【医師監修】肝斑は治らない?本気で改善するための効果的な治療や対策を徹底解説
近年は「レーザー」や「薬」で治療が可能に?
セルフケアでは太刀打ちできない肝斑ですが、お医者さんに相談すれば改善を期待できるかもしれません。
近年は医療技術も進んでおり、肝斑に対する有効な治療法もあるようです。
ここからは一般的な治療法についてご説明していきたいと思います。
肝斑の治療法(1)飲み薬
シミの治療薬として処方されることが多い「トラネキサム酸」は、内側からの肝斑治療に有効だと言われています。
一般的にビタミンCなどと併用される事が多く、数週間の服用で肝斑の改善が期待できるようです。
しかし、トラネキサム酸で改善しない場合もあるようなので、その際はレーザーでの治療が有効かもしれません。
肝斑の治療法(2)塗り薬
肝斑に対する塗り薬として一般的なのは「トレチノイン」と「ハイドロキノン」です。
トレチノインは「ビタミンAの誘導体」です。
シワ・シミ・ニキビなど、様々な肌トラブルに使用されます。
トレチノインは、皮膚の角質をはがすことで肌のターンオーバーを促し、肝斑の原因となっているメラニン色素を押し出すという薬です。
ターンオーバーの促進とともに、コラーゲンの生成が高まるため、ハリも出ると言われています。
ハイドロキノンは、肝斑の原因であるメラニン色素を作らなくさせる「漂白剤」です。
メラニンの合成酵素である「チロシナーゼ」を阻害することで、メラニン色素を作らせなくします。
その強い漂白作用から、濃いシミの治療薬として処方されることの多い塗り薬です。
「トレチノイン」と「ハイドロキノン」はいずれも肝斑に有効な治療薬ですが、お肌への刺激も比較的強めです。
処方してもらうときは、予めお医者さんに副作用や注意点を確認しておくようにしましょう。
肝斑の治療法(3)レーザー治療
今まで、肝斑に対する「レーザー治療はタブー」だと言われていました。
シミとは異なり、肝斑の場合、レーザーを照射することで余計に濃くなってしまったり悪化してしまうことがあるようです。
しかし、近年では肝斑にアプローチできるレーザーも登場したことで、効果的な肝斑治療(レーザートーニング)が可能になりました。
その他、ケミカルピーリングやイオン導入もよく行われています。
自分でできる肝斑対策は?
先ほどもお伝えした通り、セルフケアだけでは肝斑の改善を期待することはできません。
しかし、「これ以上肝斑を悪化させない」という点で、セルフケアはとても重要です。
ここからは、自分でできる肝斑対策をご紹介していきたいと思います。
肝斑のセルフケア(1)紫外線対策をする
肝斑はホルモンバランスなどの内的要因によって作られるシミだと考えられていますが、紫外線に当たることでさらに悪化してしまいます。
これ以上濃くしないためには、雨の日も晴れの日もしっかり紫外線対策をすることが重要です。
毎日十分な量の日焼け止めを塗り、日差しの強い日は日傘を差すようにしましょう。
肝斑のセルフケア(2)皮膚への刺激を減らす
肝斑は紫外線とともに機械的な刺激が悪化の原因と言われています。
洗顔や化粧は皮膚にやさしく行いましょう。
また、フェイスマッサージなども避けた方が良いです。
肝斑のセルフケア(3)美白化粧品を使う
「予防」という点では、美白効果のある化粧品も有効です。
コウジ酸、トラネキサム酸、ビタミンC誘導体などといったメラニンの生成を防いでくれる成分が配合された化粧品を使うのがおすすめです。
毎日のスキンケアに美白化粧品を取り入れることで、肝斑の悪化を防ぐ効果が期待できます。
肝斑のセルフケア(4)大豆食品を食べる
外側からだけでなく、内側からのケアも重要。
肝斑には女性ホルモンが関係していると言われているので、ホルモンバランスを整える効果がある「大豆食品」を摂りましょう。
納豆、豆腐、味噌など、幸い日本にはさまざまな大豆食品があるので、積極的に取り入れてみると良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は「肝斑」の対策をご紹介しました。
肝斑は、セルフケアでの改善が難しいタイプのシミです。
一人で抱え込まず、お医者さんの力を借りるようにしましょう。
目指すのはかげりの無い雪のような肌。
肝斑でお悩みの方は一度皮膚科で相談してみるのがおすすめです。
監修医師プロフィール
医療法人社団 翔和仁誠会メディカルグループ / 若葉台みらいクリニック
副院長 / 皮膚科・泌尿器科 永島 泰準(ながしま たいじゅん)氏
[経歴]
平成7年、山梨医科大学卒業。
同年東京大学医学部泌尿器科学教室へ入局。
同愛記念病院、東京逓信病院、関東労災病院にて勤務する。
平成29年10月、医療法人社団翔和仁誠会の理事に就任。
立川南口クリニック勤務を経て、令和3年より若葉台みらいクリニックの副院長を務める。
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