近年注目を集めるデジタルデトックスの方法とその効果とは。たまった疲れを賢くケア【薬剤師監修】
「デジタルデトックスがいいらしいと聞くけれど、デジタルデトックスって何だろう?」
と、今ひとつわからないと思っている人は多いかもしれません。
そこで今回は、デジタルデトックスの方法とその効果について解説していきたいと思います。
デジタルデトックスとは
今や私たちの生活に欠くことのできないスマホやタブレットなどのデジタル機器ですが、一日にだいたい何時間くらい触っているかご存知ですか?
パソコンで仕事をしている人の場合は7~8時間、さらにスキマ時間にスマホを触っているとなると、ほぼ一日中触っていることになります。
このようにデジタルに晒されていると、私たちは知らず知らずのうちに疲労が蓄積し、体調やバランスを崩してしまいがちです。
デジタルデトックスとは、スマホやタブレットを一定期間触らないことによってストレスを軽減し、現実世界とつながったり、自然と触れ合ったりすることをいいます。
デジタルデトックスで得られる効果
デジタルデトックスでは、次のような効果が期待できます。
・気分がスッキリする
・ストレスが減る
・目の疲れが取れる
・頭がすっきりする
・良く眠れる
・安心感が増える
特に自然のなかでデジタルデトックスを行うと、自然のゆったりした時間のなかで心身がリラックスできる効果があります。
子どもの場合は、こうしたゆったりした時間を過ごすことで、怒りや攻撃性が低下し、ADHDの症状が軽減することも報告されています。
日頃できるデジタルデトックスの方法
自然のなかに出かけるだけでなく、忙しい毎日のなかでもデジタルデトックスはできます。
この章では、日頃からできるデジタルデトックスの方法を解説していきたいと思います。
できそうなことから取り組んでみてください。
ストレスや疲労が軽減し、リラックスできるようになるでしょう。(※1)
1.日頃の使用状況を知る
まずは、自分がどれくらいデジタルに触れているのかを数値化してみましょう。
一日のうち何時間スマホに触っているのか、何時間PCに向かっているのかを知ることからはじめます。
スマホの場合には、スクリーンタイムという機能を設定すれば、どれくらいの時間、何のアプリを使っているのかを知ることができます。
現状を把握できたら、そのなかからどれを減らしたらいいのか検討してみましょう。
2.ながらスマホをしない
お風呂に入りながら、電車に乗りながら、ベッドに寝転びながら、気づいたら何時間も経っていて驚いたことはないでしょうか?
無意識にしてしまう「ながらスマホ」は、少し意識を向けるだけでも回数を減らせるようになります。
メールやニュースのチェックは一日3回だけにするとか、お風呂やトイレにはスマホを持ち込まないとか、ちょっとしたルールを決めてみましょう。
一時的にでも意識がスマホから離れるようになれば、デジタルデトックスの効果は期待できます。(※2)
3.通知をオフにする時間をつくる
通知を設定していると、ついつい気になってスマホの画面を見てしまいますよね?
メールやLINEなど、今すぐ応えなくても大丈夫なものは思い切って通知をオフにしてみてください。
最初は気になってしまいますが、すぐに慣れますよ。
こうして通知をオフにする時間をつくると、少なくともその間はデジタルデトックスできていることになります。
いつも気にしていることによるストレスや目の疲れ、不調などが軽減されるので、メンタルも改善されます。
疲れのケアには漢方薬もおすすめ
スマホの見過ぎなどによる疲れのケアには、デジタルデトックスも効果はありますが、漢方薬をプラスするのもおすすめです。
漢方は「肉体的な疲労」と「精神的な疲労」に同時にアプローチすることができます。
疲れのケアには、
「血流を良くしてカラダに必要な栄養を行き渡らせる」
「消化・吸収機能を高めて栄養を全身に届け、心とカラダを元気にする」
「ストレスで乱れた自律神経を整える」
といった漢方薬を選び、根本改善をめざしましょう。
疲れの対策におすすめの漢方薬
●補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
胃腸の働きを高めることで、栄養をカラダに届けて、疲れやだるさを改善します。
●人参養栄湯(にんじんようえいとう)
カラダを温め、血流を促して全身に栄養を届けることで、体力低下や食欲不振を改善します。(※3)
時間がなくて調べる時間や相談しに行く暇がないという方には、漢方の専門家にオンラインで個別相談ができ、その人に合った漢方を見極めて自宅まで届けてくれるというサービスもあります。
まとめ
便利なスマホやデジタル機器なしでは生活が成り立たない現代だからこそ、あえてデジタルデトックスをして、使い方や生活習慣の見直しをしてみてはいかがでしょうか?
自分を見つめ直したり、体調に向き合ったり、ストレスや疲れから解放されたりして、新たな気づきがあるかもしれませんよ。
<参考>
監修者プロフィール
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり(やまがた ゆかり)
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。
牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニューも開発。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。