春の旬野菜は疲労回復効果抜群！？薬膳アドバイザーのおすすめ食材3選 【薬剤師執筆】
厳しかった寒さも和らぎ、少しずつ春の訪れを感じる季節になってきましたね。
そんな春に注目しておきたいのが、春に旬を迎える野菜たちです。
実は春の旬野菜は疲労回復効果も高く、疲れたカラダを元気にしてくれるパワーを豊富に含んでいます。
さらに、旬の野菜は鮮度が高く、市場に多く出回るため比較的安価で手に入るのも魅力のひとつです。
そこで今回は、春野菜に期待できる疲労回復効果や、おすすめの春野菜について解説していきたいと思います。
春野菜は疲労回復におすすめ！
春キャベツ、新玉ねぎ、たけのこ、たらの芽、菜の花、ふきのとうなど、春野菜にはみずみずしさがあり、水分をたっぷり含んでいるのが特徴です。
寒く厳しい冬を耐え抜いてきた春野菜は、栄養をたくさん蓄えています。
春野菜は、カラダの健康維持に必要なビタミンやミネラル、食物繊維と健康維持に役立つ栄養素が豊富です。
また、春野菜には植物性アルカロイドという苦味成分を含むものが多い点も共通しています。
植物性アルカロイドは新陳代謝を促進し、老廃物を排出する効果が期待できるので、冬の間にたまった疲労感や倦怠感を和らげ、解消させるにはピッタリです。
旬の春野菜を食卓にとり入れることで、スッキリとしたカラダへと導いてくれるでしょう。
薬膳アドバイザーおすすめの春野菜3選
ここからは、薬膳アドバイザーがおすすめする春野菜を3種類と、おすすめの理由やメニューも併せて解説していきたいと思います。
1.新玉ねぎ
新玉ねぎは「白玉ねぎ」や「黄玉ねぎ」という品種で、3～5月頃に収穫し、乾燥させずにすぐ出荷する玉ねぎを指します。
新鮮で柔らかく、辛みが比較的控えめなので、生食がおすすめです。
新玉ねぎには硫化アリルという血液をサラサラにする成分が含まれていて、血栓や動脈硬化の予防効果が期待できます。
薄切りにスライスし、ポン酢やわさび醤油など好みのものをかければ簡単に新玉ねぎサラダのできあがりです。
2.新じゃがいも
新じゃがいもは皮が薄くて柔らかく、みずみずしいのが特徴です。
またエグみがなく、ビタミンCが豊富なのも嬉しい点。
皮つきでそのまま食べられるので、子供にも大人気のじゃがバターなどに向いています。
普通のじゃがいもに比べて水分が多く、でんぷん質が少ないため、肉じゃがやコロッケなどにはあまり向かず、千切りにしてソテーや中華炒めにしたり、丸揚げにしたりするのもおすすめです。
3.菜の花
菜の花の旬は2～4月です。
βカロテンをはじめ、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、ミネラルなどが豊富に含まれ、抗酸化作用や美肌効果が期待できるのも嬉しいところ。
食物繊維も多く含まれるので、胃腸の働きをサポートしてくれます。
菜の花は風味が特徴なので、おひたしがおすすめです。
軽く茹でてからさっと冷水に通し、水気を切ってからだし汁や調味料と合わせましょう。
また、ツナや白ごまを和えたり、豚バラ肉やにんにくを炒めたりしたものも菜の花と相性が良く、おすすめです。
疲労改善には漢方薬もおすすめ
たまった疲労の改善には、漢方薬もおすすめです。
漢方薬は、心とカラダのバランスを整え、根本からの体質改善を目指します。
慢性的な症状や、何となくの不調にも対処しやすいのが特徴です。
また、漢方薬は「肉体的な疲労」と「精神的な疲労」に同時にアプローチすることも可能です。
疲労改善には、
「消化・吸収機能を良くして栄養の吸収を高める」
「血流を良くしてカラダ全体に栄養を行き渡らせる」
「自律神経のバランスを整え、ストレスを減らし、睡眠の質を上げる」
「カラダを温め筋肉をほぐす」
といった働きが期待できる生薬を含む漢方薬を選びましょう。
--------------------------------------------
＜疲労改善におすすめの漢方薬＞
●補中益気湯（ほちゅうえっきとう）
弱った胃腸の働きを整え、元気を補い、疲労感やだるさを改善します。
●十全大補湯（じゅうぜんたいほとう）
血流を高めてカラダ全体に栄養を届け、気力や体力を補い、疲労感を和らげます。
--------------------------------------------
なかなか時間がなくて調べる時間や相談しに行く時間がないという方には、漢方のプロにオンラインで個別相談ができ、その人に合った漢方を見極めて、自宅まで郵送してくれるサービスもあります。
＜参考＞
監修者プロフィール
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行っている。
