【専門家執筆】インフルエンザ対策にビフィズス菌が効果的!?ビフィズス菌の効能と上手な摂り方とは
「冬になると体調を崩さないか心配…」
「簡単にできるインフルエンザ対策ってないのかな…」
免疫向上にはビフィズス菌がいい、という話を聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか?
実はこのビフィズス菌が、インフルエンザ対策のひとつなのです。
この記事では、ビフィズス菌の持つ効能と、より効率的且つ効果的な摂取方法をご紹介いたします。
ビフィズス菌とは
乳酸菌の一種であるビフィズス菌は、人間を含めた動物の腸内にいる腸内細菌のひとつです。
厳密にいうと、乳酸菌とビフィズス菌には違いがあります。
乳酸菌は乳酸のみを作りますが、ビフィズス菌は乳酸以外にも酢酸を生成することができ、よく聞く善玉菌というもののほとんどがこのビフィズス菌です。
それでは、ビフィズス菌はいったいどんな働きをするのでしょうか。
ビフィズス菌は、病原菌の感染や腐敗物を生成する菌の増殖を抑える役割を持っています。
この働きには、腸の動きそのものを改善できる力もあるのです。
冬のインフルエンザ対策にビフィズス菌が効果的な理由を次の章で解説していきますね。
インフルエンザ対策には腸内環境が大切だった!
「インフルエンザ対策と腸内環境って関係あるの?」
と思っている方もいるのではないでしょうか?
実は、善玉菌を構成する物質の中には、整腸作用以外の物質があることが報告されています。
それは「免疫力向上」の作用で、免疫調節作用や感染防御作用などの健康維持効果があるとされています。
腸内環境が整えば整うほど、免疫効果のある物質も生成されるので、ウイルス感染症に大きな効果を発揮するのです。
ビフィズス菌の上手な摂り方
では、ビフィズス菌を摂取するにはどのような方法があるのでしょうか。
ここからは、より上手に摂取する方法を3つご紹介します。
1.ビフィズス菌を直接摂る
ビフィズス菌を摂る代表的なものには、ヨーグルトがあります。
しかし、市販のヨーグルトにはビフィズス菌が入っているものと入っていないものがありますので、購入する際は商品の表示をよく確認して選ぶようにしましょう。
2.ビフィズス菌を増やす食材を摂る
ビフィズス菌の効果を上げ、善玉菌の成長に欠かせない物質があります。
それは、オリゴ糖と食物繊維です。
オリゴ糖と食物繊維が多く含まれている食材を見てみましょう。
<オリゴ糖を多く含む食材>
・大豆
・たまねぎ
・アスパラガス
<食物繊維を多く含む食材>
・穀物
・いも類
・豆類
・海藻類
・キノコ類
オリゴ糖を含む食材は身近で手に入るものばかりなので上手に摂取していきたいですが、過剰摂取はおなかを壊すこともあるので注意しましょう。
3.サプリメントの使用
食事だけではビフィズス菌が不足してしまう方やヨーグルトが苦手な方には、ビフィズス菌をサプリメントで補充するのも効果的です。
ただし、サプリメントはあくまでも補助食品なので、基本的には食事で摂るように心がけましょう。
なお、ビフィズス菌は一度に大量摂取するよりも、毎日の継続的な摂取が大切です。
ウイルス対策には漢方薬もおすすめ
健康なカラダを維持するために免疫力アップを目指すなら、漢方薬の活用もおすすめです。
免疫力の低下が気になる方には、
「胃腸の働きをよくして、食事の消化吸収を上げる」
「血流をよくして栄養を全身に届ける」
「自律神経を整え、ストレスによる疲労を減らしたり、睡眠の質を上げたりする」
といった漢方薬で健康をサポートしていきます。
漢方薬は根本からの体質改善が目指せるので、不調を治すだけでなく、不調にならないカラダづくりにアプローチすることができます。
1.補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
カラダが疲れやすく、胃腸の働きが衰えている方におすすめです。
胃腸の働きを高めて気(生命エネルギー)を補うため、体力増強や食欲不振などに対して用いられ、免疫力向上にも用いられています。
2.十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
食欲がなく貧血が気になる方におすすめです。
気(生命エネルギー)と栄養をカラダに補うことで、体力低下、疲労倦怠、カラダの冷えに用いられます。
漢方薬で最も重要なのは、人それぞれの異なる体質を見極めることです。
たとえば、同じ肌の悩みでも、体質が違えば処方される漢方薬も異なりますので、医師や薬剤師など漢方の知識を持ったプロに処方してもらいましょう。
自分に合う漢方薬を知りたいという人は、漢方のプロにオンラインで個別相談できる『あんしん漢方』も覗いてみてください。
AI(人工知能)が個々人に効く漢方を見極めて、自宅まで郵送してくれるという今ちょっとした話題にもなっている便利なサービスです。
ビフィズス菌を賢く摂取してウイルスに負けないカラダを目指そう!
いかがでしたか?
冬場は特に免疫力の低下が起きやすい季節となります。
だからこそ、ビフィズス菌を上手に摂ることで免疫力を上げ、例年以上に猛威を振るっているインフルエンザにも負けない力をつけていきましょう!
<この記事を書いた人>
一般社団法人日本サプリメント協会理事長
後藤 典子(ごとう のりこ)
同志社大学文学部を卒業後、編集プロダクションを経て、医療・健康ジャーナリストに。
YouTubeチャンネルで健康リテラシー向上のための情報を発信している。
2023年よりSフードプロジェクトのリーダーとして、機能性表示食品ののぞましい発展を支援する活動をしている。