怒り、不安、寂しさ・・・「ヨガ」を行うとメンタルが安定する理由とは

まず挙げられる理由としては、「自律神経のバランスが整う」ということが挙げられます。

ヨガで用いられるプラーナヤーマという呼吸法では、ゆったりと息を吸ったり入ったりして、呼吸を整えます。

この呼吸が、私たちの「自律神経」に嬉しい効果をもたらしてくれるのです。

自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。

交感神経は「緊張」の神経、副交感神経は「リラックス」の神経と考えるとわかりやすいかもしれません。

このうちのどちらが健康に良いというわけではなく、2つの自律神経がバランスよく働いている状態が、理想的であると言えます。

しかし、ストレス社会とも言われる現代においては、どうしても交感神経が優位になってしまいがち。

そうすると、常に「緊張」「イライラ」「ドキドキ」「不安」といった状態が続いてしまうことになります。

ヨガのゆったりとした呼吸法には、副交感神経を優位にしてくれるはたらきがあるので、心身をリラックスした状態にしてくれるのです。

ヨガには「セロトニンの分泌を高める」という効果もあると言われています。

セロトニンとは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質。

ノルアドレナリンやドーパミンなどが暴走してしまうのを抑えて、心をニュートラルで平穏な状態に保ってくれる効果があると言われている物質です。

セロトニンが不足するとメンタルのバランスが崩れ、うつ状態になったり、逆に暴力的になってしまうと言われています。

つまり、精神の安定に必要不可欠な物質であるというわけです。

そんなセロトニンの分泌を増やす方法としては、

・随意的な呼吸を行うこと

・リズムを伴う運動をすること

が効果的だと言われています。

ヨガはまさに、吸って吐いてという一定の呼吸に合わせながら行う運動。

セロトニン分泌にこの上なく効果的であるということが言えます。

ヨガをすることによってセロトニンの分泌が増えると、次のような変化が起こると言われています。

・感情をコントロールできるようになる

・ストレスに対処できるようになる

・情緒の起伏が減る

・うつ症状が軽減される

・満たされた気持ちになれる

また、ヨガで行う「ポーズ」にもその秘訣があります。

ヨガにはさまざまなポーズがありますが、いずれのポーズもガチゴチに固まった体をほぐして正しい姿勢になるようにできています。

姿勢が改善され、滞っていた血流が正しく流れるようになると、脳への血液循環もスムーズに行われるようになります。

つまり、しっかりと酸素を脳に供給できるようになり、脳を健康的な状態にすることができるということです。

普段デスクワークなどで肩が腰がガチガチになっている方などは、血流が滞っている証拠ですので、注意が必要です。