ほくろ除去にはどんな治療法がある?特徴やメリットデメリットを解説
「ほくろ除去の治療法にはどんな種類がある?」
「ほくろ除去のメリットやデメリットは?」
ほくろが気になって除去したい、という人の多くは、このような疑問を抱えているでしょう。
ほくろは誰にでもできるものですが、できた場所によってはどうしても除去したいと思う人も多く、そのための治療法も確立されています。
この記事では、ほくろの除去を検討している人のために、ほくろ除去の治療法の種類やメリット・デメリットについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
ほくろは除去すべき?ほくろができる原因
そもそもほくろはなぜできるのか、ほくろは除去すべきなのか、といった基本的な疑問を解決します。
ほくろとは
ほくろは皮膚良性腫瘍です。医療用語で「母斑細胞母斑」「色素性母斑」といいます。メラニン色素をつくる「メラノサイト」といわれる細胞が変化したもので、後天的にできるものもあれば生まれつきのものもあります。
サイズは基本的に直径6〜7㎜程度ですが、生まれつきのものだと直径20㎝ほどになる事例もあるようです。
色は黒、茶、白、形も扁平なものからうっすらと盛り上がった形のものまでさまざまです。
ほくろの種類
ほくろにはいくつかの種類がありますが、症状によって分類されます。一般的なタイプは下記の4種類です。
・Miescher(ミーシャー)母斑
ドーム状に膨らんだ見た目が特徴です。小さい頃にできたものが膨らんでいく症状で、色も成長に伴い黒褐色から皮膚に近い色に変わっていく傾向にあります。首から上にできることが多いようです。
・Unna(ウンナ)母斑
直径1センチほどの大きさのほくろです。思春期から20~30代頃にできやすいタイプで、主に上腕や太ももにできるといわれています。丸い粒状、もしくは桑の実状に膨らむ傾向にあり、色は黒から茶褐色になることが多いです。
・Clark母斑(クラーク)母斑
ほくろの中でも特に多いタイプといわれています。直径1センチ以下の大きさで、平らで楕円形になることが多いようです。手のひら、足の裏を含む全身にできやすい傾向にあります。
・Spitz母斑(スピッツ)母斑
主に若年層に見られるタイプで、若年性黒色腫とも呼ばれています。大半が幼い頃に発生し、全身どこにでもできる傾向にあります。色は赤から茶、黒と様々で、基本的には1センチ未満のサイズなのですが、悪性皮膚がんと見分けがつきにくいので注意が必要です。
また、一般的なほくろとは異なるのが下記の2種類です。
・青色母斑
手や足の甲、顔などに発生する、濃い青色のほくろです。非常に珍しいタイプで、人口の約3%に発生するといわれています。メラノサイトが真皮の奥で増殖するため、色が青くなるのだそうです。メラノサイトが多いため少し硬く、表面がつるりとして小さく盛り上がった形になることが多いのが特徴です。
・獣皮様母斑
「巨大色素性母斑」や「有毛性母斑」とも呼ばれるほくろで、その名のとおりほくろの大きさが20センチ近くになったり、ほくろ全体に太い剛毛が生えたりする特徴的なタイプです。生まれつきできるほくろで、背中や顔、腹部など体のどこにでもできる可能性があります。悪性黒色腫との区別がしにくいので注意が必要です。
ほくろは除去すべき?
ほくろは腫瘍とはいえ多くのものは良性なので、基本的には除去する必要はないといわれています。
しかし、ほくろとよく似た悪性腫瘍のメラノーマである可能性もあるため、気になる場合はほくろの種類や症状を医師に確認してもらうといいでしょう。
次の項目から、ほくろ除去の主な治療法を3つご紹介します。それぞれ特徴やメリット・デメリットについて解説しているので、自分に合った治療法を探してみてください。
ほくろ除去の治療法1.電気メス
ほくろ除去の治療法のひとつ、電気メスについてご紹介します。
どんな治療法?
電気メスは、電気メスから発される熱でほくろを除去する治療法です。
レーザーでは取れない盛り上がった形のほくろの除去に適した方法で、治療する病院やクリニックによって異なりますが、直径5㎜以下のほくろの除去に対して使われます。
ほくろを除去した後、皮膚に赤みが残ったりくぼみができたりすることがありますが、時間が経てば皮膚が回復して元通りになる場合がほとんどだといいます。
料金の相場
電気メスによる施術では、直径1㎜のほくろ除去の相場が5,000円と少しかかります。
メリット
電気メスでほくろを除去する施術は、以下のようなメリットがあります。
・麻酔をかけるので痛みを感じない
・ほくろのみを除去するため、周辺の皮膚を傷つける心配がない
・施術時間が短く、1回の施術で完了する
・価格がリーズナブル
デメリット
一方で、電気メスでほくろを除去するのにも、以下のようなデメリットがあります。
・大きいほくろを除去すると皮膚がへこんでしまう可能性がある
・傷跡に色が残ってしまうと、他の施術より色が目立ってしまう可能性がある
・底に焦げが残ってしまう可能性がある
ほくろ除去の治療法2. 切開
ほくろ除去の治療法のひとつ、切開のご紹介をします。
どんな治療法?
治療法は、大きいほくろの周辺をくり抜いてほくろを取り除き、端を縫って傷口をふさぐ方法です。ほくろを根っこの部分から取り除くことができるので、再発しにくいといわれています。
料金の相場
ほくろ除去を切開でおこなうと、1㎜あたり税込で1万円近くかかることもあります。
メリット
ほくろ除去を切開でおこなうと、下記のようなメリットがあります。
・5㎜以上の大きめのほくろに対応できる
・傷跡が目立ちにくい
・再発の心配が少ない
デメリット
ほくろ除去を切開でおこなうと、下記のようなデメリットもあります。
・治療時間が長い
・ほくろの直径より縫合跡が長くなる
・抜糸しなければならない
まとめ
ほくろ除去の治療法とメリット・デメリットについてまとめました。
ほくろ除去の治療法としては、電気メス・切開・レーザー治療があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分の現状に合わせた施術ができるよう、病院の方とよく相談して決めましょう。