【医師監修】ビルベリーが目にいい、はウソだった?!視力回復効果の真偽を徹底解説

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ビルベリーは「視神経」にアプローチする

ビルベリーは「視神経」にアプローチする

では、ビルベリーのサプリを飲むことで、これらの近視状態を回復することはできるのでしょうか?

 

その答えは、「ビルベリーが目のどの部分に対して作用するか」ということがカギになってきます。

 

ビルベリーの主な働きとして知られているのは「視神経と網膜を守る」こと。

 

視神経は、目の奥にある神経のことです。

網膜にうつし出された光の情報を脳に伝える働きがあります。

 

このときに「ロドプシン」という信号によって情報は脳に伝えられます。

 

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、このロドプシンを合成するのをサポートしてくれると言われており、さらに強い抗酸化作用を持っています。

 

それによって、視神経を守ってくれるのです。

 

では、この視神経保護作用によって視力回復はするのでしょうか?

ビルベリーで視力回復はしない!

ビルベリーで視力回復はしない!

残念ながら、答えは「ノー」です。

 

ここで今一度、近視の仕組みを思い出してください。

 

仮性近視は「毛様体が凝り固まってしまうこと」

軸性近視は「眼球の奥行きが伸びてしまうこと」

 

が原因でしたよね。

 

それに対して、ビルベリーが作用するのは「視神経」「網膜」です。

 

根本の原因に対して、まったくアプローチしていませんよね?

 

そのため、ビルベリーを摂ることで視力回復(近視が治る)するとは考えづらいのです。

「ビルベリー目にいい」はウソ?

「ビルベリー目にいい」はウソ?

では、巷でよく言われている「ビルベリーは目に良い」という噂は、ウソなのでしょうか?

 

上述の通り、ビルベリーで視力回復を期待することはできません。

 

いくらサプリメントで摂ったとしても、近視が治って遠くが見えるようになることはまずあり得ないでしょう。

 

しかし、ビルベリーには強い抗酸化作用があり「視神経を守る」という効果があります。

これは、目の健康を保つうえでプラスに働いてくれる可能性があります。

 

 

※「ビルベリー」と「ブルーベリー」が同じものと思っている方も少なくないと思いますが、これらは別物となります。ビルベリーの方がアントシアニンの含有量が多く、有効なサプリと考えられている。

ビルベリーは〇〇〇を予防する効果がある?

突然ですが、日本人の失明原因の第1位は何だかご存知ですか?

 

答えは、「緑内障」

 

緑内障とは、何らかの原因により視神経がダメージを受け、

 

「視野が欠ける」

「視界が狭くなる」

「もやがかかる」

 

といった症状として現れます。

 

そして最悪の場合、失明に至ってしまうのです。

 

ビルベリーのアントシアニンは「視神経」に対してアプローチすることができるので、緑内障を予防する効果があると期待されているのです。

その他、眼精疲労などにも効果が望めると考えられています。

 

そのため、「近視を治す(視力回復)」効果はありませんが、「眼病予防」という点では目にいいというのはウソではないのかもしれませんね。

近視を予防するにはアレがおすすめ

近視を予防するにはアレがおすすめ

軸性近視になってしまうと、視力回復することは非常に困難です。

基本的に、一度伸びてしまった目の奥行きを元に戻すことはできないからです。

 

ただし、おおよそ20代半ばくらいで軸性近視の進行はあまりしなくなります。

 

これ以上目の健康を悪化させないためにも「予防」という点でおすすめの栄養素があります。

 

それは「アスタキサンチン」です。

 

アスタキサンチンは、毛様体の疲労を取ってほぐしてくれる効果があるので、毛様体のコリによる「目の疲れ」を予防してくれる可能性があります。

 

アスタキサンチンは鮭やサーモンなどに含まれる赤い色素なので、食事に積極的に取り入れてみると良いかもしれません。

 

また、クチナシの実に含まれる「クロセチン」も同じような効果が期待されています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日は「ビルベリーに視力回復効果はあるかどうか」ということについてお話ししてまいりました。

 

ビルベリーに視力回復効果はないものの、眼病の予防という点では有効である可能性があります。

 

今までサプリメント等を服用されていた方も、決してそれが無駄だったわけではありませんので、その点はご安心ください。

 

ただ、視力回復というと、つい特殊なグッズやサプリメントに頼りがちですが、本当に重要なのは「近くを見すぎない」「遠くを見る機会を増やす」「外で太陽の光を浴びる」というシンプルなことです。

 

これ以上、目の機能を悪化させないためには、まずはスマホの使用時間を減らしたり生活習慣を変えるなど、目の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。

監修医師プロフィール

監修医師プロフィール

医療法人社団 かわな眼科
理事長/院長 川名啓介 氏

 

[経歴]

1999年筑波大学医学専門学群卒業。

筑波大学附属病院、日製日立総合病院、総合病院土浦協同病院勤務を経て、2006年から筑波大学大学院 人間総合科学研究科講師となる。

2009年千葉県松戸市でかわな眼科を開設。

“快適な眼で、人生に潤いを“を目指し、患者さんにわかりやすい医療を提供することを目指している。

 

[専門分野]

白内障

緑内障

 

[保有資格・所属学会]

日本眼科学会認定眼科専門医

医学博士

 

[クリニック]

公式HPはコチラから

 

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