大人こそ読むべき漫画!アラサー・アラフォーにおすすめのコミック
重厚なストーリー!歴史系漫画
どちらかと言えば小説派のあなたには、もはや文学とも言えるほど重厚なストーリーの歴史系漫画がおすすめです。
さいとうちほ「とりかえ・ばや」(小学館・全13巻)
平安時代に書かれた作者不詳の作品「とりかへばや物語」をもとにした、男女逆転ストーリーです。
物語の舞台は平安時代。同じ日に生まれた異母姉弟は、姉の方が“男らしい”性格、弟は“女らしい”性格に育ちました。彼らの父親は2人の性別を交換することを思いつきます。
姉は“利発な美男”として政治の表舞台で活躍し、帝の寵愛を受けるようになります。一方、弟も女性の東宮に仕える尚侍(ないしのかみ)となり、“美しい才女”として宮中で地位を築いていくのです。
現代よりも性別によって職業や将来が決まる時代。本当の性別がバレそうになったり、まさかの恋が芽生えたり。ドキドキの展開が続き、最後まで目が離せません。
性別や身分の問題を越えて芽生える2つの恋は、ただただ尊い!全13巻いっきに読んでしまいたくなる面白さです。
曽根富美子「親なるもの断崖」(宙出版、全2巻)
物語の舞台は昭和初期から終戦後にかけて、北海道・室蘭市に実在した「幕西遊郭」。青森の貧しい農村から売られてきた少女4人の運命を描いた作品です。
平成初期に出版された後、1度は絶版に。戦後70年の節目に配信された電子版が大きな話題を呼び、新装版が出版されました。
主人公は一緒に売られてきた姉をすぐに亡くし、11歳で女郎として働き始めます。一時期は人気女郎に上り詰めますが、さらに過酷な運命に巻き込まれていくのです。
史実をもとにしたフィクションですが、緻密な時代考証に基づいて描かれていることがわかります。「彼女たちのような少女が本当にいたかもしれない」と思わずにはいられません。
目を逸らしたくなるような、つらい描写も多いですが、日本が確かに歩んできた歴史がそこにあります。1度読んだら忘れられなくなる作品です。
がんばりすぎた心に刺さる!ビターテイストな漫画
最近、がんばりすぎていませんか?ビターテイストな漫画は、いつもがんばっているあなただからこそ共感できるものばかり。がんばりすぎた心に刺さる2作品をご紹介します。
コナリミサト「凪のお暇(なぎのおいとま)」(秋田書店、2019年6月現在既刊5巻)
主人公の「凪」はその名の通り、波風立てないように生きようとしていました。特徴的なストレートヘアは、毎朝1時間かけてくるくるのクセ毛を整えたもの。唯一の生きがいは節約。控えめな性格ゆえに同僚から面倒な仕事を押し付けられ、いつも損な役回りを務めています。
彼女の「切り札」は、会社のみんなに内緒で営業部のエースと付き合っていることでした。しかし、彼氏があることを話しているのを聞いてしまい、日々のストレスが爆発。過呼吸で倒れたことをきっかけに、会社から「ドロップアウト」します。
主人公の口癖は「空気読んでこ!」。これだけで「心に刺さるな」とわかってしまった人には、きっと共感できる部分がたくさんあるはずです。あなたにも人生の“お暇”が必要かも?!連載中ですが、7月に実写ドラマが放送される予定です。
渡辺ペコ「にこたま」(講談社、全5巻)
ほんわかとしたカップルの絵が表紙ですが、ほのぼの恋愛漫画だと思って読むのは危険です。悪人は出てきませんし、ドロドロの展開もありません。でも、だからこそ主人公のしんどさがリアルで、心をえぐられます。
主人公は大手新聞社の記者を辞め、友達が営む弁当屋で働いているアラサー。彼氏とは20歳から9年付き合い、同棲して5年。熟年夫婦のような距離感で、彼のお母さんとの関係も良好です。
安定しているとも停滞しているとも言える彼氏との関係。その関係は、ある日、彼氏の浮気が発覚したことにより、大きく揺らぎ始めます。
ビターテイストどころか、時に激辛!「自分だったらどうするだろう」と考えるのはつらいけど、それでも考えてしまう作品です。主人公と一緒に悩み、彼女の決断を見届けてください。
まとめ
アラサー、アラフォー女性におすすめの漫画8作品をご紹介しました。あなた好みの作品はありましたか?
どれも大人の女性だからこそ、深く味わえる漫画ばかりです。ぜひ読んでみてくださいね。