【医師監修】お肌が「サビる」?!抗酸化でいつまでも美しい肌を保つための秘訣や栄養素とは
抗酸化作用のある栄養素って?
「抗酸化作用のある栄養素を摂る」ということは、アンチエイジングにおいて非常に重要なポイント。
これを普段から意識しているかどうかで、5年後、10年後の若々しさは大きく変わっていきます。
とはいえ、抗酸化力作用のある栄養素ってどんなものがあるのでしょうか?
どんな食品を食べれば補給できるのでしょうか?
ここからは、強力な抗酸化作用を持つと言われる、おすすめの栄養素についてご紹介していきたいと思います。
抗酸化作用のある栄養素(1)ビタミンC
まず欠かせないのは、言わずと知れた「ビタミンC」。
ビタミンCには様々な機能がありますが、その中でも「活性酸素を除去する」という効果があります。
ビタミンCはコラーゲンの生成を促す作用もあるので、アンチエイジングにおいて重要な栄養素。
マウスの実験では、ビタミンCが不足しているマウスは普通のマウスに比べて、寿命が1/4だったという報告もあります。
ビタミンCは人間の体に欠かすことができないものなので、積極的に摂取するようにしましょう。
ビタミンCは果実や野菜に含まれていますが、特に多く含んでいるのは「アセロラ」「赤ピーマン」「ブロッコリー」「ゴーヤ」「グァバ」などです。
ビタミンCは長時間体内にとどめておくことができず、尿と一緒に排泄されてしまうので、毎日こまめに取り入れることが重要です。
十分に摂取できている自信がない方は、サプリメントを活用しても良いかもしれません。
抗酸化作用のある栄養素(2)カロテノイド色素
抗酸化力の強い栄養素としては「カロテノイド色素」も忘れてはいけません。
カロテノイド色素とは、野菜、果物、花、海藻、魚などに含まれている「黄色~赤色の色素」のこと。
有名なところでは、
・トマトに含まれている「リコピン」
・鮭に含まれている「アスタキサンチン」
・かぼちゃに含まれている「β―カロテン」
・温州みかんに含まれている「β―クリプトキサンチン」
・マリーゴールドの花に含まれる「ルテイン」
などがよく知られていますね。
赤、黄色、オレンジ色などの色の濃い食品に多く含まれている傾向があるので、積極的に摂るようにしましょう。
この中でも特にオススメなのが、鮭やイクラに多く含まれる赤い色素「アスタキサンチン」。
アスタキサンチンは、活性酸素の中でも特に酸化力の強い「一重項酸素を消去する力」が強いと言われています。
そのパワーは、
緑茶カテキンの560倍
コエンザイムQ10の800倍
レスベラトロールの3000倍
という報告も。
非常に強力な抗酸化作用を持ち合わせていることがわかります。
最近はその強力な抗酸化力に着目して、アスタキサンチン入りの化粧品も多く出回るようになってきましたね。
アスタキサンチンは抗酸化作用だけでなく、「抗炎症作用」「血流改善作用」など、さまざまな効果があるのでこれも積極的に摂取するようにしましょう。
多く含んでいる食品は、鮭やイクラが挙げられますので、お寿司や焼き魚として頂くのも良いかもしれませんね。
抗酸化作用のある栄養素(3)トコトリエノール
「若返りのビタミン」と呼ばれている「ビタミンE」も強い抗酸化作用を持ち合わせています。
水溶性のビタミンCとは異なり、ビタミンEは脂溶性。
長時間体内の中にとどまって、抗酸化作用を発揮してくれます。
そんなビタミンEですが、実は大きく分けて2種類あります。
「トコフェロール」と呼ばれているものと、
「トコトリエノール」と呼ばれているものです。
トコフェロールは、アーモンド、ヘーゼルナッツ、かぼちゃ、アボカド、ごまなど、さまざまな食品に含まれている一般的なビタミンE。
一方、トコトリエノールは、米ぬか油やココナッツ油といった一部の食品にしか含まれていないうえ、その量は非常に微量。
とても希少価値の高いビタミンEなのです。
いろいろな食品に含まれているトコフェロールでも優秀な抗酸化作用を発揮してくれますが、「トコトリエノール」はもっとすごい!
実は、トコトリエノールは「スーパービタミンE」とも呼ばれている素晴らしい栄養素なのです。
トコフェロールにも十分な抗酸化作用が期待できますが、トコトリエノールはなんとその40倍の抗酸化力!
お肌や体を酸化から強力に守ってくれるのです。
さらに、「炎症を抑える作用」「脳や心臓を守る作用」など、一般的なビタミンE(トコフェロール)には無い効果も持ち合わせているのがトコトリエノールの魅力。
美容や健康に関心がある方には、ぜひとも摂っていただきたいビタミンEの種類なのです。
とはいえ、先ほども述べた通り、トコトリエノールはごく一部の食品にほんのわずかしか含まれていません。
十分な量を摂取するためにはサプリメントを活用するのが現実的かもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
本日は「抗酸化」というテーマについてお話ししました。
抗酸化は、いつまでも若く美しいお肌でいるための重要なキーワード。
昨今はテレビや雑誌などで取り上げられることが多くなってきましたが、意外と詳しくは知らない方が多いのも事実。
今から抗酸化対策を始めることで、5年後、10年後に
「いつまでも変わらないね」
「どんなお手入れをしてるの?」
と、周りもうらやむ美肌を手に入れることも夢ではないかも?!
思い立ったが吉日!
本日から抗酸化対策を始めて、いつまでも色あせない美しさを目指しましょう。
監修医師プロフィール
医療法人社団 創雅会 銀座アイグラッドクリニック
理事長・院長 乾 雅人(いぬい まさと)氏
[経歴]
2010年、東京大学医学部卒。
同大学で初期臨床研修、外科専門研修を経て、大学院では外科学(肺移植領域)を専攻。
薬液による細胞の活性化に着目し、2020年に銀座アイグラッドクリニックを開業、翌年に医療法人化。
美容皮膚科クリニック経営の傍ら、薬液の研究・開発にも注力している。
同時に、大学病院や保険会社、製薬会社、システム会社、データ解析会社などの医療コンサルティングも行っている。
2022年より、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのコミュニティ・アンバサダーを務める。
一貫して、医療の本質が何かを追求し続けている。
[所属学会]
美容皮膚科学会
抗加齢学会
再生医療学会
外科学会
胸部外科学会
呼吸器外科学会
[クリニック]