ニキビはどのように進行していく?進行度別の対処法とニキビができない肌の作り方

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ニキビはどのように進行していく?進行度別の対処法とニキビができない肌の作り方

非常に身近でありながら根深い美容のお悩み、ニキビ。

 

10代の頃は思春期ニキビで悩み、

20代になってからは大人ニキビで悩み・・・

ニキビの悩みって何歳になってもずっとつきまといますよね。

 

そんな憎きニキビをできる限り遠ざけるためには、

「ニキビはどのように作られるのか」

「ニキビができたらどのように対処すればいいのか」

「ニキビを作らせないためにはどうすればいのか」

といった正しい知識を得ることがとっても大切です。

 

ということで、本日はニキビについて徹底解説!

メカニズム、対処法、予防法などについて今一度確認してまいりましょう。

ニキビが作られるメカニズム

ニキビが作られるメカニズム

ニキビを成敗するためには、敵を知ることが大切。

ということで、まずは「どのようにニキビが作られるのか」ということについておさらいしてみましょう。

 

ニキビができるプロセスは、大きく分けて3つの段階に分けられます。

 

白ニキビ(コメド)

 

赤ニキビ

 

黄ニキビ

1. 白ニキビ(コメド)(進行レベル:★☆☆)

1.	白ニキビ(コメド)(進行レベル:★☆☆)

ニキビができる第一のステップは「毛穴の詰まり」。

さまざまな原因により皮脂や古い角質が毛穴の出口を塞いでしまうことで、本来外に出ていくはずの皮脂が毛穴の中にとじこめられてどんどん溜まっていってしまいます。

 

これがニキビの初期段階、いわゆる「白ニキビ」と呼ばれる状態です。

触るとポツっとしていますが、痛みやかゆみはなく、見た目としては小さな白い点に見えます。

「コメド」とも呼ばれています。

 

白ニキビは酸化して色が黒くなり、小さなほくろのような「黒ニキビ」になることもあります。

2. 赤ニキビ(進行レベル:★★☆)

2.	赤ニキビ(進行レベル:★★☆)

白ニキビが解消されずにいると、身体の免疫反応として炎症が起こります。

これが「赤ニキビ」と呼ばれる状態です。

 

毛包(もうほう)内でアクネ菌などの細菌が増殖し、炎症を引きおこす様々な物質がたくさん作られています。

 

白ニキビの段階だと気づかないことも多いですが、赤ニキビに進行すると見た目にも赤く腫れているため「ニキビができた」とすぐ気が付くことができます。

3. 黄ニキビ(進行レベル:★★★)

3.	黄ニキビ(進行レベル:★★★)

赤ニキビがさらに悪化し、炎症が激しくなってくると、アクネ菌やそれを減らすために集まってきた白血球の残骸が膿となってパンパンになってきます。

 

これが「黄ニキビ」と言われる状態です。

赤ニキビのてっぺんに黄色い膿のようなものが透けて見えるのが特徴です。

 

皮膚の内側では、アクネ菌が作り出す酵素「リパーゼ」が毛包の壁を溶かし、炎症を起こす物質が毛包の外へと広がり、炎症がまわりに拡大していきます。

 

これがニキビの最終段階とも言えるため、この時点で治らないと、ニキビ跡になってしまう可能性もあります。

思春期ニキビと大人ニキビの違いとは

ニキビというと、よく「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」に分けられますよね。

これらにはどのような違いがあるのかご存知ですか?

 

実を言うと、思春期ニキビも大人ニキビも、メカニズムは全く同じ。

 

毛穴が詰まることで白ニキビになり、

アクネ菌が集まってきて炎症が起こり赤ニキビになり、

膿が出てきて黄ニキビになる。

 

ものとしては、どちらも同じものなのです。

 

ではなぜ思春期ニキビと大人ニキビは分けて語られるのでしょうか?

 

それは、ニキビができる「きっかけ」が思春期と大人では異なるからです。

 

ニキビが作られる最初のステップは「毛穴が詰まること」でしたよね。

この毛穴が詰まるきっかけが、思春期と大人の場合では少し異なるのです。

思春期ニキビの原因

思春期に毛穴が詰まりやすくなるのは「皮脂の過剰分泌」が原因です。

成長期である12~13歳頃になると、男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンの分泌が高まります。

 

男性ホルモンや女性ホルモンの一種である黄体ホルモンには、皮脂の分泌を高めるというはたらきがあります。

これらのホルモンが急激に増加することで、皮脂が多量に分泌されるようになり、それが毛穴の出口を塞ぐことでニキビができやすくなってしまうのです。

大人ニキビの原因

20歳を過ぎると、年齢を重ねるごとに皮脂の分泌量は徐々に減っていきます。

成人で毛穴が詰まってしまう主な原因は「ターンオーバーの乱れ」です。

 

通常は肌がターンオーバー(代謝)することによって皮脂や角質が排出されていきますが、寝不足・不健康な食生活・飲酒などによりターンオーバーが乱れてしまうと、正常に排出されなくなってしまい、結果的に毛穴の詰まりへとつながるのです。

 

また、もうひとつの要因として忘れてはいけないのが「乾燥」。

乾燥肌は皮脂が少ない肌なので、一見するとニキビができにくそうですよね。

しかし、肌が乾燥すると角質層がゴワゴワと厚くなり毛穴も細く閉じてしまうため、結果的に皮脂や角質が詰まり、ニキビへとつながってしまうのです。

 

 

このように、思春期ニキビも大人ニキビも物としては一緒ですが、毛穴が詰まる「きっかけ」が異なるというのが重要なポイントです。

ニキビの段階ごとの対処法

ニキビの段階ごとの対処法

ここからは、ニキビの段階ごとに「どのようなお手入れをすべきか」を解説してまいります。

白ニキビ

まずは、ニキビの初期段階である「白ニキビ」の時点で治してしまうのが一番理想的です。

白ニキビはまだ炎症が起こっていないため、この段階で治れば、ニキビ跡が残ってしまうリスクをかなり減らすことができます。

 

白ニキビを治すうえで重要なのは、余分な角質や皮脂を落とすケア。

角栓を取り除く酵素洗顔料や、ピーリング石けんなどを用い、毛穴を詰まらせている原因を優しく取り除きましょう。

 

こういった洗顔料を使用した後は肌が乾燥しがちになるので、セラミドが配合された基礎化粧品でしっかりと潤いを与えるのもお忘れなく。

 

また、皮膚科での治療に関して言うと、従来はアクネ菌を抑える治療が一般的で、炎症が起こったニキビしか治療できませんでしたが、近年は白ニキビの段階から治すことができる「コメド治療薬」も登場しています。

確実に治したい、少しでも早く治したいという方は皮膚科を受診してみるのもおすすめです。

赤ニキビ

炎症が起こって赤ニキビになってしまったら、ピーリング石けんなどの比較的刺激が強い基礎化粧品は控えるのが無難です

余計に炎症が悪化してしまう可能性があります。

 

バリア機能を整えるセラミド配合の基礎化粧品や、炎症を防ぐ成分が配合されている薬用化粧品を用い、できるだけ刺激を与えずにお手入れすることが大切です。

 

市販で販売されているニキビ治療薬などを使用するのもひとつの手です。

ニキビ治療薬の多くには殺菌成分と抗炎症成分が入っており、アクネ菌の殺菌と今起こっている炎症の鎮静を同時に行うことができます。

 

症状が強い場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。

黄ニキビ

黄ニキビまでいけば、面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)が可能になります。

 

面皰圧出とは、針などを用いてニキビに穴を開け、膿を出すことです。

よく消毒した針でニキビの先端に穴を開け、コメドプレッシャーと呼ばれる器具を使って芯を押しだします。

 

膿を出してしまえば、ニキビの治りはとても早くなります。

 

専用器具を持っていれば自分で行うことも可能ですが、正しい方法で行わないと跡になってしまうリスクもあるため、皮膚科で施術してもらうのが一番おすすめです。

皮膚科にもよりますが、一回あたり100~500円とリーズナブルなお値段で対応してもらえることが多いです。

ニキビができない肌の作り方

ニキビができない肌の作り方

ここからは、そもそもニキビができないようにするにはどうしたらいいのか?ということについて解説します。

正しく保湿する

ニキビができやすい体質の方の中には「保湿をしない方がニキビができないのでは?」と考えたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ですが、それは間違い。

 

過度な保湿はニキビの原因となる可能性もありますが、適度な保湿はニキビを防ぐうえでも非常に重要です。

 

ニキビの方におすすめな保湿成分が「セラミド」。

セラミドには直接アクネ菌を殺菌したり炎症を沈めたりする効果はありませんが、肌に水分を与えたりバリア機能を整えたりすることで、ニキビのできにくい肌へと近づいていきます。

特に大人ニキビは乾燥が大きな要因のひとつになり得るので、セラミド配合の基礎化粧品でしっかりと水分を与えることが大切です。

 

とはいえ、いくら保湿が重要とはいえど、「油分」には注意。

油分たっぷりのこっくりとしたクリームを塗っていれば、やはり毛穴詰まりのリスクは上がります。

自分の肌にどの程度の油分が必要なのか、肌の状態を見ながらどんなテクスチャーのクリームを使うのか決めましょう。

あぶらとり紙を賢く使う

「あぶらとり紙を使うと、肌が余計に皮脂を出そうとするから、使ってはいけない」という話を聞いたことはありませんか?

 

これは、大きな勘違い。

過剰に出た皮脂は、時間が経つごとに酸化していきます。

そういった酸化した皮脂をずっと肌に乗せておくことのほうがずっと肌にとってダメージですし、ニキビ肌の原因にもなります。

 

あぶらとり紙は、適切に使うことで非常に役立ってくれるアイテムです。

重要なのは、あぶらとり紙で余計な皮脂を取り除いた後に、しっかりと保湿をするということ。

 

あぶらとり紙を使った後に何も塗らないと、たしかに肌が乾燥して「もっと皮脂を出さなきゃ」と余計に皮脂が出てきてしまう可能性もありますが、セラミドなどの保湿成分が配合されていた化粧水や乳液でしっかりと保湿をすることで、それを避けることができます。

 

「余計なものは取り除き、必要なものは補充する」ということがニキビ予防において重要なポイントです。

角質をケアする成分を取り入れる

ここまで繰り返し述べてきた通り、ニキビの大きな原因は「毛穴の詰まり」です。

毛穴の詰まりを解消するためには、余計な角質をしっかりとターンオーバーさせる必要があります。

 

ニキビができやすい体質の方は、ターンオーバーの乱れなどの要因により、角質が溜まりやすくなっている可能性があります。

角質の排出を促す成分を適切な頻度で取り入れることで、ニキビができにくくなります。

下記のような成分がおすすめです。

 

AHA

 

グリコール酸、乳酸などの総称。

フルーツにもたくさん含まれているので、「フルーツ酸」と呼ばれることもあります。

 

ピーリング作用によりお肌のターンオーバーを整えてくれます。

 

AHAが配合されているピーリング石けんなどで顔を洗うことで、優しくお肌の角質を除去してくれます。

メーカー推奨の頻度を守って使用しましょう。

 

アゼライン酸

 

AHAと同じく酸のピーリング作用でターンオーバーを整えてくれるのが、アゼライン酸。

小麦などの食品に含まれる成分で、肌への刺激が少ないため、長時間肌に塗っておくことができるのが特徴です。

 

アゼライン酸配合のクリームが発売されているので、そういったものをニキビができやすい箇所や全顔に毎日塗ることで、毛穴の詰まりを防ぐことができます。

 

レチノール

 

大人ニキビでお悩みの方におすすめなのが、レチノール。

 

レチノールは滞りがちなターンオーバーを促進し角質がたまるのを防いでくれます。

また、肌のハリを高めてシワを改善したり、透明感を高めたりしてくれる効果も期待できるので、エイジングの肌悩みにもぴったり。

 

いきなり濃度が高いものを使うと肌がびっくりして赤みなどが出てしまうので、低濃度のレチノール美容液から試しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日はニキビのメカニズム、対処法、予防法について一挙に解説させていただきました。

 

適切なケアの方法を知ることができれば、ニキビの悪循環から抜け出すことができます。

ぜひご自身のお手入れの方法を見直してみてくださいね。

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