【医師監修】プラセンタ注射の効果とは?頻度や注意点、安全性なども解説

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【医師監修】プラセンタ注射の効果とは?頻度や注意点、安全性なども解説

美容医療などで注目を集めている「プラセンタ注射」。疲労回復やアンチエイジングに効果があるといわれています。しかし、興味はあるけど「安全性や効果がよくわからない」と思っている方も多いのではないでしょうか?

 

本記事では、プラセンタ注射の効果や注意点についてくわしく解説します。

プラセンタとは?

プラセンタとは?

プラセンタとはもともと哺乳動物の胎盤を意味する言葉で、プラセンタ注射は、ヒト由来の胎盤から抽出した成分を体内に注入する治療法です。

 

胎盤は、酸素や栄養素を届けたり、老廃物を母体の血液に戻したりする役割があります。そんな胎盤から抽出されるプラセンタには、タンパク質、脂質、糖質などの三大栄養素やビタミンやミネラル、アミノ酸といったさまざまな栄養素が豊富です。

 

ヒト以外の哺乳動物は、出産後に自分の胎盤を食べる性質があるものもいるため、胎盤には産後の体力回復に効果があるのではないかと考えられています。

プラセンタ注射の種類

プラセンタ注射の種類

厚生労働省で医薬品として認められているプラセンタ注射は「メルスモン」「ラエンネック」の2種類です。同じヒト由来の胎盤を原料としていますが、抽出方法が違うため成分や治療の目的が異なります。それぞれの特徴についてみていきましょう。

メルスモン

メルスモンは更年期障害と乳汁分泌不全症の治療薬として開発されたもので、のぼせ、ほてり、イライラといった更年期症状を改善できるとされています。

 

メルスモンはへその緒や羊膜を除いた胎盤を使用しているのが特徴です。「疲れやすい」「肌トラブル」「更年期やホルモンバランスの乱れ」といった悩みを抱えている方におすすめです。

 

※2023年2月24日以降、メルスモンは一時出荷停止となっています。出荷再開には約1年間を要する見込みです。

ラエンネック

ラエンネックは肝機能の治療薬として使われています。へその緒と羊膜付きの胎盤を使用しており、メルスモンと比較すると有効成分を多く含むのが特徴です。

 

肝組織を修復する作用があるため、肝機能が気になる方やお酒を飲むことが多い方はラエンネックがおすすめです。

プラセンタ注射の効果

プラセンタ注射の効果

プラセンタ注射には、どのような効果があるのかをみていきましょう。

美肌効果

プラセンタには、抗アレルギー・抗炎症作用があり、体内で起きている炎症反応を抑える働きがあります。ニキビやアトピー、赤み、かゆみといった肌トラブル改善に効果的です。

 

また、細胞の増殖を促す作用により皮膚の再生サイクルが早まるため、ハリのある若々しい肌へと導く効果が期待できます。

健康な髪の成長をサポート

プラセンタにはアミノ酸やタンパク質、ビタミン、ミネラルなど、髪の毛の成長に欠かせない栄養素が豊富。さらにホルモン作用や血行促進作用により、薄毛対策・髪質改善に効果が期待できるといわれています。(個人差があります)

 

さらに、半年から数年にわたって週に1回のペースでプラセンタ注射を打ち続けたところ、白髪が減ったという症例も報告されています。

更年期障害を緩和

閉経前後の10年間にほてりや不眠などの不快な症状が現れることを更年期障害といい、40~50代女性によく起こります。

 

プラセンタ注射を打つことで自己治癒力が高まり、自律神経失調症といった更年期障害の症状を緩和できるといわれています。

疲労回復

豊富な栄養素を含んでいるため、疲労回復に非常に効果があります。次の日の目覚めがよくなる効果が期待できます。

プラセンタ注射の注意点

医薬品として厚生労働省に認可されているプラセンタは、副作用やアレルギーがほとんど報告されていないことから、安全な治療であるとされています。

 

しかし、いくつかの注意点があるため、それを踏まえた上で治療を検討しましょう。

注射による痛み

プラセンタは注射をして体内に注入するため、針を刺した部分に痛みが生じたり、青あざができたりすることがあります。しかし、痛みや青あざなどの症状は、数日で収まる場合が多いです。

頻度は少ないですが、注射により神経を刺激して起こる、しびれなどもあります。頻繁に注射をする場合、腕よりも皮下脂肪が多い腹部への注射をお勧めしています。青あざができても目立たないためおすすめです。

 

中でもラエンネックは注射時に痛みを感じやすいといわれています。

献血ができない

厚生労働省の規定により、ヒト由来のプラセンタ製剤を注射した場合、献血ができなくなります。注射をすることによって、感染症(変異型クロイツフェルトヤコブ病)にかかるリスクが0%とはいえなくなるためです。

 

ただし実際には、これまでにプラセンタ治療において変異型クロイツフェルトヤコブ病の感染事例は報告されていません。(2022年8月時点)

プラセンタ注射の施術頻度

プラセンタ注射を打つ頻度に決まりはありません。一般的には、週に1~2回の頻度で注射を打ち、症状に改善が見られたら1週間に1回ほどのペースで注射をすると効果が出やすいとされています。

 

個人差はありますが、施術を3~4回受けて効果を実感できる方が多いようです。

 

頻度は症状や疾患によって変わってくるため、医師と相談して決めましょう。

まとめ

プラセンタ注射は、エイジングケアにおすすめの施術です。

 

献血ができなくなるなどのデメリットはありますが、更年期障害の改善や肝機能の改善、美肌効果、疲労回復など、さまざまな効果が期待できます。

 

エイジングケアをしたい方やトラブルに悩んでいる方は、ぜひ検討してみてください。

監修医師プロフィール

監修医師プロフィール

医療法人社団みぶな会ひなたクリニック 院長

三橋 裕一

 

1994年に昭和大学医学部を卒業後、産婦人科医として研修。1999年日本産婦人科専門医取得。2007年にひなたクリニックを開業。2020年より婦人科クリニックで行うVIOに特化した医療介護脱毛を開始。VIO脱毛のレベル向上に積極的に寄与し、2022年より産婦人科で初めて日本医学脱毛学会理事に就任する。
産婦人科医の傍ら、スポーツドクターとして総合格闘技のリングドクターとしても活動。
利き酒師やフードマイスターの資格も保有。「婦人科で行う内診台を使用したVIO医療脱毛(介護脱毛)」に日々奮闘中。

所属学会:日本産婦人科学会、日本医学脱毛学会、日本レーザー医学会、日本救急医学会、日本産婦人科内視鏡学会、日本ラクトフェリン学会

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