin/shittemiyo/body.html
・NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXMZO94335520U5A121C1000000/
・ニュートリション・アクト http://www.nutrition-act.com/b2b-material-glisodin