【医師監修】ピーリングとは?美容皮膚科での施術の効果や注目の種類を徹底解説!
ピーリング成分を配合したスキンケアなどは市販でも販売されていますが、
近年注目されているのが、医療機関で受けられる、薬剤を塗布して施術するピーリング!
本記事では、医療機関のピーリング治療の種類や効果についてご紹介します。
ピーリングで肌悩みを解消したいと考えている方は、是非参考にしてくださいね。
ピーリングとは?美容皮膚科等での施術の効果や費用・回数について
ピーリングとは、顔全体に薬剤を塗布し、古い角質を落とすことで肌の生まれ変わりを促す美肌治療です。この治療は、肌のトーンや質感を改善し、シミ、シワ、ニキビ跡、毛穴の詰まりなどの様々な皮膚問題を改善するのに役立ちます。
1990年代に美容目的の治療法として欧米から日本に導入され、美肌施術として広く認知されるようになりました。
導入当時には、腫れや炎症などの相談が多く寄せられていましたが、現在では安全に行うためのガイドラインのもと施術が行われており、安全性の高い治療法として人気を得ています。
最近はピーリング治療のバリエーションも増えており、肌を剥離させずに真皮まで作用する「マッサージピール」など様々な種類が存在しています。
美肌へ導くメカニズム
加齢やホルモンバランスの乱れ、紫外線などの外的要因によってターンオーバーが乱れることで、肌荒れやニキビ、ハリや弾力の低下などの肌トラブルが生じます。
基本的なケミカルピーリングでは、以下の順序でターンオーバーを整え、肌質を改善し美肌へと導きます。
薬剤の塗布
↓
皮膚表面の古い角質、汚れの除去
↓
新たな皮膚の生成促進
↓
肌トラブル改善
施術中の痛みとダウンタイム
ピーリングの施術中は、ピリピリとした刺激を感じることもあります。
ピーリングの種類にもよりますが、施術後のダウンタイムは人によって差があり赤みや乾燥が気になったり、水ぶくれや小さなかさぶたができたりすることもあります。
赤みや乾燥は多くの場合2、3日程度でおさまりますが、症状が長引くようであればクリニックや皮膚科にご相談ください。
ピーリング直後の肌は、刺激に弱い敏感な状態となっているため、徹底した保湿や日焼け対策が重要です。
施術後すぐにメイクをすることは可能ですが、強くこすらないと落ちないような濃いアイメイク等は避けましょう。
治療にかかる費用と必要回数
ピーリング治療1回の費用相場は、顔全体で5,000円から2万円ほどです(種類によって異なる)。
ピーリングの効果の実感には個人差があり、治療を行う季節や使用する薬剤によっても効果のあらわれ方が異なります。
いずれにしても即効性のある治療ではなく、一般的には2~4週間に1回程度の頻度で5、6回繰り返すことで、効果が期待できると言われています。
継続することが、ピーリングの効果を得るためのカギといえるでしょう。
【定番&人気】美容皮膚科等で受けられるピーリングの種類
家庭用のピーリング剤なども販売されていますが、安全性重視で濃度が低く設定されています。
お肌の悩みに積極的にアプローチしたい場合は、皮膚科での治療がおすすめ!
ここでは定番から近年人気が高まっているものまで、クリニックでよく行われている全5種類をご紹介します。
それぞれ期待できる効果が異なりますので、自分の肌悩みに合ったピーリングを見つけてみてくださいね。
サリチル酸マクロゴールピーリング
サリチル酸をマクロゴールという基材で溶解した薬剤を肌表面に塗布するピーリング治療です。
皮膚に近い性質を持つ薬剤によって不要な角質のみを除去でき、赤みや皮むけなどのトラブルやダウンタイムが少ない安全性の高い施術として、多くのクリニックやエステサロンで取り扱われています。
この治療では、ニキビや毛穴詰まりの改善、ハリと弾力UPなどが期待できます。
グリコール酸ピーリング
ピーリング作用のある化粧品にも配合されるフルーツ酸の一種、グリコール酸を使用したピーリングです。
濃度のコントロールにより肌への作用深度を調整した薬剤を塗布し、ターンオーバーやコラーゲンの増生を促します。
皮脂抑制、毛穴詰まりの改善、くすみの改善などの効果があるとされています。
マッサージピール
コラーゲンピールとも呼ばれる、「PRX-T33」という薬剤を使用したピーリングです。
従来のピーリング治療は表皮をターゲットにしていましたが、マッサージピールは真皮に対してアプローチすることができます。
酸性度の高い高濃度トリクロロ酢酸、過酸化水素、コウジ酸配合の薬剤をマッサージしながら肌の深層に浸透させていきます。
一般的なケミカルピーリングとは異なり、剥離ではなく「コラーゲンの生成」に重点を置いているのが特徴です。肌の弾力を高め、しわ、軽度のたるみの改善に効果を発揮します。
リバースピール
マッサージピールと同じく真皮にアプローチしてくれるタイプのピーリング治療ですが、こちらは「肝斑」の改善を目的とした治療です。
3ステップで薬剤を肌の奥の真皮層まで浸透させ、シミの原因となるメラニン色素に直接はたらきかけます。
レーザーや従来のピーリングでは改善できなかった肝斑などの症状に対する効果があるとされ、注目を集めています。他にも、難治性・再発性メラニン沈着、しみ、くすみの改善などにも良いとされています。
レチノールピール
イエローピールの名称でクリニックでは行われている、小じわ改善の効果・効能が認められているレチノール(ビタミンA)を使用した治療法です。
レチノール誘導体をナノカプセル化した薬剤によって肌への刺激、赤みや痛みを抑えながらニキビの予防、改善、小じわやシミ、くすみの改善など高いアンチエイジング効果を得られます。
まとめ
近年は様々なピーリング治療が開発されており、ターンオーバーの促進のみならず、「しわ」「肝斑」といった様々を改善できる種類も登場しています。
普段のスキンケアでなかなか改善が見られない症状にお悩みの方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
監修医師プロフィール
アルバアレルギークリニック 院長
続木 康伸
新生児から妊婦まで年間のべ1万人、九州や東京からも患者が訪れるアルバアレルギークリニック院長 。
「カズレーザーと学ぶ。」出演。
アルバアレルギークリニックホームページ
https://alba-allergy-clinic.com/