【専門家執筆】お肌にレモンは×だけど、美肌を目指すのに効果的な方法は?
「最近、肌の調子があまり良くない…」
「くすみやシミが目立つようになってきた…」
そんな肌に悩む方におすすめしたいのが、『クエン酸』です。
古くなった角質を除去して肌のターンオーバーを促進したり、老化の原因になる活性酸素を抑制したり、クエン酸は美肌ケアの大きな味方です。
今回は、美肌効果、代謝改善、疲労回復など多くの効果が期待できる便利なクエン酸について解説していきたいと思います。
クエン酸の美肌に期待できる効果とは
クエン酸とは、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類や梅干しなどに含まれる酸味成分で、古くから疲労回復のために活用されてきました。
クエン酸は外側からのケアとして美肌作用が期待でき、古い角質を除去し、きめ細やかな肌にするピーリング効果があります。
また、肌のごわつきやざらつき、黒ずみなどが気になる方にも最適で、顔だけでなく、肘やかかとの黒ずみケアにも使用できます。
さらに、クエン酸には肌組織や毛穴を引き締める収れん作用もあり、化粧水に配合されることも多い成分です。
殺菌・抗炎症作用があるので、肌の表面を清潔に保ち、ニキビや吹き出物などの肌トラブルの予防効果もあるとされています。
飲むクエン酸の効果とメリット
ここからは、カラダに対する内側からのクエン酸の効果やメリットを具体的に解説します。
1.代謝促進と脂肪燃焼
カラダにとり込まれた糖質、脂質、タンパク質はいくつもの段階を経て分解されてエネルギーになります。
その過程で重要なものが「クエン酸サイクル」と呼ばれる、クエン酸を中心とする循環です。
クエン酸により代謝がスムーズに行われると、エネルギーの消費効率も良くなり、脂肪燃焼量もアップします。
2.抗酸化作用と美肌効果
クエン酸は血中の酸化を抑え、血流を改善するはたらきがあります。
ミネラルやビタミンの吸収効率を上げて、活性酸素を抑制する効果もあります。
肌の新陳代謝を促進するので、保湿作用、肌の引き締め作用など美肌効果も高いのが特徴です。
3.エネルギー産生と夏バテ対策
クエン酸は糖を代謝し、エネルギーを産生します。
また、クエン酸の酸味は唾液や胃液の分泌を活発にして、食欲を増進させるので、夏バテ対策にも効果的です。
クエン酸の摂取方法と注意点
クエン酸を摂取する方法や注意点についても詳しく見ていきましょう。
1.食品からのクエン酸摂取
クエン酸は、レモンやグレープフルーツをはじめ、梅干し、温州みかん、すだち、かぼす、ライムなど酸味が強い食品に多く含まれています。
酸っぱいものが苦手という方には、キウイやいちご、じゃがいもなどがおすすめです。
クエン酸は酸味のないものにも含まれていて、特にいちごは美容に良いビタミンCも豊富に含まれるため、おすすめの食品です。
2.クエン酸サプリメントの選び方
クエン酸を食事で摂ることに手間を感じたり、摂る機会がないという方には、サプリメントで摂取するのもおすすめです。
スピーディーさを求めるならドリンクやパウダータイプ、酸味が苦手な場合はタブレットやカプセルタイプがおすすめです。
また、ゼリー状のタイプならおやつ感覚で摂取できます。
サプリメントは、原材料や添加物もきちんと確認しておきましょう。
また、厚生労働省のガイドライン基準に応じて製造されている認定工場製造のものなどを選ぶのもいいでしょう。
ただ、サプリメントはあくまでも補完食品なので、できるだけ食事で栄養を摂るようにしましょう。
3.摂取量の注意点
クエン酸は安全な成分ですが、一日の摂取量の目安は約2gと言われています。
ちなみにレモン一個に含まれるクエン酸は約4gです。
クエン酸は体内に多くためておくことができないため、一度に大量に摂取してもあまり意味がありません。
できれば一日3回くらいに分け、一度の摂取量は抑えたほうが効率良くカラダにとり込めます。
漢方薬とクエン酸の相乗効果
ここからは、クエン酸と併用すると代謝アップや美肌ケアに良い漢方薬について解説します。
特に、30代~40代の女性に適した漢方薬となっています。
漢方薬「大柴胡湯(だいさいことう)」
大柴胡湯は、気(エネルギー)の巡りを整え、胸部の余分な熱をとり、脂質の代謝改善が期待できます。
ストレスによる過食も抑えてくれるので、食べ過ぎが気になる方にもおすすめです。
漢方薬「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」
当帰芍薬散は、血流の滞りを解消し、カラダ全体に栄養を巡らせ、シミの改善を目指せます。
女性特有の月経痛や月経異常にも効果がある漢方薬です。
漢方薬で最も重要なのは、人それぞれ異なる体質を見極めることです。
たとえば、同じ肌の悩みでも、体質が違えば処方される漢方薬も異なります。
医師や薬剤師など、漢方の知識をしっかり持ったプロに処方してもらいましょう。
最近は「あんしん漢方」というオーダーメイド漢方が注目を集めています。
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対策をはじめる前に知っておきたいポイント
クエン酸は、体外に排出されやすく、カラダにたまりにくいため、クエン酸による重篤な副作用などは確認されていません。
ただ、胃の違和感・不快感や下痢などの副作用が起こる可能性がゼロとは言い切れないので、過剰な摂取は控えましょう。
特に、サプリメントの場合は用法や用量を守り、正しく服用しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
クエン酸は、肌の新陳代謝アップや引き締めをはじめ、美肌ケアに適しています。
また、代謝促進、抗酸化作用、疲労回復効果も期待できるため、積極的に活用して美しい肌を目指しましょう!
<この記事を書いた人>
一般社団法人日本サプリメント協会理事長
後藤 典子(ごとう のりこ)
同志社大学文学部を卒業後、編集プロダクションを経て、医療・健康ジャーナリストに。
いっしょに「健康に!美しく!」を目指すYouTubeチャンネルでは、健康リテラシー向上のための情報を発信している。
また2023年より、食品の価値や上手な活かし方を伝えるSフードプロジェクトのリーダーとして、機能性表示食品の望ましい発展を支援する活動をしている。