内側は乾いているのに外側はベタベタ…「インナードライ肌」を改善するための食べ物とスキンケアとは

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内側は乾いているのに外側はベタベタ…「インナードライ肌」を改善するための食べ物とスキンケアとは

「一見すると皮脂が多くヌルヌルしてるのに、触ってみるとごわつきを感じる」

 

もしあなたがそんな肌悩みでお悩みだとしたら、

それはもしかしたら「インナードライ肌(混合肌)」かもしれません!

 

インナードライとは、角質層は乾燥しているにもかかわらず、肌表面は皮脂が多いという状態のお肌のこと。

乾燥肌と脂性肌の両方の側面を持っているという特徴があります。

 

本日は、そんなインナードライさん必見!

インナードライを根本から改善するための食べ物とスキンケアを徹底解説していきたいと思います♡

 

「内側はうるうる・外側はサラサラ」

 

そんな肌を目指して一緒に頑張っていきましょうね!

インナードライってどんな肌?簡単診断!

インナードライってどんな肌?簡単診断!

インナードライ肌(混合肌)は、「乾燥している」という特徴と「べたついている」という特徴の両方の側面を持っています。

つまり、「油分が多く、水分は少ない」という状態の肌のことです。

 

そのため、

「乾燥肌だと思っていたけど実はインナードライだった!」

もしくは

「脂性肌だと思っていたけど実はインナードライだった!」

ということがよくあります。

 

まずは、「自分がインナードライ肌かどうか分からない!」という方のために、

簡単に自分でチェックすることができる方法をご紹介したいと思いますので、

参考にしてみてください。

 

その方法とはとっても簡単!

「洗顔後、何もつけずに20分放置してみる」

ということです。

 

そのときの肌の反応で、自分のおおまかな肌タイプが分かります。

 

カサカサしてくる・・・乾燥肌

 

ヌルヌルしてくる・・・脂性肌

 

一見するとテカテカしているが、触るとカサカサ、ゴワゴワしている・・・インナードライ肌(混合肌)

 

もちろん、必ずどれかひとつのタイプにはっきりと分類できるわけではなく、

「乾燥肌寄りのインナードライ肌」

「脂性肌寄りのインナードライ肌」

というようなパターンも多く、乾燥度合いやオイリー度合いは人によって異なります。

インナードライを改善するために摂りたい食べ物

インナードライを改善するために摂りたい食べ物

さて、ここからは早速、インナードライを改善するための方法について解説していきたいと思います。

 

まずは、「食事編」。

 

“You are what you eat.(あなたは、あなたが食べたものでできている)”

ということわざがあるように、私たちの身体は普段口にしているもので形作られています。

 

それは肌も同じこと。

インナードライを改善するためには、まず食事から見直すことが大切です。

 

まず大前提として覚えておいていただきたいのは、

「さまざまなものをバランス良く食べる」ということが最強の美肌食だということ。

 

特定のものをひたすら食べるのではなく、

脂質も、炭水化物も、ビタミンもミネラルも満遍なく摂取することで、すこやかなお肌を育む土壌が作られていきます。

 

そのベースが整った上で、

「この食品はぜひインナードライ肌さんに食べてもらいたい!」というものをピックアップさせていただきました♡

1. レバー

1.	レバー

お肉にはさまざまな部位がありますが、その中でもレバーは特に天然のサプリメントと言っても過言ではないぐらい、さまざまな栄養素がたくさん詰まっています。

 

インナードライさんにとって特に嬉しいのが、

「ビタミンB2」が豊富に含まれている、ということ。

 

先ほど述べた通り、インナードライとは

「油分が多く、水分が少ない」という肌のことを指します。

 

皮脂の分泌量が過剰すぎる傾向があるため、

まずはこれをコントロールする必要があります。

 

そこで重要になってくる栄養素が「ビタミンB2」です。

ビタミンB2は、ビタミンB群の一種で、

「脂質の代謝を促して、皮脂の分泌量を適正にコントロールする」

という重要なはたらきがあります。

 

まさに、インナードライさんには欠かせない栄養素ですね。

 

そんなビタミンB2ですが、水溶性のビタミンのため、

余った分は尿と一緒に排泄されてしまう、という特徴があるのです。

そのため、「今日はビタミンB2をたくさん摂ったからしばらくは摂らなくて大丈夫!」ということはなく、毎日こまめに摂取する必要があります。

 

そんなビタミンB2は赤身の肉や魚、卵、バナナ、さつまいもなどさまざまな食品に含まれていますが、その中でもトップクラスに多く含んでいるのが「レバー」

 

100gあたり、牛レバーには3.0mg、豚レバーには3.6mg、鶏レバーには1.8mgも含まれていると言われています。(*出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)

 

成人女性の一日の摂取推奨量が約1.2mgなので、レバーをたった100g食べることで、十分すぎる量のビタミンB2が摂取できるということなんです!

 

また、レバーには肌のターンオーバーを促進したり、肌の水分を保ってくれる「ビタミンA」なども豊富に含まれているため、まさにインナードライさんにぴったりな食品であると言えます。

2. 豚ヒレ肉

2.	豚ヒレ肉

続いての食品は、「豚ヒレ肉」。

揚げてヒレカツにしたり、焼いてローストポークやピカタにしたりと、ボリューム感のある美味しさがたまらない豚ヒレ肉ですが、実はインナードライさんに必要な栄養素がぎゅっと詰まった食品だったんです!!

 

豚ヒレ肉に豊富に含まれているのは、

先ほどご紹介したビタミンB2を含めた、「ビタミンB群」!!

 

ビタミンB群には、次のようなはたらきがあります。

 

ビタミンB1(豚ヒレ肉100gあたり2.09mg*)

 

糖の代謝に関わるビタミン。

肌荒れを改善し、肌のハリやツヤを回復させる。

 

ビタミンB2(豚ヒレ肉100gあたり0.44g*)

 

脂質の代謝に関わるビタミン。

皮脂の分泌量を適正にコントロールする。

 

ビタミンB3/ナイアシン(豚ヒレ肉100gあたり13mg*)

 

脂質や糖の代謝に関わるビタミン。

肌のバリア機能を強化し、乾燥を防いで潤いを保つ。

 

ビタミンB6(豚ヒレ肉100gあたり0.76g*)

 

たんぱく質の代謝に関わるビタミン。

肌のターンオーバーを促進し、すこやかに整える。

 

ビタミンB12(豚ヒレ肉100gあたり0.9mg*)

 

たんぱく質の代謝に関わるビタミン。

赤血球の形成を助けて血液を作ったり、神経を守ったりする。

 

葉酸(豚ヒレ肉100gあたり1㎍*)

 

ビタミンB12と協力し、赤血球の形成を助ける。

肌や粘膜を丈夫にし、免疫力を保つ。

 

ビオチン(豚ヒレ肉100gあたり6.4㎍*)

 

肌荒れを防ぎ、すこやかな肌へと整える。

 

 

このように見ると、肌荒れを防ぎ、水分と油分のバランスが整ったすこやかな肌へと整える効果のあるビタミンが豚ヒレ肉にはぎゅっと詰まっていることが分かりますね。

 

*出典:文部科学省「日本食品標準成分表増補2023年版(八訂)」

3.味噌

3.味噌

3つめの食品は、日本人になじみ深い「味噌」。

実は味噌も、インナードライさんにはもってこいの食品だったということをご存知ですか?

 

味噌で有名なマルコメが20~40代の女性を対象にした実験によると、

味噌汁を飲むと、皮膚の角質層の存在するうるおい成分「セラミド」が増加し、肌の水分状態が良くなるということが分かりました。

 

この実験では、糀(こうじ)を多く含んだ味噌汁を女性たちに摂取してもらい、検証を行いました。

すると、味噌汁を1日2杯、4週間飲んだ女性たちは飲んでいなかった女性たちと比べ、頬の角質層の水分量が高いという結果が得られたのです。

 

参照:マルコメの研究開発 糀の力で、美しく糀の美肌効果

 

またそれに加え、頬のメラニン量の減少が認められ、シミやくすみが改善することも明らかに。

 

インナードライに対する効果だけでなく、透明感アップまで期待できるというのは嬉しい副作用。

味噌がいかに美容効果が高い食品なのかということがお分かりいただけたのではないでしょうか?

インナードライを改善するためのスキンケア

インナードライを改善するためのスキンケア

さて、内側からのケアが分かったところで、

ここからは「インナードライを改善するための外側からのケア」を解説していきたいと思います♡

1. セラミドを配合した基礎化粧品を取り入れる

まずなんといっても重要なのが「保湿」。

インナードライは角質層中の水分が少ない状態なので、しっかりと外から水分を与えてあげる必要があります。

 

重要なのは「どんな保湿成分で保湿するか」ということ。

保湿成分にはコラーゲン、ヒアルロン酸、グリセリン等さまざまな種類がありますが、それぞれ性質も水分の保持力も異なります。

 

インナードライさんに心からオススメしたいのは「セラミド」という保湿成分。

 

セラミドはもともと私たちの肌の角質層に存在する保湿成分で、

水分をがっちりと抱え込み、しっかりとキープしてくれるというはたらきがあります。

そのため、インナードライさんに非常に適している保湿成分だと言うことができるのです。

 

さて、セラミドといってもさまざまな種類がありますが、

大きく分けると下記の4種類になります。

 

ヒト型セラミド・・・セラミドEOP、セラミドNG、セラミドNP等

擬似セラミド・・・ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド等

植物セラミド・・・米ヌカスフィンゴ糖脂質、ユズセラミド等

動物セラミド・・・ビオセラミド、セレブロシド等

 

簡単にご説明すると、

 

・ヒト型セラミドは、酵母などから作られた、人の肌に存在するセラミドに構造が近いセラミド成分

 

・擬似セラミドは、人の肌のセラミドの構造を参考にし、化学合成されたセラミド成分

 

・植物セラミドは、米、トウモロコシ、イモ、大豆などの植物から抽出されたセラミド成分

 

・動物セラミドは、馬や牛などの動物から抽出されたセラミド成分

 

といったところです。

この中でインナードライさんに一番おすすめなのが「ヒト型セラミド」

 

ヒト型セラミドはその名の通り人の皮膚内に存在するセラミドと構造がとても似ているため、浸透しやすく保湿力が高いといった特徴があり、角質層のすみずみまでしっかりと水分で満たしてくれます。

 

「セラミドNG」のように「セラミド+アルファベット」で記載されているものはヒト型セラミドにあたりますので、これが入っているかどうか確認してみてくださいね。

 

ただし、ヒト型セラミドにもデメリットが。

それは「原料が高価である」ということ。

 

高配合した基礎化粧品などはどうしても高価格帯になってしまうため、

もっとリーズナブルなものがいい…という方におすすめなのが「擬似セラミド」です。

 

ヒト型セラミドほどではありませんが、しっかりと浸透力や保湿力があり、肌を十分に潤してくれる効果が期待できます。

大量生産できるため、製品の中にたっぷりと配合することができるのも大きなメリットです。

 

花王のセラミド機能成分「ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド」等が有名ですね。

 

普段のスキンケアのうち、一品でもいいのでセラミドが配合されたものに替えてみましょう。

2. 植物由来のクリームは避ける

インナードライさんは皮脂量が多く顔がテカテカとしがちなため、

「クリームなどの油分を含むものは使わない方がいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それはNG。

 

適量の油分を補ってあげないと、肌は「もっと油分を出さないと!」と焦って皮脂を多く分泌してしまいます。

 

人間の皮脂には、オレイン酸やパルミトレイン酸などの「不飽和脂肪酸」というものが含まれていて、この不飽和脂肪酸が肌のバリア機能を低下させ、角質の水分量を低下させてしまう可能性があると言われています。

 

*出典:花王 ニュースルーム

肌あれの新たな原因の解明へ 皮脂中の不飽和脂肪酸をトラップする新技術を開発

 

そのため、あらかじめ質のいいオイルを外から適量肌に与えてあげることが大切。

 

そうすることで、不飽和脂肪酸を含んだ皮脂が過剰に分泌されることを防ぐことができるので、結果的に肌のバリア機能と水分を守ってあげることができるのです。

 

そして、クリームの選び方にもちょっとしたポイントが。

それは「植物オイルがメインで配合されているクリームは選ばない」ということ。

 

たとえば、オリーブオイル・マカダミアナッツオイル・シアバターといった植物オイルは皮脂とよく似ており、不飽和脂肪酸が多く含まれています。

 

もともと皮脂が少ない乾燥肌さんでしたら、こういったクリームを適量使用しても問題ありませんが、ただでさえ皮脂が多いインナードライさんが使用するとバリア機能や水分量が悪化してしまう可能性があるので避けましょう。

 

パッケージの原材料名を確認し、上から3つ目以内に植物オイルの名前があれば、かなり多めに配合されている可能性が。そうでないものを選んでみてください。

3. あぶらとり紙で皮脂オフ&乳液で保湿

最後の項目は「余計な皮脂はあぶらとり紙でオフする」ということ。

 

巷では「あぶらとり紙を使ってはいけない」といった情報も耳にするため、

混乱される方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

基本的に、あぶらとり紙は適切に使用する分には全く問題ありません。

 

むしろ、インナードライさんは皮脂が多い傾向にあるため、それをそのまま放置しておく方が問題です。

先ほども述べた通り、皮脂には不飽和脂肪酸というものが含まれており、これがバリア機能を低下させたり、水分のキープ力を低下させてしまう可能性があります。

 

皮脂が過剰に分泌されたまま放置しておくと、こういった症状がどんどん進んでいってしまうので、適切に取り除く必要があるのです。

 

そういった点で、あぶらとり紙は適度に皮脂を取ってくれるので非常に優秀です。

「顔がテカテカしてきたな」と思ったら、あぶらとり紙で優しく押さえるように皮脂を取り除きましょう。

 

ここでポイントなのが、「あぶらとり紙で皮脂を取った後は必ず保湿する」ということ。

 

皮脂を取った直後は、油分が一時的に少なくなっている状態。

そのままにしておくと「油を出さなきゃ!」とますます皮脂分泌が過剰になってしまいます。

 

そのため、「あぶらとり紙」と「保湿」は必ずセットで行うようにしましょう。

このとき、水分と油分がバランスよく含まれた「乳液」を使うのがポイント。

セラミドが配合されていれば、尚良しです。

 

「お化粧しているのにどうやって保湿すればいいの…?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

お化粧の上から保湿するときは、手に乳液をうす~く伸ばし、優しくハンドプレスするように塗布してみてください。

気をつけて行えば、メイクもよれずにきれいに保湿することができます。

 

最後はフェイスパウダーを軽くはたいたら完成です♡

まとめ

本日は、インナードライを改善するために積極的に摂りたい食べ物と、スキンケアの方法をご紹介しました。

 

「ベタベタするのにかさつく」という矛盾した性質を兼ね揃えたインナードライ肌は、なかなかケアが難しい…と感じていた方も多いのではないでしょうか?

 

本日ご紹介した方法はどれも簡単に、今からでも取り入れられるものばかりなので、ぜひ試してみてくださいね♡

執筆者プロフィール

執筆者プロフィール

コスメコンシェルジュ

宇佐美うさ(うさみ・うさ)

 

東京都下生まれのコスメコンシェルジュ。

美容業界に従事し約10年。化粧品販売員・化粧品商品開発者・美容ライター等の経歴を持つ。

近道でキレイになるための方法や、化粧品成分の読み解き方を発信すべく活動している。
一番の関心事はエイジングケア。

 

保持資格

 

化粧品検定1級

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