【医師監修】下半身太りの解消が難しいのはなぜ?理由と解決策
「二の腕や顔周りはあまり気にならないのだけれど、どうも下半身だけうまく痩せられない…。」
好きな服を着たり水着を楽しんだりしたいのにボディラインに自信がなくて悩む女性は多いものです。この記事では下半身太りの原因と向き合い方、そして解決方法をまとめてご紹介します。ぜひボディメイクに役立ててくださいね。
下半身太りの原因を知ろう
まずは下半身太りの主な3つの原因を知っておきましょう。今回取り上げるのは下半身に脂肪がつきやすい食生活や遺伝的要因・生活習慣によるセルライトの発生・定着と、むくみによる見た目の変化です。
下半身に脂肪がつきやすい食生活や遺伝的要因
下半身太りに限らず、肥満の遺伝的要因は3割程度だと言われています。
肥満遺伝子を持つ人のうち、脂質の代謝が苦手な遺伝的要因を持つ人、および、揚げ物やケーキなど脂質の摂取が多い人は洋梨型肥満と言われ、下半身に脂肪がつきやすいと言われています。特に日本人女性の過半数はこの洋梨型肥満の肥満遺伝子を持っていると言われています。
最近はネットで比較的安価に遺伝子検査も可能ですので、一度試してみても良いかもしれません。もちろん脂質だけでなく、糖質の摂りすぎも肥満の原因になります
生活習慣から生まれるセルライト
セルライトとは脂肪細胞のうち余分な水分や老廃物を含んでしまったもの。太ももやお尻周りに付きやすく、落とすのが難しいといわれるのが特徴です。
食生活や生活習慣で蓄積されていくため、予防には生活の見直しが必須。お菓子の食べ過ぎやお酒・カフェインの取り過ぎに加え、運動不足や喫煙などあらゆる生活習慣が積み重なってセルライトが発生・定着するとされています。
むくみで見た目が太る
むくみは、毛細血管から細胞の間に流れ出る水分が多くなったり、毛細血管やリンパ管へ吸収される水分が減ることによって起こります。
むくみは見た目の太さにダイレクトに出る一方で、意識してケアすれば解消しやすいのも特徴です。
むくみの原因として食べ物では、塩分やアルコールがあげられます。塩分を摂りすぎると、ナトリウム濃度が上昇するため、濃度を一定に保つために体に水分を溜め込みやすくなります。また、アルコールも血中のアルコール濃度が高くなり血管が拡張すると、静脈やリンパによる水分の処理が間に合わなくなりむくみやすくなります。
また、血液やリンパの流れが悪くなることもむくみの原因となります。
ふくらはぎの筋肉量が少なく、ふくらはぎの筋肉による血液を心臓に戻すポンプ作用が弱い人や、長時間立ったまま、座ったままなど、同じ姿勢を続け、ふくらはぎの筋肉による血液を心臓に戻すポンプ作用が働かない状態などは血液が下半身に溜まりやすくむくみの原因となります。
タイトなパンツや補正下着などでも血液循環が悪くなる場合があります。
その他、冷え症で血液循環が良くない人や、リンパの流れが悪い人はむくみやすいといえるでしょう。また、むくむだけでなく、前述のセルライト蓄積の原因にもなります。
日常生活によるものであれば意識の変化で改善可能ですが、むくみの原因として病気が隠れていることもあるので、突然むくみだした人は注意が必要です。
自分の身体を見直す
下半身太りの原因がわかったところで、次は自分の身体に向き合っていきます。運動習慣・筋力・栄養バランスの3つのポイントから考えてみましょう。
運動習慣を見直す
運動習慣というと、運動が得意でない人は抵抗があるかもしれませんが、激しいスポーツなどをしなくても、歩く習慣をつけるだけでも多くの人はむくみが改善しセルライトはつきにくくなります。有酸素運動は脂質や糖質の代謝も促し、脂肪燃焼にも役立つので、普段自分がどれくらい運動しているか、歩いているか見直してみましょう。携帯についている歩数計で1日の歩数を測ってみるもの良いですね。
筋力を見直す
筋肉が足りていない場合もセルライトの発生やむくみに繋がるといわれています。先ほどもあげたように、特にふくらはぎの筋肉には脚の血流やリンパを押し流す重要な役割があります。
血液やリンパの流れが悪いと老廃物が溜まっていき、セルライト・むくみの両方に繋がります。そのためふくらはぎの筋力低下は下半身太りの原因に関わるのです。
また、デスクワークの多い人や日常的な運動量が少ない人は内転筋・ハムストリングス・大殿筋の筋肉不足が下半身太りの原因となっている可能性が高いため見直してみましょう。
栄養バランス
3つ目は食生活。脂質や糖質の多い食事や、体が冷えやすい食べ物を好んで食べている、塩辛いものが好き、アルコールの摂取量が多いなどは見直すポイントです。いずれも下半身への脂肪やセルライトの蓄積、むくみを助長するので要注意です。
下半身太りを解決するには
最後に、下半身太りの解決方法をご紹介します。有酸素運動・筋トレ・食生活の3つの方法を試してみてください。
有酸素運動を日常的に
デスクワーク中心の仕事であったり、立ちっぱなしで動かないなど日常的に歩く機会が少ない人、定期的な運動の習慣がない人は、移動の際に少し早く家を出て1駅分歩く、エレベーターは使わず階段を使うなど、普段の生活習慣のなかに、血流やリンパの流れをよくする行動を取り入れましょう。定期的に運動する習慣があることが理想ですが、歩くだけでも、むくみやセルライトは改善し、脂肪細胞も燃焼しやすくなります。また、お風呂はシャワーで済ませずに湯船に浸かって血行を良くし、入浴後にリンパマッサージを自分で行うのも効果的です。
筋トレは広範囲で
筋トレは気になる部位だけでなくその周辺を含めたメニューを組んでみましょう。
例えば太ももが気になる場合、内転筋だけでなくハムストリングスや大殿筋を含めた筋トレをおこないます。そうすることでバランスよく筋肉が付き、太ももを引き締めつつ大殿筋が太ももごと引き上げてくれるといった相乗効果を得やすくなります。
また、広範囲に筋肉を付けることで基礎代謝のアップも期待できます。ダイエットを効率的に進めるためにも筋トレは気になる部位を中心とした広範囲を対象に行いましょう。
食べるものを考える
日常生活では食べる物を考える癖をつけましょう。
脂質や糖質の多い食事が好きな人は、少し食事内容を変えられると良いですね。どうしても脂っこいものが食べたい、丼や麺が好きという人は、食事のはじめにサラダやスープなどを食べて糖質や脂質の摂取量を調整しましょう。
減塩も意識できると良いですが、塩分を摂りすぎてしまった時は、カリウムを含む食事(海藻類やきゅうり・大豆)を積極的に摂ってみてください。カリウムが余分な塩分(ナトリウム)を尿中に排泄するサポートをしてくれます。
飲酒も付き合いでなかなか減らせない場合などは、1杯毎に水を飲む癖をつけてみましょう。
まとめ
下半身太りの主な原因といわれるのは、セルライトとむくみの2つ。原因の解消には生活習慣・筋肉量・ナトリウムとカリウムのバランスの3点に注目して自分の身体と向き合うことが大切です。
その上で食事・筋トレをよく考え、場合によっては整体などを頼って正しいボディメイクをしましょう。
ファッションやお出かけを思いきり楽しむためにも、ぜひ実践して理想の身体を手に入れてくださいね。
監修医師プロフィール
吹田 春佳
LIGHT CLINIC 副院長
30年、50年先の健康を見据えた肥満治療普及を目指してダイエット専門クリニックLIGHT CLINIC(ライトクリニック)を立ち上げ。健康的にダイエットができるよう、内服治療の相談、ダイエット施術から食事・運動指導まで、ダイエットのトータルサポートを提供している。
LIGHT CLINIC
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