【専門家監修】ビーガン料理は美容やダイエットにいいの?栄養不足のリスクにも要注意!

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長期的にみると美容・ダイエットには要注意

長期的にみると美容・ダイエットには要注意

ビーガン料理は、動物性食品が入っていない分、野菜・果実・海藻・木の実・豆・穀物などをフル活用しています。

 

そのため、現代人に不足しがちな「食物繊維」「酵素」「ビタミンC」などの栄養素を摂取できる点がメリットです。

 

しかし、すべての食事を完全にビーガン料理にするというのは、美容やダイエットの観点で考えると注意すべき点があります。

 

正しい知識を持ってしないと、お肌やダイエットのために必要なさまざまな栄養素がビーガン料理によって不足してしまうことがあるからです。

 

ここからは、ビーガン料理に不足しやすい栄養素を見ていきたいと思います。

ビーガン食に不足しがちな栄養素(1)たんぱく質

まず、第一に挙げられるのは「たんぱく質」です。

 

ビーガン料理に圧倒的に不足しがちな栄養素であるといっても過言ではありません。

 

たんぱく質は、私たちの体の作っている主な構成要素。

もちろん、お肌や筋肉もたんぱく質でできています。

  

そのため、たんぱく質が不足していると身体の機能に不調をきたし、免疫機能が落ちたり、ホルモンバランスが崩れたりします。

 

人間の身体はほとんどたんぱく質でできているので、お肌の新陳代謝も悪くなり肌トラブルが増える原因ともなります。

 

また、たんぱく質は筋肉の材料でもあるので、不足していると筋肉量が減り、基礎代謝が落ちます。

 

すると、「太りやすい体」になってしまうのです。

 

植物性の食品にももちろんたんぱく質は含まれていますが、やはり肉や魚などの動物性食品と比べると、その量は少ないといえます。

 

たんぱく質は、ビーガンでなくとも不足しがちな栄養素。

動物性食品を一切口にしないとなると、さらに不足してしまうことになるので、健康面だけでなく美容やダイエットでの影響も懸念されます。

 

ビーガンの方にとって特に摂っていただきたい食べ物が「大豆」です。

納豆や豆腐など意識して摂ると良いでしょう。

 

ナッツ類や枝豆、実はお米にもたんぱく質は含まれていますし、スーパーフードと呼ばれるキヌアやチアシードなどもオススメです。

ソイプロテインなどを上手に活用されるのも良いと思います。

 

ビーガン食に不足しがちな栄養素(2)鉄分

女性が特に注意したいのが「鉄分不足」です。

 

現代女性のほとんどは鉄分が推奨量に達していない、と言われています。

 

鉄分には、大きく分けて2種類あります。

 

レバーなどの動物性食品含まれる「ヘム鉄」と、

ほうれん草などの植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」です。

 

どちらも鉄であることには変わりないのですが、非ヘム鉄はヘム鉄と比べてとても吸収率が低いのが特徴です。

 

動物性食品を食べている一般女性でさえも鉄分は足りていないので、ビーガン料理のみを食べるとなると、さらに鉄分不足になってしまう可能性があります。

 

鉄分は、全身に酸素を運ぶ「赤血球」の栄養素であると同時に、お肌のコラーゲンを生成するための重要な材料でもあります。

 

そのため、鉄分が不足することで顔色が悪くなったり、シミやシワが増えやすくなったりします

 

鉄分を多く含む植物性食品には豆腐ひよこ豆などの豆類ナッツ類、全粒穀物の玄米キヌアオートミール、濃い緑の葉物野菜のパセリ小松菜ほうれん草ケールなどがあります。

 

吸収しにくい非ヘム鉄ですが、フルーツや、赤パブリカブロッコリーなどビタミンCを多く含む食べ物を一緒に食べると吸収しやすくなります。

 

ビーガン食に不足しがちな栄養素(3)ビタミンB12

ビーガン食で不足しやすい栄養素の三つめは「ビタミンB12」です。

 

赤血球のヘモグロビンの生成を助けたり、神経や血液細胞をすこやかに保つはたらきがあります。

 

ビタミンB12は、レバー魚介類に多く含まれている栄養素。

植物性食品にはほとんど含まれておらず、ビーガン食には不足しがちです。

 

不足すると貧血や慢性的な疲れ、うつ病の原因になる場合もあり、美容やダイエットにも欠かせない栄養素のひとつです。

 

このビタミンB12、動物性食品には多く含まれているのですが、植物性食品にはほとんど含まれていません。

 

海苔やワカメなどの海藻類に含まれていますが、微量なものもあるのでサプリメントなどの活用も必要かもしれません。

 

まとめ

まとめ

いかがでしたか?

本日は、「ビーガン料理」についてお話ししました。

 

植物性食品中心の食生活は、正しく実践すれば健康改善にも繋がる可能性も大いにあります。

美容やダイエット目的でビーガンになる方も増えていますが、それなりのリスクもあるということを十分念頭に置いておきましょう。

 

単純に「動物を食べなければ健康」とか「野菜を食べていれば健康」という解釈ではなく、どんな食生活でも方法次第で健康にも不健康にもなり得るという認識を持って参考にしていただけたらと思います。

 

とはいえ、普段肉料理を多く食べているという方は、週に数回ビーガン食を取り入れることで栄養バランスがとれて良いかもしれません。

 

「自分がなんのためにビーガン料理を食べるのか」ということを考え、自分の方針にあった選択を行いましょう。

監修者プロフィール

監修者プロフィール

及川 美由紀(おいかわ みゆき)
・NPO法人日本痩身医学協会認定講師 

・おいかわ整骨院ダイエットカウンセラー

 

[経歴]

日本痩身医学協会では、健康的なダイエットの学術研究と生活習慣病の改善を目的とし、全国に1,100人以上の会員を有している。
看護師として15年以上病院勤務。

生活習慣と健康の関係がより密接であることを感じ、ダイエットアドバイザーとして1,000人以上のお客様のダイエットをサポートし成功に導いている。

 

[HPのご紹介]

NPO法人日本痩身医学協会 公式サイト

 

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