【薬剤師執筆】灼熱と極寒、屋外とオフィスの寒暖差対策

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【薬剤師執筆】灼熱と極寒、屋外とオフィスの寒暖差対策

うだるように暑い屋外と、ガンガンに冷房が効きすぎて寒いオフィスや電車。

この激しい寒暖差に振り回され、体調を崩してしまう人も少ないかと思います。

 

そこで今回は、屋外とオフィスや電車の寒暖差に悩む人のために、効果的な対策方法について解説していきたいと思います

寒暖差でカラダに熱がこもる

寒暖差でカラダに熱がこもる

屋外と屋内の寒暖差が大きいと、倦怠感や疲労感、ほてりなどの不調を引き起こす場合があります。

これは、寒暖差によってカラダに熱がこもるためです。

 

屋外では、日差しの暑さや気温によって体温が上がります。

カラダが熱を放出しようとして、汗がたくさん出てくることでしょう。

 

しかし、そこで冷房が強く効いたオフィスに戻ると、カラダの表面だけが冷やされます。

すると、せっかく体温を下げるために出ていた汗が止まってしまうのです。

 

結果として、カラダの内側の熱は放出されずそのままとなり、熱がこもった状態になってしまいます。

屋外対策

屋外対策

では、寒暖差対策としてどのような工夫をすればいいのでしょうか。

まずは、屋外でできる対策から見ていきましょう。

その場で着脱可能な上着

寒暖差に合わせてすぐ着脱できるよう、普段からカーディガンを持っておくのがおすすめです。

カーディガンの下は、1枚でも着られるデザインのキャミソールやタンクトップを選ぶといいでしょう。

 

また、素材にはなるべく吸汗速乾性の高い綿を選ぶのがおすすめです。

ポリエステルやアクリルなどの化学繊維は、通気性が悪く汗を吸収しにくいため、体温調節の妨げとなる場合があります。

冷感スプレーの活用

冷感スプレーは、マスクなどに噴霧できるアイテムです。

ワンプッシュするだけでスーッとした冷たさを感じられ、体感温度を下げる効果が期待できます。

暑い屋外で活用してみましょう。

こまめな水分補給

普段から水筒やスポーツドリンクを持ち歩き、水分補給を忘れないようにしましょう。

また、水分補給だけでなく、ミネラルの補給も大切です。

カラダに必要なミネラルが不足しないよう、食事はなるべく一日三食摂るよう心がけましょう。

適切な食事

辛い食材は体温を上げる作用があるため、汗が吹き出るような暑い日には控えましょう。

代わりに、きゅうりやトマト、スイカなど水分を多く含んだ食材を取り入れることで、カラダにこもった熱を放出しやすくなります。

オフィスの冷感対策

オフィスの冷感対策

次に、オフィスでできる冷感対策を解説していきたいと思います。

靴下・ひざ掛け・カーディガンの用意

オフィス内の冷房対策には、厚手の靴下やひざ掛け、カーディガンなどを用意しておくことがおすすめです。

冷房が直接あたる席はなるべく避け、どうしても席が選べない場合には、前述のような保温アイテムを活用してカラダの冷えを防ぎましょう。

汗をかいた際の下着の変更

汗をかいた下着は、なるべく取り替えるのがおすすめです。

下着は汗をかいたあと乾きにくく、そのままにしておくとカラダを冷やす原因となります。

(なかなか難しいかとは思いますが…)屋外で汗をたくさんかいた場合は、冷えたオフィスに入る前に一度着替えるなどの対策もしてみましょう。

温かい飲み物を飲む

冷房の効いたオフィスでは、なるべく温かい飲み物を飲みましょう。

冷たい飲み物は、カラダを内側からも急激に冷やすことになります。

おなかを壊す原因にもなるため、オフィス内ではハーブティーや温かいお茶などを飲んでカラダを急激に冷やさないよう注意しましょう。

日頃のこまめな運動で発汗調節機能を高める

日頃から運動しておくことで、発汗調節や体温調節の機能が高まります。

こうした調節がうまくできると、「暑い屋外では汗をしっかりかく」「冷房の効いたオフィスでは、発汗を止めて体温を保持する」というようにカラダが寒暖差に対応できるようになるでしょう。

定期的にジムに通ってみたり、ランニング・ウォーキングなどをして、汗をかく機会を増やしてみてください。

寒暖差対策には漢方薬を試してみて

寒暖差対策には漢方薬を試してみて

寒暖差対策には、漢方薬の活用もおすすめです。

 

寒暖差にカラダが対応できなくなる原因としては、「気温差やストレスによる自律神経の乱れ」「冷えや血行不良による免疫機能の低下」などが考えられます。

 

そのため、「水分代謝や血流を良くして熱を巡らせる」「体温調節をする自律神経の乱れを整える」「消化・吸収機能を良くして抵抗力を高める」といった作用の漢方薬を選びます。

 

漢方薬は寒暖差による不調の根本改善を目的としているため、夏は毎年寒暖差による体調不良に悩まされているという人におすすめです。

 

毎日飲むだけで体質の改善にアプローチすることができるでしょう。

 

<寒暖差対策におすすめの漢方薬>

 

●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

上半身はのぼせているのに、下半身が冷えるという方に。

滞った「血(けつ)」(栄養)の巡りを良くすることで、のぼせや足冷えなどを感じる人の血行不良による不調などを改善します。

 

●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

手足が冷えやすく、頭痛やめまい、耳鳴りなどを伴う人に。

「血(けつ)」(栄養)を補い、血行を良くするのと同時に、余分な水分を取り除くことで冷え症などを改善します。

 

自分に合った漢方薬を知りたいという人には、漢方のプロにオンラインで個別相談ができ、その人に合った漢方を自宅まで郵送してくれる『あんしん漢方』という便利なサービスもあります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、屋外とオフィスや電車などの寒暖差に悩む人のために、対処方法をご紹介してまいりました。

 

着脱しやすい上着や温感アイテムの活用、バランスの良い食事や適度な運動、必要に応じて漢方薬なども活用し、快適な夏をお過ごしください!

 

 

 

 

この記事を書いた人

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あんしん漢方薬剤師

藤田 佑莉(ふじた ゆうり)

 

北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。

漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。

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