【医師監修】肌老化の最大要因「慢性炎症」とは?緩和する方法4選も解説
あなたは、アンチエイジングのためにどんなことをしていますか?
「日焼け止めをしっかり塗って焼けないようにしている」
「コラーゲンドリンクを毎晩飲んでる」
「ジョギングをして筋肉が衰えないようにしている」
こういった努力はとても重要ですね。
ただ、もっと見逃してはいけない老化の原因をみなさんはご存知ですか?
それは「炎症」です。
炎症というと、ニキビ、口内炎、歯肉炎などなど、いろいろ思い浮かぶと思いますが、このような「一時的な炎症」は過度に心配する必要はありません。
本当に怖いのは、目に見えないレベルでじわじわと続く「慢性炎症」。
これがあなたのお肌と体をどんどん老化させてしまうのです・・・。
そこで今回は、美容皮膚科クリニック経営の傍ら、薬液の研究や開発にも注力されている専門医監修のもと、老化の大きな原因である「炎症」についてお話ししていきたいと思います。
老化の原因は「炎症」?
「炎症」というものについて、今まで深く考えたことがある方は少ないのではないでしょうか?
でも、侮ってはいけません!
実は、炎症はお肌や体を老化させてしまう大きな要因。
いや、一番の要因であると言っても良いかもしれません。
今まで、「紫外線」「酸化」「乾燥」「ストレス」などが肌老化の大きな原因だと考えられてきました。
これらがお肌を老化させてしまうのは、なぜだかわかりますか?
それは、「炎症を引き起こしてしまう」から。
つまり、肌老化の直接的な原因となる黒幕は「炎症」だったのです。
炎症には2種類ある?
ひとえに「炎症」と言っても、大きく分けて2種類あります。
ニキビ、口内炎、歯肉炎、咽頭炎と言った、目に見えて分かるような「急性炎症」。
こういった炎症は一時的なものなので、過度に心配する必要はありません。
(あまり長いこと続いている場合は注意が必要ですが・・・。)
本当に怖いのは、目に見えないレベルの小さな炎症が水面下でずーっと続いている「慢性炎症」。
この慢性炎症は、気づかないうちにじわじわとお肌をむしばみ、「しわ」「しみ」「たるみ」「くすみ」などの老化を引き起こします。
肌老化だけではありません。
体レベルで考えると、「動脈硬化」「糖尿病」「肝臓病」などの生活習慣病も炎症によって引き起こされると言われています。
炎症防止こそが究極のアンチエイジング?
突然ですが、「インフラメイジング」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、「インフラメーション(inflammation:炎症)」と「エイジング(aging:加齢、老化)」を掛け合わせた造語です。
日本語に訳すと「炎症老化」や「炎症加齢」といったところでしょうか。
近年は、炎症と老化の関連性について注目されるようになり、インフラメイジングという単語が使われるようになってきました。
つまりそれほど、慢性炎症は美容にとっても健康にとっても良くないということ。
炎症をいかに緩和するかが、いつまでも美しいお肌を保つうえで非常に重要です。
美容面だけではありません。
いつまでも健康に過ごすためにも炎症を防ぐ必要があります。
どうして慢性炎症が起こってしまうの?
こういった慢性炎症は、どんなに健康に気をつかっている人でも起こってしまいます、
では、どうして起こってしまうのでしょうか?
原因のひとつは、「死んだ細胞の食べ残し」だと考えられています。
私たちは老化に伴い、死んだ細胞が増えていきます。
本来、死んだ細胞は「マクロファージ」という免疫細胞が食べて処理してくれるのですが、歳を重ねるごとにマクロファージの機能は低下してしまいます。
すると、処理しきれなかった死んだ細胞が蓄積していき、それに対して免疫が過剰反応を起こし、炎症を起こしてしまうのです。
また、「肥満」なども慢性炎症を引き起こす原因のひとつだと言われています。