若返りに効果があるアスタキサンチンとは?食材やメカニズムを解説

最終更新日:
若返りに効果があるアスタキサンチンとは?食材やメカニズムを解説

近年、「アスタキサンチン」には、強い抗酸化力があり若返りに効果があると注目を集めています。よく「抗酸化力があるから体にいい」と見聞きしますが、この「抗酸化力」とは一体何のことなのでしょうか。

 

この記事では、アスタキサンチンが注目されている理由や抗酸化作用の仕組み含まれている食材などをご紹介します。健康や美容に興味がある方はぜひ参考にしてください。

アスタキサンチンとは?

アスタキサンチンは、かぼちゃのβ‐カロテンやトマトのリコピンといった天然色素「カロテノイド」の一種です。えびやカニなどの甲殻類に含まれている赤橙色の色素成分で、強力な抗酸化力があるとされ、美容や健康にいい栄養素として注目が集まっています。

抗酸化力とは?

抗酸化力とは?

「抗酸化力」とは、体を老化させたり、病気を引き起こしたりする「活性酸素」の働きを抑えることです。

 

酸化によって鉄がサビたり、りんごが茶色くなったりしたのを見たことがあると思います。それと同じ現象が体の中でも起こっているのです。

 

酸素は体に取り込まれると、一部が活性酸素に変化します。活性酸素は体に侵入してきた病原体を退治する重要な物質ですが、増えすぎると細胞にダメージを与えたり、老化を促進したりしてしまうのです。

 

本来、体内の酵素が活性酸素を分解してくれるのですが、大量に発生すると分解が間に合いません。激しい運動やストレス、喫煙、紫外線などによって増えすぎてしまった場合は、抗酸化作用のある栄養素を食品から摂ることが大切です。

アスタキサンチンの抗酸化作用

抗酸化物質にはポリフェノール、カロテノイドなどさまざまな種類があります。その中でもアスタキサンチンは強力な抗酸化作用を持っており、抗酸化ビタミンとして知られる「ビタミンE」の約1000倍の力があるといわれています。他の抗酸化物質との大きな違いは、作用する場所です。

 

私たちの体を構成する細胞は、2重の膜で覆われています。他の抗酸化物質は細胞膜の中か外にしか作用しないのに対して、アスタキサンチンは細胞膜の中心部と表面で力を発揮するため、細胞全体を守ることができます。

アスタキサンチンの効果

アスタキサンチンには、どのような健康効果があるのでしょうか。

疲労回復

アスタキサンチンには、肉体的疲労と精神的疲労の両方を回復させる効果があります。疲労は、脳や筋肉に貯蔵されている糖(グリコーゲン)が減少することによって起こる現象です。

 

アスタキサンチンを摂取すると、糖の消費を抑えて脂肪を優先的にエネルギー源として使うことになるため、疲労が軽減できるとされています。

 

また、疲労物質の乳酸は筋肉で糖が分解されてできます。アスタキサンチンによって糖の分解を抑えることで、乳酸が作られなくなるため疲れにくくなるのです。

美肌・アンチエイジング

私たちの肌は、紫外線を浴びると体内に活性酸素が発生し、シミやしわが増えてしまいます。こういった肌の老化を防ぐためには、過剰な活性酸素を除去することが大切です。

 

アスタキサンチンは抗酸化力が強いため、シミやしわ、たるみなどを防ぐのに役立ちます。またアスタキサンチンを飲むと、肌の保水力が高まることもわかっています。

眼精疲労の軽減

私たちがものを見るとき、眼球の周りの筋肉を動かしてピントを調節しています。長時間パソコンやスマホなどで目を酷使すると、筋肉が疲労してピントが合いづらくなります。目がショボショボしたり、かすんだり、酷い場合には頭痛や肩こりになることも少なくありません。

 

アスタキサンチンには網膜で抗酸化力を発揮し、血流を促す働きもあります。それにより、眼精疲労が軽減し、ピント調整力もスムーズになるとされています。

認知機能の向上

脳は酸素の消費量が多いため活性酸素が大量に発生し、神経細胞が傷ついてしまいます。また、脳の神経細胞は加齢とともに減少し、一度死滅すると再生できません。年を重ねると物忘れが酷くなったり、計算が苦手になったりするのはこのためです。

 

そこで注目されているのが、脳の中に入ることができる数少ない抗酸化物質のアスタキサンチンです。アスタキサンチンは、 活性酸素の攻撃から脳を守り、認知機能の向上に役立つと考えられています。

アスタキサンチンを多く含む食材

アスタキサンチンを多く含む食材

鮭は、アスタキサンチンを多く含む代表的な食材です。鮭はもともと白身の魚ですが、アスタキサンチンを多く含むプランクトンを食べるため、身が赤くなります。ちなみに、鮭の卵であるいくらが赤いのも、アスタキサンチンによるものです。

 

アスタキサンチンは鮭やいくらのほかに、真鯛や金目鯛、きんきなどの体表の赤い魚、カニやえびなどの甲殻類にも多く含まれています。

まとめ

アスタキサンチンは鮭やえび、カニなどに含まれる赤い色素成分で、若返りに効果があると注目が集まっています。アスタキサンチンの特徴は、強力な抗酸化力。老化やさまざまな病気の原因となる活性酸素を除去してくれます。その抗酸化力によって、眼精疲労の軽減や認知機能の向上、美肌など、さまざまな効果が期待されています。

赤い色の魚介類を食べて、アスタキサンチンを取り入れましょう。

掲載日:

CATEGORY