「フリーランス」という働き方のメリット・デメリット
フリーランスのデメリット
次にフリーランスとして働く上で、よくデメリットとして挙げられる点を見ていきます。
次に挙げる項目が「自分にとってデメリットだ」と強く感じる場合は、フリーランスが自分に適した働き方なのかを慎重に考えてみましょう。
収入が不安定
フリーランスのデメリットとして、真っ先に挙げられるのは収入の不安定さです。
会社員であれば、やる気の有無や成果の大小に関係なく、毎月決まった給料が支払われます。会社が倒産でもしない限り、仕事がなくなることはないでしょう。
フリーランスは、仕事を得て、成果をあげなければ報酬を得られません。毎月決まった給料が得られる会社員に比べると、収入は不安定になりがちです。
しかし、会社員も長い目で見れば、会社が倒産して失業するリスクを抱えています。
フリーランスは特定の勤め先を持たないので、複数のクライアントと契約していれば、1社の倒産によって収入源を失うことはありません。
スケジュール管理が難しい
フリーランスは、自分でスケジュールを組んで仕事を進める必要があります。職種によっては、複数の依頼を同時に抱えることも多いでしょう。
働く時間を自分で決める自由がある一方で、スケジュール管理には十分気を配らなければなりません。
しっかりスケジュール管理ができるようになれば、働く時間を自由にできるメリットが勝つでしょう。しかし、うまくスケジュール管理ができないと、かえってワークライフバランスが崩れてしまうこともあります。
休みがない
会社員が体調不良で休んだ時は、同僚が仕事をカバーしてくれますね。家庭の事情などで仕事を休む場合は、有給休暇を取得すれば給料が発生します。
フリーランスは個人で仕事を引き受けているので、代りがいません。たくさんの仕事が舞い込んでくるようになると、自分で休みの日を作らない限り、いつまで経っても休めない、ということもあります。
しかし、会社員の方がしっかり休暇をとれてお得、というわけではありません。会社員の休みは当然の権利なのです。
フリーランスに「休みがない」のではなく、「あらかじめ決められた休み」がないのです。一つ前の項目と同様、スケジュール管理が苦手な人はデメリットと感じるかもしれません。
事務作業も自分でしなければならない
会社に勤めていれば、出張費や経費は経費精算書に領収書をつけて会社に請求し、年末調整などの手続きも担当部署に書類を提出するだけで済みます。
フリーランスは報酬の請求や確定申告といった「事務作業」もすべて自分で行う必要があります。
このほか、保険や税金のことも、自分で調べて考えておく必要があります。
現代社会がフリーランスに期待すること
フリーランスは収入の不安定さなどの面から、会社員に比べて社会的信用は低いのが現状です。
しかし、フリーランスは、現代社会が抱えるさまざまな問題を解決する存在になるかもしれないのです。フリーランスという働き方には、次のようなことが期待されています。
長時間労働の解消
長時間労働の問題は、日本全体が抱えている大きな問題です。
国は「働き方改革」で長時間労働を抑制するための法整備を進めてきました。しかし、すべての企業がすぐに労働時間の改善に取り組めるかといえば、現実には厳しいでしょう。
長時間労働を解消するためには、社員1人1人の生産力を上げる努力だけでなく、仕事を外注することも考えなければなりません。
そこで活躍が期待されるのが、特定の勤め先を持たないフリーランスです。
たとえば、繁忙期や大きなプロジェクトが完了するまでの間だけでも、フリーランスに業務の一部を外注すれば、社員の負担を減らすことができます。複数の企業と契約を結ぶことができるフリーランスは、長時間労働にあえぐ企業を救うことができるかもしれないのです。
労働力・人材の確保
労働力不足も国の未来に大きな影を落とす社会問題の1つです。
企業レベルで見ても、深刻な人手不足に悩む会社はたくさんあります。特に専門的なスキルを持つ社員の退職は、会社の存続を脅かす問題にもなり得るのです。
フリーランスには定年退職がありません。働く時間や場所も自分で決められます。
定年を迎えた高齢者や、出産や子育てなどで職場を離れた女性がフリーランスとして活躍すれば、労働力を増やすことにつながります。
まとめ
「フリーランス」という働き方は、もはや少数派の働き方ではないのかもしれませんね。安定していない、大変そう…というイメージもありますが、フリーランスのメリットが自分の性質に合っていれば今より快適な働き方ができるはずです。もし今の働き方に不満や疑問がある人は、視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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