【管理栄養士執筆】食事は気を付けてるのにお通じが悪い…摂りたい食品とレシピを紹介
便秘気味でお腹が痛い、ガスが溜まって苦しいと悩んでいる方は多いはず。食事には気を使っているはずなのに治らないとなると辛いですよね。お通じ改善には、食物繊維を含む食材や発酵食品などをまんべんなく摂ることが大切です。
便秘の改善にあの手この手を尽くしてきたけどどれも効果がなかったという方は、食材のバランスが良くなかった可能性が…。この記事では、お通じ改善に効果的な食品とおすすめレシピをご紹介します。
2種類の食物繊維をバランスよく摂れる「ごぼう」
食物繊維には、「不溶性食物繊維」と便を柔らかくしてくれる「水溶性食物繊維」の2種類があります。すでに便秘がちで腸の動きが低下している方が不溶性食物繊維を摂りすぎると、カサが増した便をうまく排出できず、便秘がひどくなってしまう場合もあります。
お通じを改善するためには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。そんな2種類の食物繊維が含まれているごぼうは、お通じ改善に効果的。積極的に取り入れるようにしましょう。
ごぼうときのこのソテー
食物繊維が豊富なごぼうとしいたけを使ったレシピです。オリーブオイルにも便秘を解消する働きがあるので、相乗効果を期待できます。ごぼうのシャキシャキ感としいたけのプリプリした食感がたまらないおいしさ。ご飯のおかずにもおつまみにもおすすめです。
材料(2人前)
・生しいたけ……3枚
・ごぼう(太めのもの)……1/2本
・ベーコン……2枚
・にんにく……1/2片
・赤唐辛子(輪切り)……少々
・塩こしょう……少々
・オリーブオイル……大さじ2
・ポン酢……大さじ1
・粉チーズ……適量
・パセリ……適量
作り方
1.ごぼうは皮を削いでささがきし、水にさらします。しいたけは軸を取って薄切りにしておきましょう。ベーコンは1cm幅にカットし、にんにくとパセリはみじん切りにします。
2.フライパンにオリーブオイルをひいて弱火で熱し、にんにくと唐辛子、ベーコンを入れて炒めます。
3.香りが立ったらごぼうとしいたけを加えて、しんなりするまで炒めます。
4.塩こしょうとポン酢、粉チーズを加えて軽く混ぜ合わせます。
5.お皿に盛り付けてパセリをトッピングしたら完成です。
最強の腸活食材「納豆」
私たちの腸には身体に良い働きをする「善玉菌」と有害物質を作り出す「悪玉菌」、どちらにも属さない「日和見菌」が含まれています。悪玉菌が増えると、お通じが悪くなってしまうのでバランスをキープすることが大切です。
そこで効果的なのが、日本の代表的な発酵食品である「納豆」。納豆のネバネバを作り出す「納豆菌」は生きたまま腸まで届き、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を増やしてくれる働きがあります。また、納豆にも食物繊維が含まれているので、腸にいい栄養素を数種類、同時に摂ることができます。
アボカド納豆丼
材料を和えてご飯にのせるだけの簡単レシピ。火を使わないので暑い時期にぴったりです。アボカドには、腸内環境の改善に役立つ「食物繊維」が豊富。納豆と組み合わせることで、ダブルの効果を期待できます。
材料(2人前)
・納豆……2パック
・アボカド……1個
・ぽん酢……小さじ2
・ごま油……小さじ2
・いりごま……適量
・きざみ海苔……適量
・ラー油……適量
・ご飯……2膳
作り方
1.アボカドは1cm角に切ります
2.ボウルに納豆、付属のタレと辛子、アボカド、ぽん酢、ごま油、いりごまを入れてよく混ぜ合わせます。
3.丼にご飯を盛り付けて2をのせ、きざみ海苔をトッピングします。お好みでラー油をかけたら完成です。
ネバネバ成分で便をスルッと「オクラ」
ネバネバ食感が特徴のオクラには水溶性食物繊維が豊富。100gあたり5.0gの食物繊維量は野菜の中でもトップクラスで、レタスの4倍以上、にんじんの約2倍もあります。
水溶性食物繊維は便の水分量を増やして柔らかくし、便通をスムーズにしてくれます。また、腸内の善玉菌を増やす役割もあるので、整腸効果にも効果的。便が硬くなりがちな方は意識的に摂取してみましょう。
オクラの焼き浸し
オクラをこんがりと焼いて、白だしに漬け込むだけの簡単レシピ。出来立てを食べるのもいいですが、冷蔵庫に入れて冷やすのもおすすめです。お好みでおろししょうがやみょうが、大葉を添えてもおいしいですよ。
材料(2人前)
・オクラ……10本
・塩……少々
・かつお節……1パック
・サラダ油……少々
・白だし、水……各大さじ1
作り方
1.オクラに塩を振りかけて板ずりして表面のうぶ毛を取り、水で洗い流します。ヘタの部分を切り、ガクを取ります。
2.フライパンにサラダ油をひいてオクラを入れ、こんがりと焼き色がつくまで焼きます。
3.火を止めて白だしと水を加え、器に移して冷まします。冷めたらかつお節をかけて完成。
まとめ
辛い便秘を解消するためには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、いろいろな種類の発酵食品をバランスよく摂ることが大切です。今までなかなかお通じが改善されなかった方は、今回ご紹介した食材やレシピを、毎日の食生活に取り入れてみてください。
執筆者プロフィール
安達春香
3年間栄養士として老人ホームや保育園で実務経験を積んだ後、管理栄養士免許を取得。食品会社での研究開発に携わったことも。現在はフリーランスのWebライターとして、栄養に関する記事を専門に扱い、数多くのメディアにて執筆。難しく答えの出にくい栄養に関する知識をわかりやすく伝えることをモットーに活動中。