【医師監修】肌老化の最大要因「慢性炎症」とは?緩和する方法4選も解説
慢性炎症を抑えるためには一体どうしたらいいの?
原因が分かったところで、どうすれば炎症は防ぐことができるのでしょうか?
加齢によって機能が低下してしまうのは止めようがありませんが、日常の心がけで慢性炎症を緩和することは可能です。
ここからは、慢性炎症を緩和するための方法をご紹介していきたいと思います。
日常に取り入れられそうなものを積極的に取り入れて、炎症を防いでいきましょう。
慢性炎症を緩和する方法(1)ビタミンCを積極的に摂る
慢性炎症を防ぐうえでまず気を付けたいのは「酸化」を防ぐこと。
私たちは普通に生活しているだけでも、体内で「酸化(=錆びつき)」が起こっています。
そしてこの酸化は、炎症と切っても切れない関係性にあると言われています。
そのため、まずは酸化を防いであげることが最重要。
そこで活躍するのが「ビタミンC」。
ビタミンCは、体内の酸化を強力に防ぎ、慢性炎症を抑える効果が期待できます。
日常的にビタミンCが足りていないかも、と感じている方はサプリメントを活用するのも良いかもしれません。
慢性炎症を緩和する方法(2)オメガ3系脂肪酸を積極的に摂る
炎症を抑えるのに役立つ栄養素は、ビタミンCだけではありません。
青魚などに含まれるDHAやEPAなどの「オメガ3系脂肪酸」も慢性炎症を防いでくれると言われています。
そのメカニズムについてはまだ研究段階ですが、体の炎症を抑える効果が高く、日常的に摂ることで慢性炎症を防ぐ効果が期待できます。
オメガ3系脂肪酸は熱に弱いので、焼き魚よりもお寿司や刺身の方がおすすめです。
お魚が苦手だという方は、植物オイルで摂取することも可能。
「アマニ油」や「エゴマ油」には、オメガ3系の脂肪酸がたっぷり含まれています。
こちらも加熱はご法度なので、ドレッシングなどを作ってサラダにかけて食べるなど工夫して摂るようにしましょう。
慢性炎症を緩和する方法(3)ポリアミンを積極的に摂る
あまり聞きなれない言葉ですが、「ポリアミン」という栄養素も慢性炎症を抑える効果があると言われています。
ポリアミンとは、生物の成長に欠かせない物質であらゆる動植物に含まれています。
特に多く含んでいる食材は、「椎茸」「納豆」「チーズ」など。
これら3つの食品は、他の食材と比べてずば抜けて多い量のポリアミンを含んでいます。
どれもスーパーで簡単に入手できる食材なので、積極的に食事に取り入れていきましょう。
また、「乳酸菌によってポリアミンが増える」とも言われています。
最近は「ポリアミンを増やす」というコンセプトのヨーグルトなども発売されているようなので、興味がある方はぜひ調べてみてください。
慢性炎症を緩和する方法(4)トラネキサム酸配合のスキンケアを使う
「お肌の慢性炎症予防」ということに限って言えば、トラネキサム酸が配合された化粧水を使うこともおすすめです。
トラネキサム酸は、美白作用があるということで知られていますが、実は「抗炎症作用」も持ち合わせている成分です。
お肌に優しい成分で、敏感肌の方でも使用できると言われています。
トラネキサム酸が入っている化粧水、美容液、乳液などでスキンケアをすることで、お肌の表面の慢性炎症を防ぐ効果が期待できます。
肌荒れやシミ・そばかすを予防する効果もあるので、一石三鳥。
使わない手はありませんね!
まとめ
いかがでしたか?
本日は「慢性炎症」を防止し、若さや健康を保つための方法をご紹介いたしました。
炎症防止は、アンチエイジングの要。
まだあまり知られていない事実ですが、これを知っているか知っていないかで将来の若々しさに差がつくかもしれません。
慢性炎症は、放っておけばどんどんお肌と体を蝕んでいきます。
アンチインフラメイジング(抗炎症老化)で、いつまでもすこやかな肌と体を保ちましょう!
監修医師プロフィール
医療法人社団 創雅会 銀座アイグラッドクリニック
理事長・院長 乾 雅人(いぬい まさと)氏
[経歴]
2010年、東京大学医学部卒。
同大学で初期臨床研修、外科専門研修を経て、大学院では外科学(肺移植領域)を専攻。
薬液による細胞の活性化に着目し、2020年に銀座アイグラッドクリニックを開業、翌年に医療法人化。
美容皮膚科クリニック経営の傍ら、薬液の研究・開発にも注力している。
同時に、大学病院や保険会社、製薬会社、システム会社、データ解析会社などの医療コンサルティングも行っている。
2022年より、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのコミュニティ・アンバサダーを務める。
一貫して、医療の本質が何かを追求し続けている。
[所属学会]
美容皮膚科学会
抗加齢学会
再生医療学会
外科学会
胸部外科学会
呼吸器外科学会
[クリニック]