【医師監修】シミ取りレーザーはどの種類を選ぶべき?それぞれの特徴をくわしく解説

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【医師監修】シミ取りレーザーはどの種類を選ぶべき?それぞれの特徴をくわしく解説

シミやくすみが気になっていて、美容医療を受けたいけどどれを選べば良いのか分からない…という方は多いかもしれませんね。

シミやくすみの治療の主な選択肢としては、

「シミ取りレーザー」「レーザーフェイシャル」等があります。

 

本記事では、シミ取りレーザーとレーザーフェイシャルについてくわしく解説します。

「シミ取りレーザー」と「レーザーフェイシャル」の違い

シミやくすみに対するレーザーを使った主なアプローチとしては、大きく分けて「シミ取りレーザー」と呼ばれるものと「レーザーフェイシャル」と呼ばれるものの2種類があります。

 

これらには、下記のような違いがあります。

 

・シミ取りレーザー:基本的に1回でシミは取れるがダウンタイムあり(かさぶた)

 

・レーザーフェイシャル:1回でシミが取れるようなものではなく、何回も繰り返し照射して徐々にホワイトニングしていくもの。ダウンタイムはほぼないことが多い

 

肌悩みやニーズに合わせて、適切な治療を選択する必要があります。

次の章からは、「シミ取りレーザー」と「レーザーフェイシャル」についてそれぞれ解説していきます。

そもそもシミ取りレーザーとはどんな仕組み?こんな方におすすめ

そもそもシミ取りレーザーとはどんな仕組み?こんな方におすすめ

まずは、「シミ取りレーザー」から。

 

シミ取りレーザーで治療する前に、仕組みについて理解しましょう。ここでは、レーザーの仕組みとレーザー治療がおすすめの人について説明します。

シミ取りレーザーの仕組み

シミ取りレーザーは、レーザーを1回当てるだけで完了する場合が多く、1回で完了させたい方におすすめの治療法です。ダウンタイムは1〜2週間ほど。患部に軟膏を塗って絆創膏やテープで保護します。

 

シミの原因であるメラニン色素に親和性の高い波長のレーザー光を当てることによって、メラニン色素を破壊するという仕組みです。メラニン色素を破壊した箇所は、かさぶたになり1週間程度で剥がれ落ち、原則的にかさぶたが剥がれた部分は、シミが無くなり、薄紅色の新しい皮膚(新生上皮と呼びます)が形成されます。

 

レーザーにも複数の種類がありますが、それらの違いは波長やパルス幅(照射時間)です。一言でシミといっても、一般的なシミである老人性色素斑や肝斑、そばかすなどさまざまです。

 

そのため、シミの種類に合わせて当てるレーザーを選びます。

シミ取りレーザーはこんな方におすすめ

シミ取りレーザーは以下の悩みがある人におすすめです。

 

・なかなか消えないシミを消したい

・顔の色素沈着を直したい

・美白、美肌になりたい

 

シミ取りレーザーは、シミやくすみの改善が期待されています。症状によって適する治療法は違うので、まずは専門医に相談してください。

また肝斑に対しては、シミ取りレーザーは禁忌ですのでご注意下さい。

シミ取りレーザーの種類と特徴を解説

今回は、以下の2種類をご紹介します。

 

・ピコレーザー

・Qスイッチレーザー

 

ここではそれぞれの特徴を解説します。レーザーの違いを理解してからクリニックにカウンセリングに行くことで、より良い選択をできるようにしましょう。

ピコレーザー

ピコレーザーは、応力によってメラニン色素を破壊するレーザーで、現在、多くのクリニックで使用されている機械です。肌に照射する時間が、ピコ秒であり、従来のナノ秒(Q-スイッチ)より速い時間で照射できることからこの名前がつけられました。照射時間が非常に速くなることで、主に応力(エネルギー波で対象物を破壊する力)でメラニン色素破壊することができ、使用する熱量は従来のQスイッチレーザーの約1/4ですみます。そのため、肌の負担を減らしながら施術を行えます。

Qスイッチレーザー

Qスイッチレーザーは、従来より使用されてきたもので、主に熱によってメラニン色素を破壊する方法で、こちらも多くのクリニックで導入されています肌への熱ダメージがピコレーザに比べて強くなりがちであり、ダウンタイムの時間がより長くなります。また炎症後色素沈着のリスクもピコレーザーに比べて高いです。

レーザーフェイシャルって?どんな効果があるの?

レーザーフェイシャルって?どんな効果があるの?

ここからは「レーザーフェイシャル」について詳しくご紹介していきたいと思います。

 

レーザーフェイシャルとは、先ほどご紹介したピコレーザーやQスイッチレーザーの光を低出力でお顔全体に照射する治療のこと。シミ取りレーザーがシミ取りに特化しているのに対して、レーザーフェイシャルは総合的な美肌力を高めることができる治療です。

 

くすみをホワイトニングしてくれる「トーニング」、毛穴や肌質の改善が期待できる「フラクショナル」等、いくつかの種類があります。

 

 

・トーニング

・フラクショナル

・コンビネーション

 

自分の肌悩みにあった方法で治療を行いましょう。

トーニング

トーニングは、お顔全体にレーザー光を撒くように照射する手法で、原則的にシミを完全に消すことはできませんが、繰り返し照射していくことで徐々にホワイトニングを進めていく方法です。肌への負担が比較的少なく、広範囲の黒ずみに対して施術を行えます。広い範囲のシミが気になる方やお顔全体のトーンアップをご希望の方におすすめの方法です。

フラクショナル

フラクショナルは、ピコレーザー特有の手法で、レーザー光を特殊なレンズで集光して強く照射することで、お肌に豊富にコラーゲン産生を促すことを目的としています。その結果、肌質改善、毛穴の改善を始め、軽度のニキビ跡の改善なども期待できます。シミを薄くする効果は少なく、肌質改善をメインとしています。ホワイトニングと一緒に肌質を改善したい方は、トーニングやスポットと一緒に施術することがほとんどです。

コンビネーション

コンビネーションは、複数の治療法を組み合わせた施術方法のことです。自分の肌悩みに合わせて、施術方法を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

まとめ

シミ取りおよびホワイトニングは、レーザーの種類や治療方法などの違いで、効果が異なります。カウンセリングに行く前に、ある程度の知識を身につけておけば、カウンセリングの内容もより理解できます。

 

クリニックによって対応できる治療も異なりますので、カウンセリングをしっかり行った上で、シミのないきれいな肌を目指しましょう。

監修医師プロフィール

監修医師プロフィール

肌クリニック大宮 院長

相馬 孝光

 

[経歴]
慶応義塾大学経済学部を卒業後、銀行勤務を経て東海大学医学部入学(3年次学士編入学)
日本赤十字社医療センターにて内科研修
東京慈恵医科大学皮膚科学講座入局
同本院、柏病院、NTT東日本関東病院などで一般的な皮膚疾患から皮膚がんを始めとする重症皮膚疾患の臨床経験を積む
現在は、肌クリニック大宮 院長として、さいたま市大宮区で皮膚科・美容皮膚科・アレルギー科のクリニックを運営。一般皮膚科から皮膚外科手術・美容皮膚科・アンチエイジング・医療脱毛の相談まで幅広く診療。患者さんの症状が改善して笑顔になってもらう瞬間にやりがいを感じて日々の診療にあたっている

[取得資格]
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医

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