【薬剤師執筆】乾燥、かゆみ、黒ずみ...。デリケートゾーンの悩みをスッキリ解消する方法とは
「デリケートゾーンのにおいやかゆみが気になる」
「デリケートゾーンの悩みは人に相談しにくい」
「自分で解決できる方法が知りたい」
このような悩みをかかえていませんか?
更年期を迎えたアラフォー女性のなかには、デリケートゾーンのにおいや乾燥、かゆみなどの悩みを抱えている方が少なくありません。
そこで今回は、デリケートゾーンの悩みが生じる原因や解消方法について、薬剤師がご紹介します。
アラフォー世代が感じるデリケートゾーンの悩みとは?
以下に、アラフォー世代の女性が共通で抱えているデリケートゾーンの悩みを4つご紹介します。
かゆみ
デリケートゾーンの悩みとして、我慢できないような強烈なかゆみを訴える方は少なくありません。
デリケートゾーンは下着による締めつけや生理用ナプキンとの接触などによって、かぶれやすいという特徴があります。
また、デリケートゾーンの皮膚はとても薄いため、免疫力が低下していると雑菌やウイルスなどに感染してかゆみがでやすいのです。
乾燥
更年期では女性ホルモンの変化により、顔やからだと同じようにデリケートゾーンも乾燥しやすくなります。
清潔を保とうとするあまり、洗浄力の強い石けんで洗いすぎていることも、乾燥の原因として考えられるでしょう。
黒ずみ
女性ホルモンがたくさん分泌される20代~30代は、とくにデリケートゾーンの黒ずみを感じやすい年齢です。そのため、女性ホルモンが減少してくる更年期以降は、徐々に黒ずみが薄くなるといわれています。
年齢を重ねても黒ずみが気になる方は、摩擦によるメラニン色素の生成が原因かもしれません。トイレットペーパーで強くこすりすぎていないか、合わない下着を使っていないかなどを確認しましょう。
におい
デリケートゾーンの独特なにおいは、他の人に気づかれていないか気になりますよね。
デリケートゾーンは高温多湿でムレやすく、菌が増殖してにおいやすい環境です。生理時や妊娠時などの女性ホルモンの影響、膣の洗いすぎなども原因のひとつとされています。
デリケートゾーンの悩みが生じる原因は?
上で挙げたデリケートゾーンの悩みが生じる原因は何でしょうか?以下に3つご紹介します。
ホルモンバランスの変化
更年期で女性ホルモンのバランスが変化すると、デリケートゾーンのかゆみや乾燥を引き起こしやすくなります。
女性ホルモンが減少すると、皮膚や粘膜の潤いが失われることで乾燥しやすくなります。皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し、かぶれや感染症によってかゆみも生じやすくなるのです。
誤ったケア方法
デリケートゾーンを清潔に保とうとするあまり、石けんでゴシゴシ洗っていませんか?
デリケートゾーンの皮膚はまぶたより薄いので、洗いすぎると皮膚のバリア機能が落ち、雑菌が繁殖してかゆみを引き起こす場合があります。
デリケートゾーンを洗う際は、専用ソープなどでやさしく洗いましょう。
下着やナプキンが合っていない
下着のサイズやナプキンの素材が合っていないと、下着の締め付けや摩擦によって皮膚がかぶれることがあります。
ブラジャーのひもやショーツのゴム部分のかぶれを確認したり、自分の肌に合った素材のナプキンを選ぶようにしましょう。
デリケートゾーンの悩みを解消する方法3選
ここからは、気軽に取り組めるデリケートゾーンのお悩み解消法を4つご紹介します。
デリケートゾーン専用品で洗う
デリケートゾーンは、低刺激性のものや弱酸性のものなど、デリケートゾーン専用の製品で洗いましょう。
腟には本来「自浄作用」といって、雑菌の混入を防ぐために腟内を酸性に保つ作用があります。
洗浄力の強い石けんでゴシゴシ洗うと、自浄作用が弱まって菌に感染しやすくなり、かゆみなどのトラブルを引き起こす場合もあるのです。
ムレにくい服装をする
デリケートゾーンはムレやすく、かぶれやかゆみが出やすいといわれています。下着は綿素材など、通気性のよいものを選ぶことが大切です。
保湿ケアをする
デリケートゾーンは高温多湿ですが、加齢とともに乾燥しやすくなります。
乾燥するとかゆみを引き起こしやすくなるので、保湿クリームなどを使用して肌をやわらかく健やかに保ちましょう。
漢方薬を飲む
デリケートゾーンのかゆみの改善には、清潔に保つことや摩擦などの刺激を与えないことが大切。それに加えて、根本的な改善を目指せる漢方薬の活用もおすすめです。
デリケートゾーンのかゆみの改善には「肌の炎症を抑える」「肌の赤みや黒ずみを取りのぞく」「肌に潤いを与えてかゆみを鎮める」「老廃物を排出してデリケートゾーンのにおいを軽減する」などの作用がある漢方薬から選びます。
ここでは、デリケートゾーンのかゆみに用いられる漢方薬を2種類ご紹介いたします。
〈デリケートゾーンの悩みにおすすめの漢方薬〉
・竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう):下半身の湿熱を改善し、デリケートゾーンのかゆみを和らげます。比較的体力がある人に用いられ、残尿感やおりものの治療にも用いられます(※1)。
・温経湯 (うんけいとう):からだを温めて血流を改善し、デリケートゾーンに潤いを与えます。手足がほてり、唇が乾く人におすすめです(※2)。
漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によってはからだへダメージを与えることもあります。
とはいえ、どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのは、なかなか難しいですよね。最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
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デリケートゾーンの悩みを解消し、スッキリ過ごそう
かゆみやにおいなどのデリケートゾーンの悩みを改善するためには、まずは清潔に保ち、なるべく肌に刺激を与えないようにすることが大切です。
また、かゆみの原因には「洗いすぎ」や「かぶれ」の他にも「感染症」があります。感染症の場合は適切な薬を服用しないと治りません。恥ずかしくて受診を控える方も多いかと思いますが、悪化を防ぐためにも、症状が続く場合は早めに受診しましょう。
不快なデリケートゾーンの悩みを解消し、スッキリとした気持ちで過ごしましょう!
参考文献
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ竜胆瀉肝湯エキス顆粒(医療用)」https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8924
(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ温経湯エキス顆粒(医療用)」https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9076
〈この記事を書いた人〉
薬剤師 稲嶺 千春
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
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