【現役医師監修】周りからバレない「舌側矯正」とは?!気になるデメリットは?
ピシっと並んだ、芸能人のような美しい歯並び。
「私もあんなキレイな歯並びになりたいなぁ・・・」
なんて憧れている方も多いのではないでしょうか?
歯並びというものは、顔の印象にとてつもなく大きな影響を与えます。
歯並びがキレイなだけで、一気に美人度がアップします。
とはいっても、矯正を始めるうえで一番ネックなのが、あの「見た目」。
「今さらあの目立つ矯正器具を何年間もつけるのはなぁ・・・」
そんな理由で矯正を踏みとどまっている方はとても多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが「舌側矯正(ぜっそくきょうせい)」。
舌側矯正とは、矯正器具を「歯の裏」につける矯正法です。
本日は、そんな舌側矯正のアレコレについてご紹介したいと思います。
「目ヂカラ」より「歯並び」?
日本人はとかく、
「目ヂカラが足りない・・・。」
「鼻がもっと高ければ・・・。」
など、歯以外のパーツに重点を置く傾向がありますね。
でも実は、歯並びを変えた方が意外にも印象をガラッと変えることができる、ということをご存知でしたか?
欧米では、歯並びに対する意識が非常に高いと言われています。
見た目が重要視されるハリウッドスターやモデルだけではなく、一般人でも、歯並びの悪い人はあまり見受けられません。
それもそのはず。
欧米では、多くの人が子供のうちに歯列矯正を受けるのです。
一方、日本では芸能人やアイドルの方でも八重歯があったり歯並びがガタついている方もたくさんいますよね。
日本では、それが「愛嬌がある」と考えられることもあります。
たしかに、八重歯や少しの歯のガタつきはその人のチャームポイントになります。
ちょっとした個性が、その人の魅力を引きたたせてくれることもありますよね。
しかし、もし今あなたが歯並びにコンプレックスを感じているとしたら、歯並びを治すことでもっと理想的な顔に近づくことができるかもしれません!
歯並びを治すと、歯そのものだけではなく、輪郭や顎のラインにもガラッと変化が起こります(もちろん個人差はあります)。
意外にも、「目ヂカラ」よりも「歯並び」の方が顔の印象を左右するかもしれません。
顔を綺麗にするなら目元、鼻元を、顔のバランスを整えたいのであれば口元をと美容の世界でもいわれています。
あの見た目はやっぱり抵抗が・・・。
とはいっても、さまざまな理由で矯正を踏みとどまってしまっている方も多いかもしれませんね。
その中でも最も大きな要因が、あの「見た目」。
そう、歯列矯正と言えば、銀色の矯正器具をビッシリと歯につけるイメージ。
最終的にはキレイになれるとはいえ、やはり何年間もあの器具を付けて生活するのは抵抗がある・・・。
と思っている方はとても多いのではないでしょうか?
歯列矯正というのは、長期戦です。
矯正前の歯並びの状態によっても個人差があるのでなんとも言えませんが、平均して2年~4年かかると言われています。
ですから、そんなに長い期間目立つ矯正器具をつけるとなると、ためらってしまうのもムリはありません。
舌側矯正ならそんな心配ご無用!
そんな方にオススメなのが、「舌側矯正(ぜっそくきょうせい)」と呼ばれる矯正法です。
舌側矯正では、その名の通り「舌側」、つまり歯の裏側に矯正器具をつけます。
見た目では矯正器具を付けていることが分からないので、誰にもバレずに歯列矯正をすることができるのです!
「えっ!それならできるかも?!」と思った方も多いのではないでしょうか。
いくら最終的にキレイになれるとはいっても、やっぱりその過程もキレイでいたいですよね。
舌側矯正なら、金属のブラケットが周りから見えることがないので、矯正する過程もキレイでいることができるんです。
しかも、じわじわと整っていく過程が分かるので、矯正完了を待つことなくキレイな歯並びを楽しむことができます。
舌側矯正のデメリットとは?
そんな魅力的な舌側矯正ですが、必ずしも良いこと尽くし、というわけではありません。
どんなものにも、長所と短所が存在します。
ここからは、舌側矯正を始めるうえであらかじめ覚悟しておくべきことについてお話ししたいと思います。
舌側矯正のデメリット(1)最初はしゃべりづらい
舌側矯正を始めたときにまずぶち当たる壁が、「しゃべりづらさ」。
歯の裏側に矯正器具をつけるわけですから、当然ろれつが回りづらくなります。
そのため、舌側矯正をはじめてしばらくは、言葉がとても発しづらいというデメリットがあります。
人によっては、周りから「なんかろれつ回ってなくない?」と気づかれてしまうかもしれません…。
しかし、人間の慣れとはすごいもので、多くの人がおよそ1ヶ月もするとスムーズにしゃべれるようになります。
この日数には個人差がありますが、早い人だと数日でしゃべり方をマスターする方もいらっしゃるようです。
少なくとも、「歯列矯正をしている間ずっとろれつが回らない」ということはあまりないので、心配する必要はないでしょう。
舌側矯正のデメリット(2)舌に当たって痛いことがある
また、舌側矯正をやるうえで気になるのが「痛み」ですよね。
舌側矯正で使う矯正器具は、舌に当たることが想定されて作られているため、基本的に痛みを感じることはありません。
しかし、器具の種類や歯並びによっては舌と器具が触れることで少し痛みを感じてしまう場合もあるようです。
そういった場合は、担当医師に相談してみましょう。
器具にゴムを付けるなど、痛みをなくすための良い方法があるかもしれません。
舌側矯正のデメリット(3)食べカスが矯正器具に引っかかる
これは舌側矯正だけではなく、表側の矯正にも言えることですが、矯正中は食べカスが矯正器具に引っかかりやすいという苦労があります。
そのため、毎食後の歯磨きは必須。慣れるまではしばらく大変かもしれません。
また、矯正器具に引っかかった食べカスをきれいにするため、歯磨きの時間も矯正前と比べて少し長くなります。
口腔洗浄機などを補助的に使用していくと効果的です。
とはいえ、表側矯正とは異なり、舌側矯正なら食べカスが引っかかっても周りからは見えることは無いので、その点は有利かもしれません。
ただ、食べカスをそのままにしてしまうと虫歯や歯周病になりやすく、舌側の為に自分でも見えにくいので気を付けなくてはいけません。
舌側矯正のデメリット(4)表側矯正よりお金がかかる
舌側矯正最大のデメリットはおそらくこちらですね。
舌側矯正には「外から見えない」という素晴らしいメリットがありますが、
高度な技術が要求されることや、舌側矯正を行うことができる医師が限られていることもあり、
やはり値段的には表側よりもお高め。また、治療期間も表側より長くなってしまいます。
一般的な表側矯正の場合、約80~100万円が相場。
一方、舌側矯正の場合は、約100~120万円が相場となっています。
つまり、表側矯正と比較すると、約20~30万ほど高くなる傾向があるのです。
この料金がネックとなり、舌側矯正を断念される方も少なくありません。
やっぱり見えないのは大きなメリット!
このように、さまざまなデメリットがあるものの、それでも「周りから気づかれないで矯正できる」というメリットにはかないません。
やはり、矯正器具が見えないというのはとても大きいようです。
一般的な表側矯正の場合、矯正完了までずっと器具が見えるため、鏡を見るたびにテンションが下がってしまう、笑顔が減ったという方も少なくないかもしれませんね。
しかし、舌側矯正なら矯正器具を外す日を待ちわびる必要が無いのです。
先ほどもお伝えしましたが、歯列矯正というのは長期戦です。
約2~4年に及ぶ長い期間、矯正器具が見えている状態というのは、精神的な負担という面では天と地ほどの差があります。
「矯正器具が外から見える」ということに対して抵抗が無い方ならまだしも、それが理由で矯正をためらっている方は、舌側矯正を検討すべきかもしれません。
クリニックは慎重に選ぶこと!
歯列矯正をいったん始めたら、何かがあったとしてもそう簡単に転院することはできません。
約2~4年間お世話になるクリニックですから、「なんとなく」で決めてはいけません。
まず重要なのは、複数のクリニックへ相談に行くこと。
1つのクリニックだけでなく、いくつかのクリニックを回ることで、それぞれを比較しながらクリニックを選ぶことができます。
また、「日本矯正歯科学会」より「認定医」「専門医」の称号を与えられているかどうか、というのも判断のひとつの目安となります。
これらの称号を持っている場合、たいてはホームページに記載されているので、チェックしてみましょう。
この選択があなたの人生を大きく左右することになるので、
くれぐれも「なんとなく良さそうだと思ったから」「予算内だったから」という理由だけで決めることだけは避けましょう。
「総合的に見て、その先生がどれほど信用できるか」をしっかりと見極めてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は「舌側矯正」についてご説明しました。
見た目がネックで矯正をためらっていた方にとっては、舌側矯正はまさに救世主といっても過言ではありません。
少しお値段は張りますが、念願の美しい歯並びが手に入ると考えたら、お安いものかもしれません。
まずは複数のクリニックに相談に行ってみるのはいかがでしょうか?
監修医師プロフィール
医療法人社団スタデン理事長
田中 和之 氏
"確かな技術・痛くない・待たせない・丁寧な説明"をポリシーに診療を行う医療法人社団スタデンの理事長。
審美歯科歴17年以上の経験を有し、審美歯科の症例数は5,000件を超えている。
勤務クリニック名:九段下スターデンタル