肌の赤み、黄ぐすみ、血行不良…悩み別「コントロールカラー」の選び方
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「肌の赤みが気になる」
「血色が悪くて不健康に見える」
「ここ最近肌の黄ぐすみが目立ってきた」
お肌の「色」に関する悩みってなかなか絶えないですよね。
赤すぎたり、黄色っぽかったり、青かったり。
そういった色のお悩みをカバーしようとして、ついファンデが厚塗りになっていませんか?
色はごまかせるかもしれませんが、それだときれいな素肌まで隠れてしまって台無し。
実は、薄化粧でもお悩みをカバーできる裏ワザがあるのです。
色は色をもって制す。
本日は「コントロールカラー」で肌色を操る魔法をご紹介します。
肌の色を操る、「コントロールカラー」って?
色の魔法を使う前に、そもそもコントロールカラーって一体何なのでしょうか?
よく聞くけど、実はあんまりよく知らない…という方も多いのでは?
コントロールカラーは、色を使って色のお悩みを解決するためのコスメのこと。
一般的なのはコントロールカラーの化粧下地ですが、
メイクの仕上げにつける「コントロールカラーパウダー」なるものもあります。
色はピンク、パープル、グリーン、イエロー、ブルーなどなど、
バリエーション様々。
お菓子のようにかわいい色が多いので、見ているだけでテンションが上がるアイテムです。
ただし色が豊富な分、間違った色を選んでしまうと逆効果になることも。
自分の肌悩みに合わせて、ぴったりなコントロールカラーを選びましょう。
それでは一体、どのような色のコントロールカラーを選んだらいいのでしょうか?
色の魔法を使うには美術の授業を思い出して。
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「色相環」って覚えていますか?
美術の授業で誰しも一度は教わるのですが、日常生活で思い出すことってあまりないですよね。
色相環とは、色をドーナツ状に配置した図のこと。
デザインの配色を考える際に使われますが、それだけではありません。
お肌の色悩みを解決するためにも、この色相環がたいへん便利なのです。
この図の中で、真反対にある色のことを「補色」といいます。
赤にとっての補色は「緑」。
黄色にとっての補色は「青」といった感じです。
この「補色」をうまく使うことで、肌悩みをきれいにカバーしてくれるのです。
自然に見せたい?しっかりコントロールしたい?
つまり、肌の悩みとは反対の色を使うのがコントロールカラーのポイントです。
たとえば、肌の赤みが気になっているときは「グリーン」のベースを。
黄ぐすみが気になっているときは「ブルー」のベースを使います。
とはいえ、これはあくまでも基本のやり方。
どのような仕上がりにしたいかで、選ぶべき色も異なってきます。
上述の通り、赤の反対の色は「緑」なので、
肌の赤みには「グリーンの下地」が有効です。
しかし、人によっては真反対の色を塗ることで「浮いてしまう」「不自然に見えてしまう」こともあるのです。
そのようなときは、補色ではなく「少しだけ離れている色」を使うのです。
赤から少しだけ離れている色。
何だかわかるでしょうか?
色相環を見てみると、赤と緑の間にあるのは…
そう、「黄色」です。
赤みが気になるけど、グリーンの下地だと不自然になってしまう、という方は、
ぜひイエローを使ってみてください。自然に赤みをコントロールすることができます。
このように「しっかりカバーしたいか」「自然にカバーしたいか」でも選ぶ色が異なってくるのです。
実践!肌悩み別コントロールカラーの選び方
それでは早速、何色のコントロールカラーを使うべきかお肌の悩み別に考えていきましょう。
(1)黄みが強い / 黄ぐすみが気になる
黄色人種である我々日本人は肌が黄色いのが通常ですが、
黄みが強すぎると「透明感」から離れてしまいます。
また、年齢を重ねるほどお肌は「黄ぐすみ」を起こしやすくなります。
アラフォー世代に多い肌悩みです。
肌全体が黄色くくすむと、老けた印象を与えてしまいがちです。
そういった黄色のお悩みには「ブルー」のコントロールカラーがおすすめ。
ブルーは、黄みを減らしてお肌にひんやりとした透明感を与えてくれる色です。
白雪姫のような透き通るお肌に憧れている方にぴったりのカラーです。
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しかし、ブルーカラーのデメリットとして「血色が悪く見える」ことが挙げられます。
黄みを減らすという点では最高の色ですが、もっと自然に見せたい場合は「パープル」がおすすめです。
パープルはブルーとピンクを混ぜた色。
黄みを減らしてくれるブルーと、血色を与えてくれるピンクの良いとこ取りをしたカラーなのです。
パープルのコントロールカラーを使用することで、血色を落とさず、ブルーよりも自然に黄みを中和してくれます。
反対に、黄色のお悩みに対して不向きなカラーも存在します。
それは、「オレンジ」や「イエロー」。
こういったお色は、黄色い肌へのなじみやすさはナンバーワンですが、黄みや黄ぐすみを減らす対策にはなりません。
(2)赤みが強い / 赤いニキビがある
「赤い色むらが目立つ」
「小鼻の周りが赤い」
「ほおが赤くなりやすい」
「赤いニキビが多い」
「皮脂で肌が赤黒く見える」…
赤いお肌でお悩みの方、意外と多いのではないでしょうか?
特に敏感肌の方や、お肌が炎症を起こしやすい方にとって、赤のお悩みはつきものです。
まずはスキンケアで炎症を抑えることが第一ですが、
メイクでも赤みをなかったことにしてしまいましょう。
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前述のとおりですが、赤のお悩みに最適なカラーは「グリーン」。
赤と緑は補色関係になるので、赤みを見事に打ち消してくれるのです。
とはいえ、緑は色相環で見ると赤の反対に位置する色。
一歩間違えると「血色が悪く見えてしまう」ことも。
もしもグリーンの下地で浮いてしまった場合は、「イエロー」を使ってみてください。
イエローは「赤みを打ち消す」効果と「肌を明るく見せる」効果を兼ね揃えています。
そのため、色むらのある肌も均一なアイボリー色の肌にしてくれるのです。
グリーンよりも自然に赤みを抑えてくれる効果があります。
特に「夕方になると肌が赤黒くなってしまう…」という方にはピッタリ。
赤みを中和し、暗い肌を明るくしてくれるので、お悩みを絶妙にカバーしてくれます。
(3) 血色が悪い / 青く見える
「仕事終わりに顔を見ると血色が悪くてげっそり」
女性のほとんどは鉄分が不足している、とも言われています。
血色のことでお悩みの女性も多いのでは?
青くくすんだお肌は老けた印象を与えてしまいがち。
メイクで血色をプラスして、健康的な肌色を演出しましょう。
青みのお悩みには「オレンジ」がおすすめ。
血行不良で青く沈んだお肌に血の色を与えてくれます。
「不健康に見られがち」という方にぜひ使って頂きたいカラーです。
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しかし、青の補色であるオレンジ色を使うことで
「日焼けしたような色に見えてしまう」という方もいらっしゃいます。
血色を与えるという点ではオレンジ色がベストなのですが、仮に浮いてしまう場合は「ピンク」のコントロールカラーを使います。
ピンクは、お肌に自然な血色感を与えてくれるカラーです。
青みの強い肌にもナチュラルに馴染むすぐれものです。
オレンジのように日焼けをしたような肌色に見えてしまう心配もないので、かなり使いやすいお色です。
つまり、「とにかく血色感が欲しい」という方はオレンジを、「自然な血色感が欲しい」という方はピンクを選ぶようにしましょう。
色の魔法はコンシーラーやチークでも。
色を操る方法は、コントロールカラーだけではなく、コンシーラーやチークなどのポイントメイクでも実践することができます。
たとえば、青いクマが気になるときはオレンジ色のコンシーラーを。
赤いニキビにはグリーンのコンシーラーを。
血色が悪い頬にはオレンジやピンクのチークを。
悩みと反対の色を使うことで、気になる部分悩みもカバーしやすくなります。
「あえて自分の肌と同じ色を使う」という方法も
さて、ここまでコントロールカラーを使用してお肌の悩みを解決する方法をご紹介しました。
黄みには「ブルー」や「パープル」を。
赤みには「グリーン」や「イエロー」を。
青みには「オレンジ」や「ピンク」を。
「自分の肌の色と離れた色を使う」ということがお分かり頂けましたでしょうか?
そうすることで、今のお肌の色を打ち消してニュートラルな色に近づけることができるのです。
しかし逆に、「あえて自分の肌と同じ色のコントロールカラーを使う」というワザもあります。
今まで、色の悩みは「補色(反対の色)」を使うことで打ち消すことができると説明してきましたが、これにはデメリットもあるのです。
自分の肌の色から遠ければ遠いほど、「浮きやすく」なってしまうのです。
もし「肌なじみ」を重視するなら、自分の肌に近い色を使用することがおすすめです。
つまり、イエローベース(イエベ)の肌にはイエローを、ブルーベース(ブルべ)の肌にはブルーを、という具合です。
「結局肌と違う色を使えばいいの?」
「それとも同じ色を使えばいいの?」
と混乱してしまうかもしれませんが、どちらが正しい、ということはありません。
今のお肌の色を「打ち消したい」「中和したい」という場合は反対の色を。
「生かしたい」という場合は近い色を使えば良いというだけのことです。
まとめ
コントロールカラーというのは、とても奥が深いものです。
「この色を使えば正解」というものがあるわけではありません。
自分の肌の色を生かしたいのか、打ち消したいのか。
打ち消すとしたら「自然に」打ち消すのか、「しっかり」打ち消すのか。
それを見極めることで、自分史上無敵の下地と出会うことができるのです。
ベージュの下地よりも使い勝手が難しいと思われがちなコントロールカラー下地。
うまく使えば、メイクの仕上がりも別格になります。
メイクをするときは「画家」になりきって、楽しく色を使いこなしてみましょう。
新しい自分に出会えること間違いなしです。