【管理栄養士執筆】ビタミンDが身体に与える効果とは?豊富な食品やおすすめレシピを紹介

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【管理栄養士執筆】ビタミンDが身体に与える効果とは?豊富な食品やおすすめレシピを紹介

ビタミンDは、心や体の健康を維持するために欠かせない栄養素です。なんとなく体に良さそうなイメージがありますが、「何にいいのかわからない」「どんな食品に含まれているの?」と思っている人も多いでしょう。

この記事では、ビタミンDの効果や豊富に含まれる食品をご紹介します。また、ビタミンDを効率的に摂れるレシピもお伝えしますので、日々の食生活に取り入れてみてください。

意外と知らない「ビタミンD」が持つ3つの効果

意外と知らない「ビタミンD」が持つ3つの効果

ビタミンDは油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」の一種です。ビタミンDを摂取することで免疫力アップや脳機能の向上など、さまざまな効果が期待できます。ここからはビタミンDの効果を3つご紹介します。

幸せホルモン増加!メンタルの改善

ビタミンDは幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」を調整する働きがあり、メンタルの改善に役立ちます。実際にうつに悩む人の多くはビタミンDが不足していて、ビタミンDを摂取するとうつ病の症状や疲労感が改善したという研究結果もあります。

頭の回転が早くなる?脳機能の向上

ビタミンDは脳機能の向上に効果的です。ビタミンDを多く摂取している人は、そうでない人よりも情報処理能力が高いといわれています。また、ビタミンDによって分泌される「ドーパミン」はモチベーションと集中力を高める働きがあるので、仕事のパフォーマンスもアップしますよ。

免疫力アップ!風邪やインフルエンザの予防

ビタミンDには免疫機能を調節する働きがあり、体内に侵入したウイルスや病原菌をやっつけてくれます。寒くなると風邪やインフルエンザといった感染症が増えるのは、ビタミンD不足が原因のひとつ。

ビタミンDは太陽を浴びることで作られます。冬は日照時間が少なくビタミンDが十分に作られないため、免疫力が落ちてしまうのです。ビタミンDを含む食品を食べて、ウイルスに負けない体を手に入れましょう。

ビタミンDが豊富な食品4選

ビタミンDが豊富な食品4選

ビタミンDはお肉や野菜にはほとんど入っていないため、不足しがちな栄養素です。1日の目安量は、18歳以上の男女ともに8.5㎍。ビタミンDが豊富な食品を日々の食事に取り入れて、毎日を元気に過ごしましょう。

青魚

さばやいわし、さんまといった青魚はビタミンDが豊富です。魚料理を家で作るのがめんどうなら、ツナ缶やさば缶を食べるのがおすすめ。特にツナ缶はおにぎりの具やサラダ、オムレツなど、普段の食生活にプラスしやすいです。さば缶は煮汁も残さず食べれば、栄養を丸ごといただけます。

脂がのった鮭もビタミンDが豊富な食品です。銀鮭1切れ(80g)には12㎍のビタミンDが含まれていて、1日に必要な量を充分にまかなえます。塩焼きやムニエル、ホイル焼きなどお好みの調理法で楽しみましょう。

完全栄養食と呼ばれるほど栄養たっぷりなにも、ビタミンDが豊富に含まれています。少し前までは「コレステロールが高くなるから食べすぎはよくない」といわれていましたが、実際にはコレステロール値に影響しないため、積極的に食べるようにしましょう。

きのこ

ビタミンDはきくらげやまいたけ、しいたけ、マッシュルームなどのきのこ類に多く含まれています。カロリーが低く食物繊維も豊富なので、ダイエットにもおすすめです。ビタミンDは油に溶けやすい性質があるため、炒め物や揚げ物など油と一緒に食べると吸収率が上がります。

ビタミンDが摂れるおすすめレシピ

ビタミンDが摂れるおすすめレシピ

続いては、ビタミンDを効率よく摂ることができるおすすめレシピを紹介します。簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。

マッシュルームとブロッコリーのたまごサラダ

ビタミンDが豊富な卵、マッシュルームを使ったデリ風サラダ。粉チーズと黒こしょうがアクセントになっていて、クセになるおいしさです。見た目もカラフルでテーブルが華やかな印象になりますよ。

 

材料(2人分)

 

・マッシュルーム…8個

・卵…1個

・ブロッコリー…200g

・ベーコン…1枚

・にんにく…1片

・オリーブオイル…大さじ1

・粉チーズ…大さじ1

・黒こしょう…小さじ1/2

・塩…小さじ1/2

 

作り方

 

1.マッシュルームは半分に、ブロッコリーはひと口大の小房に切ります。ベーコンは1cm幅に切っておきましょう。にんにくは粗みじん切りにします。

2.鍋にたっぷり水を張って卵を入れます。沸騰してから5分経ったらブロッコリーを入れて30秒ほど茹で、ザルにあけて水気を切ります。卵は冷水につけて冷ましましょう。

3.フライパンにオリーブオイルとにんにくを熱し、ベーコンとマッシュルームを入れて炒めます。

4.ブロッコリーを加えて水気を飛ばし、全体に塩を振って良く混ぜます。

5.カラを剥いて6つに切ったゆで卵と一緒に皿に盛り、粉チーズと黒こしょうを振ったら完成です。

さば缶のトマト煮

さば缶は調理が簡単でビタミンDがたっぷり。調味料を一緒に煮るだけでできるので、忙しい日の夕食におすすめです。このままはもちろん、ごはんにかけたり、パスタと和えたりとアレンジもいろいろ。お好みできのこやなすを入れてもおいしいですよ。

 

材料(2人分)

 

・さば水煮缶 (汁ごと)…1缶

・玉ねぎ …1/2個

・カットトマト缶 1/2缶

・オリーブオイル…大さじ1/2

・パセリ…適量

 

(A)

・コンソメ顆粒…大さじ1/2

・ウスターソース…小さじ1/2

・すりおろしにんにく…小さじ1/2

・塩こしょう…少々

 

作り方

 

1.玉ねぎは薄切りにします。

2.鍋にオリーブオイルを入れ熱し、1を入れてしんなりするまで炒めます。

3.カットトマト缶と(A)を加え、中火で5分程煮込みます。

4.さば水煮缶を汁ごと加えて中火で1分ほど加熱し、火から下ろします。

5.器に盛り付けてパセリを散らしたら完成です。

まとめ

ビタミンDはメンタルの改善や免疫力アップ、脳機能の向上などさまざまな働きがあります。不足しがちな栄養素なので、多く含む食品を積極的に摂ることが大切です。今回ご紹介したレシピを参考にビタミンDを取り入れて、毎日を健康的に過ごしましょう。

執筆者プロフィール

安達春香

3年間栄養士として老人ホームや保育園で実務経験を積んだ後、管理栄養士免許を取得。食品会社での研究開発に携わったことも。現在はフリーランスのWebライターとして、栄養に関する記事を専門に扱い、数多くのメディアにて執筆。難しく答えの出にくい栄養に関する知識をわかりやすく伝えることをモットーに活動中。

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