ココロとカラダの健康に!香りの力と自然の恵みについて

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ココロとカラダの健康に!香りの力と自然の恵みについて

植物の香り成分を抽出した精油は様々な使い方があります。お風呂に精油を数滴入れて楽しんだり、化粧水やクリームに混ぜ、香りだけでなく美容効果を高めたり。最近では飲める精油なんてものも出てきているようです。植物の香りは心身に働きかけ健康や美容に役立てる事が出来るのですが、精油は高濃度の原液。使い方によってはトラブルが生じてしまう事もあるようです。天然や自然なものだから必ずしも安心・安全という訳では無いので、精油やアロマオイルについて調べてみました。

アロマセラピー・精油・エッセンシャルオイルとは

アロマセラピーとはアロマ(芳香)とセラピー(療法)を組み合わせて作られた造語で、植物療法やハーブ医学から派生した自然療法です。日本ではアロマセラピーが医療という認識は薄いのですが、精油を使った医療はアラビアやヨーロッパでは昔から行われている伝統医学、民間療法のひとつであり、病気や外傷の治療や予防、心身の健康の為のリラクゼーションやストレス解消などを目的として行われています。現在では美容を目的とした“エステティック・アロマセラピー”と医療、看護、介護で行われる“メディカル・アロマセラピー”の大きく2つで分けられます。

精油・エッセンシャルオイル

精油(エッセンシャルオイル)は植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した揮発性の油です。香料や薬として利用され、現在では食品、化粧品、香水など幅広く使用されています。産地や生産条件などにより異なるが、精油1kgを得るためにはラベンダーなら花穂を100~200kg、バラなら花を3~5トン必要と言われ、大量の植物からわずかな量しか採れない為、高額な精油もあります。

 

ここで勘違いしてはいけないのは値段が高ければ効果が大きいという訳では無いという事です。値段の差が出る大きな理由として挙げられるのはラベンダーとバラのような“採油率”の違いからくる希少性と、手摘みか機械での“収穫方法”によって価格が決まり、値段は精油の効果、効能とは比例しません。

 

精油を使用するにあたって注意しなければいけないのは、ほぼ全ての精油は高濃度で使用すると毒性があり、間違った使い方をすれば逆効果だという事です。内服をしている病院やセラピストもいるが、内服は特に危険とされています。最近では精油のマイクロカプセル化やパウダー化など、ナノテクノロジーの発達から様々なものに添加され活用されるようになりました。より吸収されやすい状態に加工され、頻繁に接触するようになっている為、毒性のリスクが上昇し、使用の規制が強化されつつあります。精油には良い効果も沢山あり、精油の効果に肯定的な研究結果も報告されていますが、元々は薬として医療に使用されていたものです。用法・用量を守って正しく使いましょう。

精油、エッセンシャルオイル、アロマオイルの違いって何?

精油、エッセンシャルオイル、アロマオイルの違いって何?

アロマセラピーに使用され、店頭でも販売している精油、エッセンシャルオイル、アロマオイルですが違いがわからないという方もいらっしゃるかと思うので、簡単に違いをご説明させて頂きます。まず、精油とエッセンシャルオイルは日本語と英語の違いであり、同義語です。100%天然純度の自然素材から採れたオイルで、アロマセラピーに利用されるのは精油でアロマオイルではありません。

 

アロマオイルは植物に由来する天然香料・精油や合成香料をアルコールや植物油等で希釈したものです。精油と良く混同され、精油をアロマオイルと表記されている事もあるが、「天然の植物成分100%のアロマオイル」という表記は正確ではありません。100%自然素材から採れたオイルであればアロマオイルではなく“精油”と考えて良い。アロマオイルは主に芳香を楽しむために利用されるものであり、ポプリオイルやフレグランスオイルなどとも呼ばれます。アロマセラピーには使用され無いが、花弁や薬草を植物油に漬けこんだ香油・薬油、肌に塗布し、マッサージに用いる美容や健康を目的としたアロマオイルもあります。

香りの選び方・使い方

香りには様々な効果があり、集中したい時やリフレッシュしたい時は樹木系。眠気を覚ましたりスッキリしたい時はハーブ系。イライラした気持ちを鎮静させたい時はフローラル系...など。購入時にはどの香りにどのような効果があるかの気になりますよね?実際にお店で香りを選ぶのであればまずは是非、自分の嗅覚を信じて選んでみましょう。というのも嗅覚は五感の中でも原始的な感覚といわれ、本能的に求めているものを良い香り、必要な香りと認識し、悩みの改善に寄与する精油を選ぶ傾向があるからです。香りで選んだ後に、効果・効能を見てみるのも面白いですよ。

 

それでは早速精油の使い方をみてみましょう。

アロマバス

アロマバスは精油を3〜5滴程度バスタブの中に落とし、湯気と一緒に立ち上る香りを楽しみます。バスルームに満たされた香りを効率的に取り入れる事が出来、肌からも微量の香りの成分が浸透します。アロマバスは入浴のリラクゼーションと温熱効果が加わることで、心身両面に対しアロマセラピー効果を得ることができます。精油を入れすぎると、お肌の刺激となるので注意しましょう。

芳香浴

芳香浴はとても簡単。アロマランプ上部のお皿に少し水を張り、その上からエッセンシャルオイルを数滴落とします。6畳ほどの広さのお部屋で3〜6滴程度。肌に直接触れる訳では無いので、自分が心地よいと感じる程度で調整して頂いて大丈夫です。リラックスしたい時や集中したい時、シチュエーションや目的に応じて精油を選んで楽しんでくださいね。

アロママッサージ

キャリアオイルに精油を溶かして薄め、マッサージオイルを作り、身体に塗布してマッサージを行う方法です。成分が体内に浸透し、体液の流れを促進し、高いリラックス効果とアロマテラピー効果を得る事が出来ます。精油は、揮発性や脂溶性を備え、香りを嗅ぐだけでも粘膜から化学成分が吸収され体内を巡ります。種類にもよりますが、アロマトリートメントを受けた場合、約1時間ほどで体内から精油の成分が検出されるともいわれています。

スキンローション

精製水と精油をあわせて使えば、植物由来成分100%の無添加スキンローションを作る事が出来ます。スキンローションを作る際には水道水では無く、精製水またはミネラルウォーター使用する事。水道水には殺菌用の塩素などが入っている為、スキンケアには不向きです。ミネラルウォーターを使用する場合は硬度が低いものが肌馴染みがよく良いでしょう。防腐剤の入っていない無添加のローションは「生もの」で日持ちしない為、冷蔵庫に保存して2週間以内に使い切るように心がけましょう。それでは簡単に作り方を説明します。

 

・キャリアオイルを使用して作る場合

キャリアオイル5mlを器に入れ、精油を3滴入れ良く混ぜたら瓶に移し、ミネラルウォーターか精製水を45mlを加え、蓋を閉めてよく振ります。キャリアオイルは水に溶け無い為、毎回良く振ってから使用しましょう。

 

・無水エタノールを使用して作る場合

遮光瓶にエタノール5mlを入れ、精油3滴を入れたらよく振ります。キャリアオイルと同じく、ミネラルウォーターか精製水を45mlを入れたら更に良く振ってください。無水エタノールは精油と精製水を混ぜ合わせることができます。

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