【医師監修】顔たるみの「真の」原因とは?10年後に後悔しない本気対策
「フェイスラインのもたつき」
「眉や目尻の下がり」
「頬のブルドッグ化」
恐ろしい響きですよね。
これらの原因は、一体なんだと思いますか?
それは他でもない、「顔のたるみ」。
顔のたるみは、顔の印象を一気に老けさせてしまう最大要因です。
なんとかしようと、
ネットで「顔 たるみ 対策」などと調べてみても、検索結果として出てくるのは、
「食べ物はしっかり噛みましょう。」「口角をあげましょう。」
といった気休めな情報ばかり…。
老化は、刻一刻と近づいてきています。
適切な対策をしなければ、たるみ街道まっしぐら。
モタモタしている暇はありません。
本日は、顔のたるみの「真の」原因、
そしてその予防・解消法についてお話ししたいと思います。
そのお手入れだけで本当に大丈夫?
顔の印象を大きく左右してしまう、「たるみ」。
本当にイヤですよね。
そんなたるみを防ぐために、
高級な化粧品でスキンケアをしたり、丁寧に顔のマッサージをしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろんそういった対策もとても重要なことですが、
それだけでは「根本の解消法」になっていないかも。
実は、対策すべきはもっと他のところにあったのです。
たるみの原因、知っていますか?
顔や頬のたるみを本当の意味でケアするためには、
まずその「原因」を知ることが大事。
でも、たるみの原因って一体なんなのでしょうか?
そう聞かれると、意外と答えられる方は少ないのではないでしょうか。
原因を知らずにケアをしていても、十分な結果を出すことは難しいかもしれません。
アンチエイジングは、「敵知らずして勝利無し」です。
たるみの真の原因とは
顔や頬のたるみは老化現象のひとつですが、
さまざまな要因が複合的に重なって起きています。
これらの原因に対して適切にアプローチすれば、
たるみを解消して若々しい顔をキープするのも夢ではないかもしれません。
ここからはたるみの原因とその対策についてご説明していきたいと思います。
顔や頬のたるみの原因(1)光老化
顔のたるみに対して最も大きな影響を与えているのが、これ。
「光老化」です。
言わずと知れた、紫外線による害ですね。
紫外線には「UVA(紫外線A波)」と「UVB(紫外線B波)」があるのですが、
たるみに関係しているのは「UVA」のほう。
UVAは、肌の奥(真皮)まで届き、
肌の弾力を保っているコラーゲンやエラスチンを破壊します。
それにより、「たるみ」「しわ」「ほうれい線」ができてしまいます。
秋や冬になるとついつい紫外線ケアを怠りがちになってしまいますが、要注意。
夏の5~7割程度のUVAが降り注いでいます。
紫外線によるダメージは、たるみの最大要因と言っても過言ではありません。
なんせ、お肌の老化の8割は「紫外線が原因」と言われているのです(!)
その証拠に、高山のような紫外線が多い国に住む20代の女性は、
日本に住んでいる20代の女性と比べて何倍も年上に見えるようです。
「光老化」の対策
まずは、紫外線ケアを徹底することが、たるみ解消の第一歩であると言えます。
前述の通り、秋や冬でも紫外線は降り注いでいるので、
1年中通して日焼け止めを塗る必要があります。
また、曇りや雨の日も気を抜いてはいけません。
晴れの日と比べると少なめではありますが、
肌を老化させてしまうのに十分な量の紫外線が降り注いでいます。
天候・季節関係なく、外出時は毎日日焼け止めを塗るようにしましょう。
また、物理的な遮断も非常に有効です。
日焼け止めを塗ったうえで、日傘や帽子も併用するとベターです。
顔や頬のたるみの原因(2)酸化
肌をたるませてしまう大きな原因として、「活性酸素」も挙げられます。
活性酸素とは、常に私たち人間の体の中で作られている物質。
私たちが口から酸素を吸うと、その数パーセントが体内で活性酸素に変化するのですが、この活性酸素がなかなかの厄介者。
体を「酸化」させ、老化させてしまうという恐ろしい作用があるのです。
これによって、しわやたるみが作られてしまいます。
光老化とならび、お肌を老化させてしまう主な要因であると言っても過言ではありません。
活性酸素は、呼吸しているだけでも自動的に発生しますが、
紫外線、ブルーライト、喫煙、ストレス、食品添加物など、さまざまな要因によってさらに増加します。
「酸化」の対策
たるみを防ぐためには、お肌を酸化させないことが非常に重要です。
そこで役立つのが、「抗酸化物質」。
お肌を酸化から守ってくれる抗酸化物質を積極的に摂ることで、
たるみの予防効果が期待できます。
特に効果的なのは、下記のような抗酸化物質。
・ビタミンC(アセロラ、ブロッコリー、赤ピーマン等)
・ビタミンE(ひまわり油、アーモンド、かぼちゃ等)
・アスタキサンチン(鮭、イクラ等)
・リコピン(トマト等)
・ポリフェノール(ダークチョコレート、緑茶、赤ワイン等)
こういったものを日ごろから取り入れることで、
体の内側からたるみを予防することができます。
特にビタミンCは水溶性で尿と一緒に排泄されやすいので、
こまめに摂るようにしましょう。
十分な量を摂取するためにサプリメントを活用するのもおすすめです。
顔や頬のたるみの原因(3)糖化
意外と知られていないたるみの原因として「糖化」も挙げられます。
糖質を摂りすぎてしまうと、余った糖が体の中のたんぱく質と結合し、「AGEs」という老化物質を作り出してしまいます。
このAGEsは、真皮のコラーゲンを破壊してお肌をたるませてしまったり、肌を黄色くくすませてしまったりします。
パンやごはんなどの主食や、甘いものが大好きな方は要注意。
気づかないうちに、お肌にAGEsが溜まってしまっているかもしれません。
しかも、一度できてしまったAGEsはなかなか分解されないので、予防がとても重要です。
「糖化」の対策
糖化を防ぐには、ご飯を食べるときの「順番」がとても大事。
サラダを先に食べることで、糖の吸収を緩やかにし、糖化を抑えることができます。
また、もっとおすすめなのは「食前のヨーグルト」。
ヨーグルトに含まれる乳酸などが血糖値の上昇を抑えてくれるので、食事前に食べることで糖化の予防効果が期待できます。
また、糖化を防ぐ「お茶」を活用するのも、たるみ解消にオススメ。
ヨモギ茶、甜茶、クマザサ茶、柿の葉茶などには優れた糖化抑制効果があると言われているので、ティータイムなどに取り入れると良いかもしれません。
顔や頬のたるみの原因(4)骨の萎縮
年齢を重ねると骨密度が減り、骨がもろくなると言われていますよね。
それはなにも体に限った話ではありません。
なんと、「顔の骨」も加齢によってもろくなり、萎縮すると言われているのです。
骨の萎縮は30代頃から始まり、40代になると急速に進んでいきます。
顔の骨には「目」「鼻」「口」の部分に穴が空いてますが、
骨の萎縮が進むとこれらの穴のサイズが拡がっていきます。
さらに、頬骨のふくらみは減少し、平らになっていきます。
骨が縮んでしまうと、上に乗っかっている皮膚を支えることができなくなってしまい、
たるみが生じてしまうのです。
「骨の萎縮」の対策
骨というと「カルシウム」が思い浮かぶかもしれませんね。
でも、それだけでは不十分。
カルシウムと一緒に摂りたいのが「マグネシウム」です。
カルシウムとマグネシウムは、いつもペアで行動しています。
そのため、どちらか片方が不足してしまうと健康な骨を作ることができません。
マグネシウムは、わかめなどの海藻類やアーモンドなどに多く含まれるので、積極的に摂るようにしましょう。
また、骨を丈夫に保つという点で非常にオススメな食材があります。
それは「納豆」。
納豆に含まれる「ビタミンK2」は、
骨にカルシウムが取り込まれるのを助けたり、カルシウムが排泄されてしまうのを抑える作用があります。
そのため、納豆の消費量が多い地域ほど骨折の発生率が少なく、
逆に納豆をあまり食べない地域では、骨折の発生率が多いという傾向があります。
毎日1パックの納豆を食べることで、
骨の萎縮による顔のたるみ
加齢と共に生じてしまった骨の萎縮によるたるみは、ヒアルロン酸注入治療によって改善することが可能です。
進んでしまった骨の萎縮によるたるみは、クリニックに相談してみましょう。
たるみの予防・解消には総合的なケアが大事!
このように、顔や頬のたるみはさまざまな原因が重なって生まれます。
そのため、予防・解消のためには、
どれかひとつではなく、総合的にケアすることが大切。
「光老化」「酸化」「糖化」「骨の萎縮」は、
たるみだけでなく、さまざまな老化現象を引き起こす元凶です。
自分の生活を今一度見直して、たるみの危険要素がないか考えてみましょう。
まとめ
本日は、「たるみの予防・解消法」についてご紹介しました。
たるみはみんなが悩む問題でありながらも、
その原因について語られることはあまりありません。
本気で対策するためには、根本原因に対してアプローチすることが大切です。
たるまない生活を習慣づけて、
5年後も10年後も老けないワタシを目指しましょう。
<参考URL>
・ハルメクBeauty https://halmek.co.jp/beauty/c/aaging/217
・アンチエイジングの鬼 https://plaza.rakuten.co.jp/korrida/diary/200911050000/
・資生堂アネッサ http://anessa.shiseido.co.jp/shigaisen/uva_uvb/
・VoCE https://i-voce.jp/feed/1384/
・MYLOHAS https://www.mylohas.net/2019/02/184206_nattoquetion04.html
・骨粗しょう症の無料相談室
https://www.kohjin.ne.jp/liaison/liaison_03/contents_0301.html
監修医師プロフィール
ヒルズグレイスクリニック 副院長
奥 美香子
[医師紹介]
美容皮膚科医。
医療法人社団 光悠会 ヒルズグレイスクリニック副院長。
株式会社ヒルズプレミアム 代表取締役社長。
アラガン・ジャパン株式会社認定注入指導医。
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