【管理栄養士執筆】クエン酸で疲労回復!?健康効果や効率的に摂れる食べ物、レシピを紹介
「すっぱいものは体にいい!」と聞いたことはありませんか?レモンや梅干し、グレープフルーツなどに含まれる酸味成分「クエン酸」は、疲労回復や消化促進など体に嬉しい作用がたくさんあります。しかし「どうやって取り入れたらいいかわからない」と思っている人も多いでしょう。
そこで今回はクエン酸の健康効果や効率的に摂れる食べ物、おすすめレシピをご紹介します。どれも簡単に作れるものばかりなのでぜひ試してみてくださいね。
知られざる酸味パワー!クエン酸の健康効果
クエン酸とは、レモンや梅干し、みかんなどに含まれる酸っぱい成分のことです。昔からレモンや梅干しなどの酸っぱい食べ物は体に良いといわれていますが、どのような効果があるのでしょうか?
疲労を軽減する
クエン酸は疲れのもととなる乳酸を分解する効果があります。乳酸は体内でエネルギーを作るときに発生する物質で、激しい運動をした後に蓄積しやすくなります。疲労感を感じるときには、梅干しやレモンスカッシュ、グレープフルーツなど、クエン酸を含む食べ物でリフレッシュしましょう。
胃腸の働きを整える
クエン酸は胃液や唾液の分泌量を増やす働きがあります。クエン酸がたくさん含まれているレモンや梅干しを食べると、酸味で唾液が過剰に分泌されて胃が活発に働き、食欲がないときに手助けしてくれます。胃腸の調子が悪く食欲がないときは積極的に食べるようにしましょう。
ミネラルの吸収を促す
現代人は骨の材料になるカルシウムや、血液を造る鉄などのミネラルが不足しがち。ミネラルは私たちの体に重要な成分で、不足するとさまざまな不調が現れます。クエン酸には、カルシウムや鉄などのミネラルを包み込んで吸収しやすくする効果があります。
クエン酸はどんな食べ物に入ってる?
クエン酸は「酸」という名前の通り、酸っぱい食べ物に多く含まれています。そのほか、パイナップル、キウイなどの果物があげられます。
【クエン酸を多く含む食べ物】
・レモン
・梅干し
・ライム
・グレープフルーツ
・みかん
・いちご
・キウイ
クエン酸が摂れるおすすめレシピ
続いては、クエン酸が摂れるおすすめレシピをご紹介します。
いわしの梅煮
梅干しのさっぱりとした酸味が効いたいわしの煮付けです。甘辛い味付けと梅干し、しょうがの風味でご飯が進みます。
材料(2人分)
・いわし……4尾
・梅干し……2個
・しょうが(薄切り)……10g
(A)
・醤油……大さじ1と1/2
・酒……大さじ1
・砂糖……大さじ1
・水……1と1/2カップ
作り方
1.いわしはうろこを取って頭を落とし、内臓を取り出して水洗いします。尾を切って長さを半分にしましょう。
2.鍋で(A)を温め、しょうがと梅干し、(1)を加え、煮汁を全体にかけます。落としぶたをして中火で15分煮ます。
3.落としぶたを取って煮汁を全体にかけ、煮汁が1/3くらいになるまで煮たら完成です。
簡単梅きゅうり
きゅうりと調味料を和えるだけの簡単レシピ。5分もあればできるので、あと一品足りないときにおすすめです。
材料(2人分)
・きゅうり……1本
・梅干し……1個
・ごま油……小さじ1/2
・白ごま……小さじ1/2
・カツオ節……2g
作り方
1.きゅうりはヘタを取って4cmの長さに切り、保存袋に入れて綿棒で叩きます。
2.梅干しは種を取り除いてちぎり、1の袋に入れます。残りの材料も加えてよく混ぜ合わせ、味がなじんだら器に盛り付けます。
豚肉のレモンガーリック焼き
レモン汁に漬け込んだ豚肉をこんがりと焼き上げた、やみつきになる一品です。にんにくとレモンの風味が効いていて、クセになるおいしさです。
材料(2人分)
・豚バラブロック……400g
・ブラックペッパー……適量
・レモン……適量
(A)
・オリーブオイル……大さじ2
・醤油……大さじ1
・レモン汁……小さじ1
・にんにくチューブ……2cm
作り方
1.豚バラブロックを1.5cmの厚さに切って保存袋に入れ、(A)を加えてよく揉み込みます。冷蔵庫に入れ1時間ほど漬けておきましょう。
2.1を魚焼きグリルに並べ、10分ほど焼きます。豚肉に火が通ったら油を切ってお皿に盛りつけ、ブラックペッパーとレモン汁を振りかければ完成です。
さつまいものレモン煮
さつまいもをレモンとはちみつで味付けした、デザートにも箸休めにもなる一品です。レモンのさっぱりとした風味とはちみつの優しい甘さが最高の組み合わせです。
材料(2人分)
・さつまいも……300g
(A)
・水……200ml
・はちみつ……大さじ2
・塩……少々
・レモン汁……大さじ2
作り方
1.さつまいもはよく洗い、皮つきのまま1cm幅の輪切りにします。
2.鍋に1と(A)を入れて中火にかけます。
3.煮立ったら弱火にして煮汁が半量になるまで5分ほど煮まましょう。
4.レモン汁を入れて煮汁がなくなるまで弱火で加熱し、火から下ろして完成です。
まとめ
クエン酸は疲労軽減や食欲増進、ミネラルの吸収率アップなど、体に嬉しい効果がたくさんあります。疲れがたまったときや食欲がないときは、クエン酸が豊富な果物を積極的に食べるようにしましょう。今回ご紹介したレシピを参考に、クエン酸を毎日の食事に取り入れてみてくださいね。
執筆者プロフィール
安達春香
3年間栄養士として老人ホームや保育園で実務経験を積んだ後、管理栄養士免許を取得。食品会社での研究開発に携わったことも。現在はフリーランスのWebライターとして、栄養に関する記事を専門に扱い、数多くのメディアにて執筆。難しく答えの出にくい栄養に関する知識をわかりやすく伝えることをモットーに活動中。