止まらない咳は「気管支炎」のサインかも!?カラダを守る対処法3選

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止まらない咳は「気管支炎」のサインかも!?カラダを守る対処法3選

「体調を崩してからずっと咳が止まらない…」

 

そんな長引く咳に悩むあなたは“気管支炎”かもしれません。

咳や痰の症状は不快ですし、放っておくと症状が深刻化する危険性もあります。

 

そこで今回は、ツラい喉の症状を緩和・解消する対処法をご紹介していきたいと思います。

長引く咳は「気管支炎」かも

長引く咳は「気管支炎」かも

気管支炎とは、ウイルスや細菌が下気道(かきどう)に感染して起こる病気です。

 

口や鼻から咽頭や喉頭までを上気道、咽頭や喉頭から気管支や肺までを下気道と言い、上気道での感染は風邪、下気道での感染は気管支炎や肺炎と呼ばれます。

 

気管支炎の主な症状は、咳、痰、そしてヒューヒューやゼーゼーと聞こえる呼吸です。

その他、発熱、鼻水などの症状がみられることもあります。

 

気管支炎は放っておくと肺炎を引き起こしたり、呼吸困難により入院が必要になったりするケースもあります。

 

長引く咳に悩んでいる人は、これ以上ひどくなる前にすぐに対策をしていきましょう。

咳が止まらないときに今すぐできる対処法

咳が止まらないときに今すぐできる対処法

咳が続くと、喉やカラダの痛みを感じたり、物事に集中できなかったりと日常生活に困難が生じてしまいます。

 

ここからは、誰でも今すぐに実践できる対処法をいくつかご紹介していきたいと思います。

1.喉を温める

喉を温めると気道を通る空気が温められ、冷気の刺激で出る咳を防ぐことができると言われています。

 

咳が出るときは、タートルネックを着たり、マフラーを巻いたりと、首元を冷やさないよう着衣を工夫しましょう。

 

また、温かい飲み物でカラダの内側から気道を温めるのも効果的です。

ハチミツなど喉に良い成分が入った温かい飲み物を選んで喉を潤しましょう。

2.部屋の湿度を保つ

乾燥した空気は、気道の粘膜を刺激するため咳の原因となります。

そのため、加湿器などを使って部屋の湿度を適切に保つことが大切です。

 

ちなみに、喉を守るために最適な湿度は60%~70%だと言われています。

 

加湿器がない場合は、濡れタオルや洗濯物を部屋にかけるだけでも変わるので、身の回りのものを利用し、部屋の湿度に気を配りましょう。

3.免疫力を上げておく

咳の原因であるウイルスや菌に対抗できるよう、カラダの免疫力を高めることも大切です。

 

免疫力は食事によって高めることができます。

おすすめの食品は、血行を良くする生姜、腸内環境を整える発酵食品類、栄養の吸収を助ける酵素が含まれたリンゴ、食物繊維が豊富な海藻類などです。

 

これらの食材を中心にバランスの良い食事を摂り、ウイルスや細菌に負けないカラダづくりを目指しましょう。

長引く咳には漢方薬の活用も◎

長引く咳には漢方薬の活用も◎

気管支炎には、ここまでお伝えしてきた対処法に加え、漢方薬の活用もおすすめです。

 

気管支炎は、下気道がウイルスや菌に感染することで炎症を起こし、咳や痰の症状が表れる病気です。

そして、咳は喉の乾燥や冷えなどの刺激によっても悪化するとされています。

 

そのため気管支炎の咳に対しては、

 

「呼吸器の炎症を和らげる」

「気管支を広げて呼吸をしやすくする」

「肺に潤いを与える」

「酸素や栄養を肺に届け、呼吸器の機能を回復する」

 

といった漢方薬を選び、根本改善を目指します。

 

そこで今回は、咳の症状を抑える漢方薬を2つご紹介します。

 

 

《おすすめの漢方薬》

 

▼麦門冬湯(ばくもんどうとう)

 

喉や呼吸器などの粘膜に潤いを与え、咳や口の中の乾燥からくる炎症を改善する漢方薬です。

痰があまり絡まない乾いた咳や、喉の乾燥などに悩んでいる人におすすめです。

 

▼麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)

 

咽頭部の熱を冷まし、炎症を抑えることで咳を鎮め、呼吸をしやすくする漢方薬です。

粘稠な痰(ねばねばとした痰)を伴う咳や、口の渇きにお悩みの人におすすめです。

 

 

特定の症状に効果を発揮する西洋薬とは違い、漢方薬はカラダ全体の改善を行うことを目的としています。

そのため、自分の症状や体質に合った漢方薬を服用することで、咳以外の症状にもアプローチすることが可能です。

 

自分に合った漢方薬を知りたいという人には、漢方のプロにオンラインで個別相談ができ、個々人に合った漢方薬を自宅まで郵送してくれるあんしん漢方という便利なサービスもあります。

 

自分の症状や体質に合った漢方薬を選び、カラダの不調から解放されましょう。

長引く咳とはさようなら

いかがでしたか?

咳や痰、いつもと違う呼吸音は気管支炎の特徴です。

 

風邪から気管支炎になってしまうケースも多いため、今はひどい症状が表れていなくても、咳が長引く場合は早めに対策するようにしましょう。

 

咳は、服装や湿度、食事に気を配ることで緩和させることができますし、漢方薬を使って炎症を抑えることもできます。

自分に合った対処法を見つけて、不快な咳とはおさらばしていきましょう!

執筆者プロフィール

執筆者プロフィール

あんしん漢方薬剤師

山形 ゆかり

 

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。

病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。

 

「健康は食から」をモットーに、簡単薬膳レシピの動画をYouTubeで配信するなど精力的に活動中。

さらに、前述したオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行っている。

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