【管理栄養士執筆】顔のシワやたるみの原因に!?骨密度の低下を防ぐ栄養やレシピを紹介
年齢とともに気になる顔のシワやたるみ。どうにかしたいとスキンケアやマッサージなどに力を入れている方は多いのではないでしょうか。
実は、一見関係なさそうな骨の健康が、顔のシワやたるみと大きく関わっています。そこで今回は、骨の健康が美容とどんな関係があるのかについてや、骨密度の低下を防ぐ栄養素やレシピを紹介します。シワやたるみに悩んでいる方は必見です。
シワ・たるみの原因に!老け顔と骨密度の関係とは
顔の印象を大きく変えるシワやたるみ。老化による肌の衰えだと思われがちですが、実は骨の健康にも関わっているんです。骨は古くなったものを壊して、新しく作るというサイクルを繰り返して、常に生まれ変わっています。
このバランスを保ってくれているのが女性ホルモンです。ところが、40代から徐々に女性ホルモンが減少。骨を壊す勢いが増して形成が追い付かなくなり、骨がもろくなってしまいます。
顔の骨がスカスカになって痩せてくると、筋肉を支えているじん帯が緩み、シワやたるみが目立ちやすくなります。目元のたるみやゴルゴ線、ほうれい線などが気になりだしたら、骨密度の低下を疑いましょう。
老け顔ケアは食事から!骨密度を上げる栄養素
骨密度の低下は見た目ではすぐにわかりません。気がつかない間に進んでしまうので、毎日の食事で骨を強くする栄養を摂ることが大切です。年を重ねると骨密度を上げるのは難しくなりますが、減らさないようにキープしましょう。
骨の材料になる「カルシウム」
カルシウムは骨の主成分となる栄養素で、健康な骨づくりに欠かせません。体内のカルシウムは、99%が歯や骨、残りの1%が血液に含まれています。
日本人は特に、カルシウムが不足しがちですが、食事で補えないと歯や骨がもろくなってしまいます。乳製品や海藻、小魚など、カルシウムが豊富な食材を積極的に取り入れましょう。
カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」
骨の材料となるカルシウムは吸収されにくい栄養素で、カルシウムが豊富な牛乳を飲んでも約40%しか吸収できません。そこで活躍してくれるのが、きのこや魚介類に含まれる「ビタミンD」です。
ビタミンDは腸でのカルシウムの吸収をサポートする働きがあります。丈夫な骨を作るためにはカルシウムとビタミンDを一緒に摂ることが大切です。
カルシウムを骨にくっつける「ビタミンK」
ビタミンKは、カルシウムを骨にくっつけるボンドのような役割で、骨の形成を促してくれます。また骨の材料であるコラーゲンの合成をサポートする働きもあるので、骨がボロボロになってしまう病気「骨粗しょう症」の治療薬としても使われています。
ビタミンKは納豆やブロッコリー、ほうれん草などに豊富です。熱に強く油に溶けやすいので、炒めものなどの油を使った調理法がおすすめです。
骨を元気にするレシピ
続いては、骨密度を上げる栄養素がたっぷり入ったおすすめレシピをご紹介します。
カルシウムとビタミンKが同時に摂れる!しらす納豆チーズトースト
納豆菌は腸内でビタミンKを作り出してくれるので、骨の健康に役立ちます。カルシウムが豊富なしらすとチーズをトッピングすることで、より効果がアップしますよ。
材料(1枚分)
・食パン(5枚切り)…1枚
・納豆…1パック
・しらす…15g
・きざみ海苔…適量
・とろけるチーズ…適量
作り方
1.納豆に付属のタレとからしを入れて良くかき混ぜます。
2.食パンにしらすと納豆、とろけるチーズをのせ、オーブントースターで3分ほど焼きます。
3.焼き上がったらきざみ海苔をトッピングしてできあがりです。
カルシウムたっぷり!小松菜とささみの塩炒め
ムの吸収率がアップ。あっさりとした味わいで、素材の風味をしっかりと感じられます。
材料(2人分)
・小松菜…1束
・にんじん…1/3本
・鶏ささみ…2本
・えりんぎ…1本
・サラダ油…大さじ1
(A)
・塩こしょう…少々
・酒・片栗粉…各小さじ1.5
(B)
・鶏がらスープの素…小さじ1
・酒…大さじ1
・塩こしょう…適量
作り方
1.小松菜は根元を切り落として良く洗い、4~5cmの長さに切って茎と葉を分けます。にんじんは4~5cm長さの短冊切りに、えりんぎは半分に切って薄切りにしましょう。
2.ささみは筋を取って厚みを半分に切って開き、薄くそぎ切りにして(A)で下味をつけます。
3.フライパンにサラダ油を熱し、ささみ、にんじん、小松菜の茎の順に加えて炒めます。(B)を加えてフタをして1~2分火を通し、小松菜の葉を入れてサッと炒め合わせます。
まとめ
骨密度が低下して顔の骨が薄くなると、顔のたるみやシワが目立ち、見た目の印象を大きく変えてしまいます。丈夫な骨を作るためには、食事から必要な栄養素を摂ることが大切です。骨の健康に欠かせないカルシウムやビタミンD、ビタミンKを毎日の食事に取り入れて、体の内側からキレイを作りましょう。
執筆者プロフィール
安達春香
3年間栄養士として老人ホームや保育園で実務経験を積んだ後、管理栄養士免許を取得。食品会社での研究開発に携わったことも。現在はフリーランスのWebライターとして、栄養に関する記事を専門に扱い、数多くのメディアにて執筆。難しく答えの出にくい栄養に関する知識をわかりやすく伝えることをモットーに活動中。