コロナ禍でのペットブーム。飼育放棄が増加している問題からペットとの向き合い方を考える
ペットの飼育放棄が増加?!
ペットの購入が増えた一方、ペットの飼育放棄も増加傾向にあります。その現状や飼い主の言い分をまとめました。
驚愕!飼育放棄する飼い主の言い分
ペットの飼育を放棄した飼い主達の言い分は、主に「思ったより世話が大変」「あまりなつかない」「予想以上にお金がかかる」といった身勝手な理由が多いようです。
中には子猫・子犬の可愛さに惹かれて購入し、成長して可愛くなくなったから、といった理由で飼育放棄をする飼い主もいるそうです。
ブリーダーにも問題がある
ペットブームは購入側だけでなく、売る側のブリーダーの問題も浮き彫りにしました。多産させることだけに集中した結果、飼育する環境を整えることができずに不衛生な環境で飼育しているブリーダーは少なからずいるようです。また、利益を重視してばかりで飼い主にきちんとした説明もせずに引き渡すケースも少なくありません。
国も対策を強化
現状に対し、国も対策を強化しています。まず動物の愛護および管理に関する「動物愛護法」において、動物の所有者(飼い主)の責務として、動物の一生涯飼育することを徹底するよう明記されました。また、第一種動物取扱業者(ブリーダー、ペットショップ)の販売時における現物確認、対面で説明をおこなうことも法律で義務付けられています。
2021年6月からは、出生後56日の幼い犬猫の販売に制限が設けられました。2022年6月からは、幼い犬猫にマイクロチップの装着・登録の義務化がはじまる見通しです。これらの施策によって、無届けブリーダーの根絶や届出業者の適正管理など、動物愛護に則った健全な市場をつくることを目指しています。
ペットを飼う前に!ペットを飼えない人の特徴3つ
ペットを飼えない人の特徴を大きく3つにまとめました。これからペットを購入しようと考えている人は、ご自身があてはまる部分はないか、今一度確認してみてください。
精神的余裕がない
癒しを求めてペットを購入する人は多いかもしれませんが、そもそも精神的余裕がない人がペットを購入するのはおすすめしません。ペットは心を癒してくれる存在である以前にひとつの命だからです。
家で飼われる以上は飼い主の保護下にあり、しつけしたり、さまざまなことを学習させたりする必要があります。教えればいずれ覚えてくれることが多いですが、身につくまでは飼い主が根気強く教えることが大切です。
また、しつけをしていても服をぐちゃぐちゃにされたり、カーテンを噛みちぎられたりとペットを飼うとびっくりするような出来事が起こることもあります。それも含めて愛おしい、思えるくらい精神的に余裕がある人でないとペットを飼うのは難しいかもしれません。
金銭的余裕がない
ペットを手放す人の理由のひとつに、「思った以上にお金がかかって大変」というものがあります。2020年度のペットビジネス市場は、ペットブームに乗って前年比の3.4%増でした。ペットを飼うということは食事や生活に必要なグッズ、ペットが安心して暮らせる環境の構築など、お金はたくさんかかります。給付金で一時的にお金があるから、という感覚でペットを購入する前に、長期的なキャッシュフローの計画を見直した上で購入するのがおすすめです。
時間的余裕がない
自分の生活だけで手一杯という人はペットを飼うのは避けたほうがいいでしょう。自分の生活に時間的余裕がないのにペットを飼えば、世話に時間をとられてしまうことは目に見えています。
まとめ
ペットブームの到来とそれにまつわる諸問題についてまとめました。日本は動物愛護の教育が遅れている傾向にあるともいわれています。売る側にももちろん責任はありますが、一番はペットを飼う側の飼い主の覚悟が重要です。
もっとも重要なのは、ペットを飼うことは命を預かること、と買う側の意識を変えることだと知っておきましょう。