【現役医師監修】ほうれい線はTCH(歯列接触癖)が原因?クセを治す2つの方法とは
突然ですが、次の項目で思い当たるものにチェックをしてください。
・最近、ほうれい線が深くなってきた
・フェイスラインがゆがんできた
・エラが張ってきた
・顔が大きくなってきた
・目の周りがたるんできた
・スキンケアや小顔マッサージをしても効果なし
当てはまった項目が多い方は、要注意!!
もしかしたら「TCH(歯列接触癖)」が原因で“ブス化”が始まっているかも…。
「え?TCHって?」と思ったあなた!
TCHとは、常に上下の歯が接触している状態のことです。
四六時中食いしばっているクセを続けていると、
「顔のゆがみ」「ほうれい線」「エラの張り」等の原因に。
若々しく美しい顔を保つためには、まずは上下の歯を離すことから。
本日は、TCHを防いでキレイになる方法をご紹介します。
食いしばりでブスになる?!
歯のすり減りや顎関節症の原因となるとされている、「歯ぎしり」や「食いしばり」。
もしかしたらお悩みの方も少なくないかもしれませんね。
この歯ぎしりや食いしばり、実は健康に悪いだけではなく、美容にも悪影響を及ぼすのをご存知でしたか?
歯と歯が食いしばっているときにかかっている力は、なんと約100~200kg!!
この力が常時かかり続けることで、ものを噛みしめる筋肉である「咬筋」が肥大し、顔やエラが大きくなることがあります。
さらに、食いしばりによって骨や筋肉がゆがんでしまうことで、ほうれい線ができたり、たるみが進むことも。
そればかりではありません!
かみ合わせは口周りのみならず、頭蓋骨全体にも関係しています。
食いしばりを続けることで、頭蓋骨にゆがみが発生し、顔がゆがんでしまったり、目のまわりがたるんでしまうことも。
しかもこういった美容上のトラブルは、「食いしばり」が原因なので、いくらスキンケアや小顔マッサージをしても改善しづらいのです。
本当に怖いですよね。
歯と美容がどれほど大きく関係しているか、お分かり頂けましたでしょうか?
TCH(歯列接触癖)とは?
「私はそんなに食いしばったりしてないけど・・・。」
というそこのあなたも油断は大敵!
たとえ食いしばりまではいかなかったとしても、ただ上下の歯を軽―く接触しているだけでも、ブス化は始まってしまうのです。
「え、軽く触れてるだけでもダメなの?!」
とびっくりされた方も多いかもしれませんね。
本来、口を閉じているとき、上の歯と下の歯は離れているのが正常です。
歯と歯が触れ合うのは、会話をしているときや食事をしているとき。
それでも、一日トータルで20分~30分程度くらいまでが正常な範囲です。(食事の時は食べ物が介在してるので実際は少しの時間しか接触していない)
それ以上接触している状態が続いている方は、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
それが仮に、ちょんっ、という軽い接触だったとしてもです。
それが長い時間続いていれば、美容にさまざまな悪影響を及ぼしてしまう原因となってしまいます。
この、上下の歯が触れ合っている状態のことを「TCH:Tooth Contacting Habit(歯列接触癖)」と呼びます。
最近、このTCHによって美容面や健康面で不調を感じている方が多いようです。
TCH(歯列接触癖)は健康上のトラブルの原因にも
TCHによって起こる美容上の悪影響は、主なものとして次のようなものが挙げられます。
~TCH(歯列接触癖)による美容上のトラブル~
(1)顔が左右非対称になる
(2)エラのあたりが張ってくる
(3)顔が大きくなる
(4)ほうれい線が深くなる
(5)しわができやすくなる
(6)目のあたりが垂れる
(7)たるみができやすくなる
いかがでしょうか?
普段欠かさずスキンケアを行っているという美意識の高い女性にとっては、絶句するような内容ですよね…。
TCHのクセを治さないと、お顔の老化やおブス化はどんどん進んでいってしまいます。
また、TCHによって引き起こるのは美容上の問題だけではありません。
健康面でも、TCHはさまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。
たとえば、次のような影響が考えられます。
~TCH(歯列接触癖)による健康上のトラブル~
(1)頭痛がする
(2)肩こりがひどくなる
(3)腰痛がひどくなる
(4)顎に痛みが出る
(5)耳鳴りがする
(6)めまいがする
(7)知覚過敏になる
このように、美容と健康両方に悪影響を与えてしまう、TCH。
思っていた以上に危ないことだということがお分かりになりましたでしょうか。
どうしてTCH(歯列接触癖)が起こってしまうの?
では、一体何が原因で上の歯と下の歯を接触するようになってしまうのでしょうか?
それに関しては人によって様々ですが、主な原因としては、
・ストレスによる緊張
・パソコンやスマホの操作によるうつむいた姿勢
・家事や仕事に集中しすぎている
などが挙げられると言われています。
とはいえ、仕事や家事をしないわけにもいかないですし、パソコンやスマホは現代人にとって必要不可欠ですし、一体どうしたら良いのでしょうか?
どうすればTCH(歯列接触癖)を治すことができる?
「もしかしたら私もTCH(歯列接触癖)かも・・・?」
そう気づいたら、まずは上下の歯の接触をやめることが大事です。
とはいっても、TCHは無意識になっているため、そのクセを治すのはなかなかに至難の業。
やめろと言われても、気づいたらやってしまっているので、なかなかやめるのが難しいのです。
もし、自分がTCHかもしれないと思ったら、次の方法を試してみてください。
~TCH(歯列接触癖)をやめるためには~
TCHを改善するうえでまずなによりも重要なのは、「あ、今上下の歯が触れてしまっていた」ということに気が付くことです。
TCHは無意識になってしまうので、まずは「意識する」、そしてすぐに「歯を離す」ということがとても重要。
シンプルなことですが、まずは意識しないことには始まりません。
とはいえ、最初はなかなか意識するのが難しいかもしれません。
そこでオススメな方法があります!
ふせんに「歯を離す」と書いて、それを目につくところに貼ってください。
そしてそのふせんを見るたびに、上下の歯を離すようにしましょう。
非常にアナログな方法ではありますが、TCHを意識するうえで非常に有効な方法です。
とはいえ、部屋中にふせんを貼るというのはさすがにインテリアの問題もありますから、「スマートフォンの待ち受け画面に設定する」という方法もあります。
自分なりに工夫して、TCHを意識できる環境づくりをしましょう。
TCHの状態になってしまっている方は、「正しい口のポジション」が分からなくなっているかもしれませんね。
TCHを防ぐうえで心がけて頂きたいのが、「舌の先っぽを上あごの壁にチョンとつける」ということ。
舌先が上あごの壁に触れている状態だと、上下の歯は自ずと離れるようになります。
日ごろからこのクセを付けることで、TCHを防ぐことができるのです。
最初は意識しないとできないかもしれませんが、慣れてくると無意識にできるようになってきます。
こうなってしまえば、こっちのもの。
歯と歯が離れている状態を、無意識にキープできるようになります。
改善しない場合はクリニックで相談
以上が、TCHを防ぐのに有効な方法ではありますが、「なかなか良くならない」「すでに顎の痛みなどを感じている」という方は、
迷わずクリニックで相談するようにしましょう。
TCHを改善するうえで適切なアドバイスをもらうことができますし、治療が必要な場合は適切な治療を提案してもらえます。
自己判断で「大丈夫」と決めつけてしまわないことが非常に重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は「TCH(歯列接触癖)」の危険性についてお話ししました。
TCHは、無意識に行っているため気づきづらいという特徴があります。
もし健康や美容面で不調を感じているのなら、それはTCHが原因かも。まずは「意識する」ということが重要です。
TCHを防いで、より美しく健やかな毎日を過ごしたいですね。
監修医師プロフィール
医療法人社団スタデン理事長
田中 和之 氏
"確かな技術・痛くない・待たせない・丁寧な説明"をポリシーに診療を行う医療法人社団スタデンの理事長。
審美歯科歴17年以上の経験を有し、審美歯科の症例数は5,000件を超えている。
勤務クリニック名:九段下スターデンタル