【薬剤師執筆】汗ばむ季節の体臭コントロール!これからの時期に心がけたい5つの体臭ケア

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【薬剤師執筆】汗ばむ季節の体臭コントロール!これからの時期に心がけたい5つの体臭ケア

汗ばむ季節になると、自分の汗がニオっていないか、つい気になってしまいますよね…。

 

体臭は、汗と菌の関係によって発生します。

 

そこで今回は、体臭のメカニズムや予防方法について解説していきたいと思います。

体臭のメカニズムを知ろう

体臭のメカニズムを知ろう

まずはじめに、気になる体臭の原因とメカニズムを解説していきます。

汗の種類と発生場所

汗を分泌する腺には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」があります。

 

エクリン汗腺は全身の皮膚に存在し、水分を主成分とする汗を分泌します。

蒸発するときに皮膚から熱を奪うことで体温調節を行います。

 

もう一方のアポクリン汗腺は主に脇や乳輪、陰部などに存在し、タンパク質や脂肪を含む汗を分泌します。

このアポクリン汗腺からの汗の方が、細菌に分解されることで不快なニオイがしやすいとされています。

 

また、脇の下や陰部など皮膚が密着している場所は汗が蒸発しにくいため、細菌が繁殖しやすく、体臭も発生しやすくなります。

菌の働きと体臭発生の仕組み

皮膚表面には、表皮ブドウ球菌やアクネ菌などさまざまな菌が常に存在しています。

これらは、外部から侵入してくる病原体や有害な物質を防御する役割を持っています。

 

通常、皮膚は乾燥した状態に保たれているので細菌は繁殖しにくい状態にあります。

しかし、汗をかくと皮膚表面に水分やタンパク質、脂肪などを含む汗が分泌されることで、細菌が繁殖しやすい環境となってしまうのです。

この繁殖した細菌が汗を分解することで、体臭が発生します。

 

また、ストレスや食生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れなどは皮膚表面の細菌のバランスを崩し、細菌が繁殖する原因となります。

そのため、体臭を抑えるには生活習慣を改善することも重要です。

体臭を予防する5つの対策

体臭を予防する5つの対策

ここからは、暖かくなって汗ばむ季節におすすめの体臭予防策を5つご紹介いたします。

体臭が強くなる食べ物を避ける

香辛料、カレー、アルコール、コーヒー、煙草などは体臭を強くすることがあります。

特に、タマネギやにんにくに含まれるアリシンという成分は強い臭いを持ちます。

 

これらの食品は、ニオイとともに体内に取り込まれ、汗や呼気などから放出されます。

ニオイの原因となる食品は、大事な予定の前には避けたほうが良いでしょう。

運動して汗を出す

運動はカラダの中にたまった老廃物や余分な水分を汗として排出できるため、体臭予防に役立ちます。

 

ただし、汗を放置しておくと菌が繁殖し、体臭を悪化させる原因になります。

運動後には必ずシャワーを浴び、汗をしっかりと拭き取りましょう。

制汗剤やデオドラントアイテムを使う

制汗剤やデオドラントアイテムを使うことで、汗やニオイを抑えることができます。

 

制汗剤は、汗をかきはじめる前に塗ることで汗腺の働きを抑え、汗をかく量を減らす効果があります。

一方、デオドラントアイテムはニオイの原因となる菌を抑えて、体臭を防ぐ効果があります。

 

スプレータイプやロールオンタイプ、クリームタイプなどがあるので、自分の生活のなかで使いやすいものを選びましょう。

衣服の素材に気を付ける

春は、肌触りの良い薄手の衣服を着用する機会が多くなりますが、素材には注意が必要です。

 

化学繊維やポリエステルなどの合成繊維は汗を吸収しにくいので、皮膚表面に汗が残りやすく、体臭が気になってしまう場合があります。

 

天然素材の衣服は通気性が良く、汗をかいても速乾性に優れています。

吸湿性や速乾性に優れた綿やリネン素材を選ぶと、快適に過ごせる上に体臭も気になりにくくなります。

漢方薬での改善

気になる体臭の対策や改善には、実は漢方薬を活用することもおすすめなんです。

 

体臭が強くなる原因には、「汗や皮脂が雑菌により分解されることで生じる老廃物や、ストレス・緊張などによる発汗」などと考えられています。

 

そのため、体臭が気になる場合には

 

・自律神経を整えてストレスや緊張による発汗を和らげる

・ニオイの原因となる老廃物を排出する

・水分バランスを調整して過剰な汗を抑える

 

などの作用をもつ生薬を含む漢方薬を選びます。

 

漢方薬は、体臭の根本改善に働きかけるので、今ある体臭の緩和だけでなく、体臭が生じにくいカラダを目指すこともできるでしょう。

 

ここで一例として、体臭が気になる方におすすめの漢方薬を2種類ご紹介いたします。

 

<体臭が気になる方におすすめの漢方薬>

 

●防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

気力を補うことで水分を代謝する力を回復し、発汗調節機能を改善させます。

多汗のほか、むくみなど水太りが気になる方におすすめです。

 

●桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)

皮膚のしまりを良くして発汗調節機能を改善し、あせもや皮膚炎なども改善します。

疲れやすく、ジメジメした汗や寝汗をかきやすい方におすすめです。

 

今回情報を提供してくれた「あんしん漢方」は、漢方の専門家にオンラインで個別相談ができ、その人に合った漢方を見極めて自宅まで郵送してくれるという非常に画期的なサービスとなっています。

汗ばむ季節は5つの方法で対策を!

暖かい季節となり、汗ばむ時期は体臭が常に気になりますよね。

 

汗と菌の関係や、予防に有効な生活習慣などを把握しておくことは体臭対策に有効です。

漢方薬なども活用しながら上手に体臭対策を行い、快適な季節を過ごしましょう。

 

<この記事を書いた人>

汗ばむ季節は5つの方法で対策を!

あんしん漢方薬剤師

藤田 佑莉(ふじた ゆうり)

 

北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。

漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。

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