【医師監修】デスクワークによるガチガチのこりを改善する3つの方法を紹介
毎日のデスクワークによって、首や肩などがガチガチにこっていませんか。
放置したこりは、だるさ・重さ・しびれなどの症状につながり、さらに悪化してしまうと頭痛や吐き気などに苦しむこともあります。このようなつらい症状を引き起こさないためにも、こりは改善するのが大切です。
本記事では、首や肩のこりを改善する方法について紹介していきます。手軽な方法をピックアップしたので、是非試してみてください。
デスクワークによるこりを改善する方法
首や肩にこりを感じているなら、そのまま放置せず、毎日の生活でケアを行いましょう。
こりの改善なら、正しい姿勢で座る、ストレッチをする、温めるの3つの方法が手軽でおすすめです。
これらの方法について、それぞれ内容を見ていきましょう。
方法1.正しい姿勢で座る
こりを改善するために、まずは正しい姿勢で座る習慣をつけましょう。
本来腕は身体の真横にあるものですが、背中が丸い状態で腕を前に出すと、巻き肩の姿勢になりがち。この姿勢はこりを引き起こす原因の1つです。
まずは、顎や顔を前に突き出している・背中を丸めている・足を組んで座っているなどの姿勢を取っていないかチェックしてみてください。
顎や顔を前に突き出したり背中を丸めたりすると、頭が肩より前の位置に出ます。すると肩甲骨の周辺の筋肉が収縮し、こりを引き起こすのです。
また足を組んで座っていると背骨の歪みにつながります。首や肩のこりだけでなく、腰痛の原因にもなるので注意が必要です。
デスクワークをするときは椅子に深く腰掛けて、足の裏全体を床につけましょう。パソコンのディスプレイは、なるべく目よりも高い位置に置きます。手首や上腕を載せられるよう、机にスペースを作ると負担軽減になるのでおすすめです。
「つい姿勢が悪くなりがち」という方は、ぜひ正しい姿勢で座るようにしてみてください。
方法2.ストレッチをする
デスクワークでこりを感じている方には、ストレッチも手軽な改善方法になります。
長時間同じ姿勢をキープしていると、どうしても身体の負担になってしまいます。30~60分に1度は立ち上がるようにして、軽いストレッチを行ってみてください。
背中が丸まってしまうようであれば、肩や胸を開くようにして伸ばします。この肩や胸を開くストレッチは、椅子に座ったままの状態でも可能ですよ。
他にも、腰をひねる・足裏を伸ばすなど、無理のない範囲で身体を動かしてみるのもいいでしょう。最初のうちは効果を感じられないかもしれませんが、続けていくことで改善につながります。
さらにウォーキングや水泳などで身体を動かすのもおすすめの方法です。身体を動かすと血行がよくなるので、こりの改善につながります。毎日の生活に、無理のない範囲でストレッチや運動を取り入れてみてください。
私のクリニックでは毎週木曜日のお昼休みにスタッフ全員でヨガをしています。
医者の私だけでなくクリニックを支える受付の事務職、検査を担当する放射線技師や看護師も意外とパソコンに向かう仕事も多く肩こりに悩んでいます。デスクワークでガチガチなあなたへ、ご自分のデスクに座ったままでも簡単にできる頭周りのほぐし方を、当院のオンラインヨガの講師である「更年期専門トレーナーのタケウチメグ先生」に教えてもらいました。
耳ほぐしその1
耳の端を持って、頭から耳を引き離すように斜め上に引っ張ります。
肩の力は抜いてゆったりとした気持ちで、5呼吸します。
耳ほぐしその2
耳の真ん中あたりを持って真横に引っ張ります。
こちらもゆったり5呼吸です。
耳ほぐしその3
耳たぶを持って下に引っ張り、5呼吸です。
耳ぎょうざ
上下に耳を摘んで餃子のようにたたみます。
3呼吸してパッと離す、を3セット繰り返します。
肩コリは肩だけでなく、頭や耳にも広がります。
耳をほぐすとつながりで首肩の血行も良くなりますし、呼吸を意識しながら行うと気持ちのリフレッシュにもなるので、デスクワーク時の心身のリフレッシュに効果的ですよ。
方法3.温める
慢性的なこりがある場合は、温めるのもおすすめです。首元を温めると、動脈で温められた血液が身体を巡り、全身を温められます。
以下のような方法で、首や肩を温めてみましょう。
・市販のグッズを使う
・温湿布を貼る
・ぬるめのお風呂にゆっくりと浸かる
ホットマッサージャーなど市販のグッズを活用して首や肩を温める、温湿布を貼るなども効果的です。
毎日の入浴をシャワーだけで済ませているのなら、ぜひバスタブに浸かる習慣をつけてください。汗が出るくらいまで、ぬるめのお湯にゆっくり浸かると血行が良くなります。
時間がなくてシャワーだけで済ませたいなら、交代浴も取り入れてみましょう。
1.40~42度くらいのシャワーを2~3分浴びる
2.17~20度くらいのシャワーを2~3分浴びる
上記を5回程度繰り返し、最後に40~42度のシャワーで身体を温める手軽な方法ですよ。
ひどい肩こりには朝晩入浴するのもおすすめ
入浴する時間は朝または夜のどちらか一回、というのが一般的でしょう。しかし、ひどい肩こりには、朝晩どちらも入浴するのもおすすめ。
「忙しい朝に、毎日ゆっくりとバスタブに浸かるのは難しい」という場合は次のような方法を試してみましょう。
1.朝はシャワーで交代浴をする
2.夜はバスタブでゆっくり温まる
時間があるときだけ朝晩入ってもいいですし、症状に合わせ、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
「慢性的なものだから」「どうせ治らないから」とこりを放置している方も多いのではないでしょうか。
確かにこりが生じると、なかなか簡単には解消しません。だからといって放置していると、悪化してさらに調子が悪くなる可能性があります。
そのため日常的なケアを行って、根本的な改善を目指していくのが大切です。1~2日ではなく、なるべく継続してケアを行うようにしてみましょう。
紹介したのはいずれも日常生活で試しやすい方法です。グッズの購入以外は、特に費用もかかりません。ぜひ毎日の生活に取り入れて、こりの改善を目指してくださいね。
タケウチメグ先生のInstagramでは、
女性のお悩みにアプローチするさまざまなストレッチが紹介されているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
監修医師プロフィール
沢岻美奈子女性医療クリニック
沢岻 美奈子
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。神戸にある沢岻美奈子女性医療クリニックの院長。子宮がん検診や乳がん検診、骨粗鬆症検診まで女性特有の病気の早期発見のための検診を数多く行なっている。更年期を中心にホルモンや漢方治療も行い女性のヘルスリテラシー向上のために実際の診察室の中での患者さんとのやりとりや女性医療の正しい内容をインスタグラムで毎週配信している。我々医療者もガチガチにこってます!ということで、水曜日の昼休みに更年期ヨガのインストラクターであるメグさんのオンラインレッスンをスタッフみんなで受けている。