【現役医師監修】ホワイトニング歯磨き粉の正しい選び方とは
“歯”の白いは七難隠す?毎日の歯磨きで美しい歯を保つことができる『ホワイトニング用の歯磨き粉』の魅力をご紹介。現役バリバリの歯科医師が特別監修してくれました!
ニッコリと笑ったときに見える、白く輝く歯。
やっぱり憧れますよね。
歯の白さというものは、思っている以上に顔の印象を左右します。
逆に言えば、多少顔にコンプレックスがあったとしても、歯が白いだけで一気に印象が良くなるということも!
とはいえ、現代人はなかなか忙しくてホワイトニングに行く時間が無いのもたしか。
そこでオススメなのが、日ごろの歯磨きで美しい歯を保つことができる、ホワイトニング用の歯磨き粉。
白い歯を保つための成分が配合されているため、日常的に使用するだけで黄ばみや黒ずみなどを予防してくれます。
本日は、そんなホワイトニング用歯磨き粉の魅力に迫っていきたいと思います。
歯の白いは七難隠す
「色の白いは七難隠す」
日本にはそんなことわざがあります。
肌が白ければ、多少の欠点はごまかすことができる、ということです。
でもそれは肌に限った話ではありません。
実は歯も、「色の白いは七難隠す」なのです。
日本はアメリカなどと比べると、歯への意識が非常に低いと言われています。
歯列矯正やホワイトニングを受ける人の割合も、アメリカと比べると非常に少ない傾向があるのです。
そんなみんなが怠りがちな歯だからこそ、日ごろからケアして白く輝く歯を保つことで、ワンランク上の美人を目指すことができます。
ホワイトニング用の歯磨き粉とは?
とはいえ、現代人は本当にやることがいっぱい。
朝から晩までお仕事をしている方、家事や子育てで一日中動き回っている方。
そしてその両方をしているという方も多いですよね。
そんなに忙しいと、自分の歯にかける時間が無いというのが現実。
わざわざ歯のホワイトニングのために歯科に通える方は少ないかもしれませんね。
そこでおすすめなのが「ホワイトニング用の歯磨き粉を使う」ということ。
ホワイトニング効果のある歯磨き粉は、歯の着色汚れを落としたり、歯の小さな傷を埋めることで、白く輝く歯を保つ効果が期待できるのです。
歯磨き粉を使うだけなら、忙しい方でも自宅で毎日行っていることでしょうから、とってもお手軽な方法ですよね。
クリニックのホワイトニングとは全く違う!
しかし、あらかじめ申し上げておきたいことがあります。
それは、「クリニックで受けられるホワイトニングとはまったくの別物」だということ。
歯科医院などで受けることができるホワイトニングは、過酸化水素や特殊な光源などを使用して、歯を漂白していきます。
そのため、明確な美白効果を得ることができます。
一方、ホワイトニング効果を謳う歯磨き粉に関しては、黄ばみの原因となっている汚れを落としたり、エナメル質を健康な状態に保つことで、美白効果を期待することができます。
歯科医院のように「黒ずんだ歯が真っ白になる」というような劇的な効果を得ることはできないので、その点はご了承ください。
どちらかというと「予防」という気持ちで使用すると良いかもしれません。
「粗い研磨剤」入りのホワイトニング歯磨き粉に注意!
日常的に使用することで、黄ばみや黒ずみを防いでくれる、ホワイトニング歯磨き粉。
これから買いに行く方にひとつ気を付けて頂きたいことがあります。
それは、「粗い研磨剤」が配合されている歯磨き粉はできるだけ避けるということです。
パッケージからだと判断できないことも多いですが、歯磨き粉を指に乗せた時にザラザラ感やブツブツ感がある場合、粗い研磨剤が配合されているといえます。
粗い研磨剤はたわしのようにこびりついたヤニ・着色汚れなどを落とす効果があるのですが、毎日使用してしまうと汚れだけでなく歯自体も傷つけてしまいます。
ホワイトニング用の歯磨き粉のほとんどは研磨剤が配合されていますが、できるだけ粒子の細かいものや、配合量が少ないものを選ぶと良いかもしれません。
「ハイドロキシアパタイト」という研磨剤は粒子が細かく、歯を傷つけづらいのでオススメです。
ホワイトニング歯磨き粉は「成分」で選ぶこと!
また、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を選ぶときは、どんなホワイトニング成分を使用しているのかがとっても重要です。
適当に選んでしまったら、「ホワイトニング成分がほとんど入っていなかった…」ということにもなりかねません。
きちんとパッケージの裏を見て、ホワイトニング成分がちゃんと入っているということを確認してから買うようにしましょう。
とはいえ、「ホワイトニング成分のことなんてちっとも知らない・・・」という方も少なくないかもしれませんね。
ここからは、ホワイトニング用歯磨き粉に配合されている優秀な成分をご紹介したいと思います。
ホワイトニング用の歯磨き粉を買う際は、こういったものがしっかり入っているものを選ぶようにしましょう。
ホワイトニング成分(1)ポリリン酸ナトリウム
一般的なホワイトニング歯磨き粉の場合は、粗い研磨剤によって、物理的に汚れをこすり落とします。
しかし、ポリリン酸ナトリウムという成分は、研磨剤のようにガリガリと汚れを削るのではなく、蓄積した色素を分解することで汚れを落としてくれます。
そのため、歯を傷つけることなく、着色汚れだけを効率よく落としてくれるのです。
いわば「歯の洗剤」というようなイメージだと分かりやすいかもしれません。
一般的なホワイトニング歯磨き粉の場合、研磨剤で歯にキズがついてしまうことで、余計に着色汚れがつきやすくなってしまうことがあります。
しかし、ポリリン酸ナトリウムの歯磨き粉なら、そういった心配もありません。
ホワイトニング成分(2)ポリエチレングリコール
「着色汚れを落とす」ということについていうと、ポリエチレングリコールという成分も、ポリリン酸ナトリウムと同じような性質を持っています。
両者の違いは、ポリリン酸ナトリウムは、水に溶けやすい水溶性の汚れに強いのに対して、
ポリエチレングリコールは、脂に溶けやすい油溶性の汚れに強いということです。
着色汚れには水溶性のものも脂溶性のものも存在するので、これらが両方とも入っている歯磨き粉だと理想的かもしれません。
ホワイトニング成分(3)ハイドロキシアパタイト
ここ最近話題になっているのが、ハイドロキシアパタイト(ヒドロキシアパタイト)を配合した歯磨き粉。
ハイドロキシアパタイトはカルシウムの一種で、歯のエナメル質を構成している主成分です。
そんなハイドロキシアパタイトは、様々な機能を持った万能選手。
ハイドロキシアパタイト入りの歯磨き粉には、次のような効果が期待されています。
・繊細な研磨剤として、歯垢や汚れを取り除く
・歯の微細なキズを埋めてなめらかにする
・歯にミネラルを補給して再石灰化を促す
こういった効果により、すでについた歯の着色汚れを取るだけでなく、歯を健やかにして着色汚れを付きづらくしてくれるのです。
明確な効果を得たい場合はクリニックへ
以上が、白く輝く歯へ導いてくれる成分。
こういった成分がしっかりと配合されている歯磨き粉を使うことで、黄ばみ知らずの歯を目指すことができます。
とはいえ、すでに歯の黄ばみや黒ずみが溜まっており、しっかりとホワイトニングしたい、という方は、自力ではなく医師の力を借りるのがおすすめです。
歯科医院のオフィスホワイトニングでは、着色汚れをごっそりと落とし、特別な薬剤や光源によって歯を白くしてくれます。
クリニックでのホワイトニングと自宅での歯磨き粉ケアの併用が、美しい歯を手に入れるための一番の近道であると言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「ホワイトニング用の歯磨き粉」をご紹介しました。
ホワイトニングの歯磨き粉は、忙しい現代人でも日々のケアで歯を美しく保つことができる優秀なアイテム。
今すぐ取り入れて、白く輝く歯を目指しましょう。
監修医師プロフィール
医療法人社団スタデン理事長
田中 和之 氏
"確かな技術・痛くない・待たせない・丁寧な説明"をポリシーに診療を行う医療法人社団スタデンの理事長。
審美歯科歴17年以上の経験を有し、審美歯科の症例数は5,000件を超えている。
勤務クリニック名:九段下スターデンタル