チョコレートは「不老長寿の薬」?その歴史と驚くべき効果とは

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チョコレートは「不老長寿の薬」?その歴史と驚くべき効果とは

チョコレートを食べているときって、幸せですよね。

 

カカオの豊かな香りと、とろけるような甘さとほろ苦さ。

美味しくて心まで溶けてしまいそうになりますよね。

 

お菓子っていろいろな種類がありますが、チョコレートには他のお菓子とは違った魅力があるような気がします。

 

そんなチョコレートですが、ただ美味しいだけではありません。

あまり知られていませんが、素晴らしい美容効果・健康効果を秘めている食べ物なのです。

 

チョコレートの歴史はとても長く、その起源は紀元前2000年頃にさかのぼりますが、かつてはお菓子ではなく「薬」として利用されていました。

 

本日はそんなチョコレートに隠された魅力に迫ってみたいと思います。

チョコレートは「薬」だった?!

いまやお菓子として人気なチョコレートですが、チョコレートがお菓子としてみなされるようになったのは最近のことだってご存知でしたか?

 

チョコレートの歴史はとても古く、その起源をさかのぼると紀元前2000~1000年頃になります。

 

場所は現代で言うメキシコ。マヤ・アステカ文明の時代です。

当時、カカオ豆は生のまま食べられていましたが、しばらくすると飲み物として飲用するようになりました。

 

これは、焙煎したカカオ豆をすりつぶし、トウモロコシの粉、トウガラシ、バニラ、水を混ぜ合わせて泡立てたものでした。

「カカワトル」と呼ばれていて、現代で言うところの「ココア」の原型であると言えます。

 

当時は嗜好品ではなく「不老長寿の薬」として皇帝に献上されていました。

 

ヨーロッパに渡ったチョコレート

そんなチョコレートが世界に知られるようになったのは、16世紀のこと。

 

世は大航海時代。

スペイン人がメキシコを征服した際に、「カカワトル」がヨーロッパに伝わりました。

 

最初はアステカと同じ飲み方がされていましたが、徐々に「お湯で溶かして砂糖を加える」ようになりました。

現代の「ココア」により一歩近づいたのです。

当時は非常に高価で、貴族たちがその薬用効果のために飲む飲み物でした。

 

しかし、17世紀になるとイギリスやフランスにも伝わり、「チョコレートハウス」という専門店ができて一般庶民も飲めるようになりました。

「あの人」によってココアが誕生!

「あの人」によってココアが誕生!

そんなカカワトルでしたが、ひとつ問題点がありました。

 

それは、「油分が多すぎる」ということ。

カカオ豆の50%は油分なので、水や牛乳にうまく溶かすことができず、さらに発酵した酸が残っており、味もイマイチでした。

現代の「ココア」とは程遠い飲み物でした。

 

しかし、19世紀初めになると大革命がおこります。

 

オランダ人のバンホーテンによって、カカオ豆から油分を絞る技術が発明され、「ココアパウダー」が誕生。

 

これによって、非常に飲みやすくなり、「カカワトル」から「ココア」に生まれ変わりました。

 

その後、機械の技術進歩により「固形のチョコレート」が生まれ、世界中に広まるようになります。

チョコレートには驚くべき効果がたくさん!

このように「薬」から「お菓子」に生まれ変わったチョコレートですが、実際に素晴らしい健康・美容効果があることが分かってきました。

 

かつては「不老長寿の薬」として飲用されていたチョコレート。

不老長寿は言い過ぎかもしれませんが、あながち間違いでもないかもしれません。

 

ここからは、チョコレートに秘められている驚くべき健康・美容効果についてご説明していきたいと思います。

チョコレートの効果(1)美肌・アンチエイジング作用

チョコレートの効果(1)美肌・アンチエイジング作用

まず何より特筆すべきは、その美肌作用です。

 

私たち人間は呼吸をして生きていますが、吸った酸素のうちの数パーセントは、

体内で「活性酸素」というものに変化します。

 

この活性酸素がなかなかの厄介者で、

お肌を酸化(サビ)させてしまい、肌荒れや肌の老化を引き起こしてしまうのです。

 

活性酸素は喫煙、紫外線、ストレス、食品添加物などさまざまな要因で増加してしまうので、美肌のためにはこの活性酸素を減らす必要があります。

 

そこで登場するのが、チョコレート。

 

チョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」は、この憎き活性酸素を除去してくれる効果が期待されています。

 

それにより、肌荒れや肌老化を強力に予防してくれる効果があるのです。

 

チョコレートが「不老長寿の薬」として飲まれていたのは、

当時の人々が経験的にこの効果に気が付いていたかたかもしれませんね。

チョコレートの効果(2)お通じ改善効果

チョコレートの効果(2)お通じ改善効果

それだけではありません。

 

もっと嬉しいのは、チョコレートによる「お通じの改善効果」です。

 

便秘って、本当につらいですよね。

常にお腹が張ったような感じがしてスッキリしないし、ひどい時だとお腹が痛くなることも。

お通じが来ない日がしばらく続くと、気持ちまでブルーになってイライラしてしまいますよね。

 

また、便秘の影響は「不快感」にとどまりません。

便秘によって大腸に便が残っている状態がしばらく続くと、徐々に便が「腐敗」していきます。

 

腐敗した便は、アンモニアなどの有害物質を発してしまうのですが、

これが血液に乗ってお肌まで届いてしまうことで、肌荒れを引き起こしてしまいます。

 

つまり、美容のためにも便秘改善が欠かせないということです。

 

そこでまたまた登場するのがチョコレート。

 

チョコレートに含まれる「カカオプロテイン」が、お通じを改善してくれる効果が期待されているのです。

カカオプロテインは、消化されづらい特徴があり、小腸を通過して大腸まで届きます。

 

大腸に届いたカカオプロテインは、便のかさをふやしたり、腸内細菌のエサとなったり、腸のぜん動運動を促進することで、お通じを良くしてくれます。

 

小食の方が便秘になってしまうのは「便のかさが足りていない」のが原因。

そのため、カカオプロテインによって便のかさを増やすことが有効であると言えます。

チョコレートの効果(3)脳を健康にする

チョコレートの効果は美容だけにとどまりません。

さまざまな健康効果があることもわかってきました。

 

その中でも特に驚くべきは「脳」に対する効果。

 

カカオを高濃度に含むダークチョコレートを食べると、脳のストレスが軽減する、という効果が期待されています。

実際、ダークチョコレートをしばらく食べたことで、ストレスホルモンのコルチゾールが減ったという結果もでているようです。

 

これは、「カカオポリフェノール」によるものだと考えられています。

 

カカオポリフェノールの効果はストレスを軽減するだけにとどまりません。

記憶や学習などの機能を促進すると言われている「脳由来神経栄養因子(BDNF)」を増やすことで、脳の健康を保つ効果も期待されているのです。

 

年齢を重ねるにつれ脳の機能は下がっていくと言われているので、日ごろから摂取して脳の健康を保ちたいものですね。

チョコレートの効果(4)血液サラサラ効果

また、チョコレートは「生活習慣病」を防ぐ効果も期待されています。

 

とくに「血液」「血管」に対する作用が注目されています。

 

ドロドロの血液は、動脈硬化や脳卒中などの原因になると言われていますが、

チョコレートのカカオポリフェノールはこれをサラサラにすると言われているのです。

 

また、それでけではありません。

 

血液をさらさらにするだけでなく、血管をしなやかにする効果もあるため、総合的に巡りの状態を改善してくれる効果が期待できます。

 

 

生活習慣病と「血液」は切っても切れない縁。

チョコレートの摂取でサラサラな血液を保てるならとても嬉しいですよね。

必ず高カカオのものを選ぶこと

このようにさまざまな素晴らしい効果が期待されているチョコレートですが、

一つ重要なポイントがあります。

 

それは、「カカオ70%以上のチョコレートを選ぶ」ということ。

 

一般的なチョコレートには砂糖などがたっぷり入っていることが多く、逆効果になってしまう可能性があります。

高カカオのチョコレートは砂糖の配合量が少ないうえ、カカオポフェノールも多く含まれているので、前述したような健康・美容効果が期待できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本日は「チョコレートの美容効果」についてお話ししました。

 

美味しいチョコレートを食べて美しさ・健康が手に入るのなら、もうけものですよね!

 

今日からおやつに高カカオチョコレートを取り入れて、「不老長寿」を目指しましょう。

 

<参考URL>

・日本チョコレート工業協同組合 http://www.chocolate.or.jp/chocolate/history.html

・明治 みんなの健康チョコライフ https://www.meiji.co.jp/chocohealthlife/news/research.html

・alic https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_001255.html

・日本チョコレート・ココア協会 http://www.chocolate-cocoa.com/lecture/q20/index.html

 

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