頭が重くて締め付けられる感じがある…。その症状、もしかしたら「頭重感」かも【薬剤師監修】

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頭が重くて締め付けられる感じがある…。その症状、もしかしたら「頭重感」かも【薬剤師監修】

「頭が重く感じる…」

「締め付けられるような不快感がある…」

 

こういった感覚を、「頭重(ずおも・ずじゅう)感」と言います。

 

頭重感の原因には生活習慣が関わっているものから意外な病気が関係している可能性も。

 

今回の記事では、頭重感の原因、頭重感と併発しやすい症状、そして今日から簡単に行える頭重感の対策についても併せて解説していきたいと思います。

頭重感の原因

頭重感の原因

頭重感にはさまざまな原因がありますが、代表的な原因としては、鉄分などの栄養が不足していることや水分代謝の低下が挙げられます。

 

また、女性に多いと言われる頭痛も頭重感と深い関係があります。

 

たとえば、デスクワークなどで長時間同じ姿勢を保ったままだと、首周りや後頭部の筋肉が硬くなり、血行不良に。

血流の滞りは緊張型頭痛を引き起こし、頭重感の原因になります。

 

そして、30~40代の女性に多い片頭痛は、女性ホルモンの変動が深く関わっていると言われ、生理中や生理前に起こることが多い頭痛です。

 

それ以外にも、まったく別の疾患が頭重感の原因になる場合もあります。

 

たとえば、副鼻腔炎(蓄膿症)は副鼻腔にたまった膿が周囲の神経を圧迫し、頭重感を引き起こします。

 

さらに、くも膜下出血や脳腫瘍など、命に関わる大きな病気が原因の場合も。

耐えられないような激しい頭痛や意識障害が起きた際は、迷わずすぐに医療機関を受診しましょう。

頭重感と併発しやすい症状

頭重感と併発しやすい症状

頭重感は、同時にさまざまな症状があらわれる場合があります。

 

たとえば、血流の低下が起きている場合、脳に必要な酸素や栄養が十分に届かず、頭がぼーっとする、集中力が低下するといった症状が起こります。

 

また、慢性的な睡眠不足や自律神経の乱れが起きていると、全身の疲労感、倦怠感の原因に。

カラダが重だるく、常にカラダが疲れているように感じます。

ツラい頭重感にできる対策

ツラい頭重感にできる対策

ここからは、頭重感を抑える対策3つをみていきましょう。

どの対策も今日から行えるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

1.栄養素を考えた食事

食事の栄養バランスはとても重要です。

とくに、積極的に摂取したい栄養素は、ビタミンB2とマグネシウムです。

 

ビタミンB2、マグネシウムには片頭痛の発生頻度を抑制する作用があると言われており、頭重も軽減できる可能性があります。

 

ビタミンB2、マグネシウムが豊富に含まれている食材は以下の通りです。

 

ビタミンB2

 

牛レバー、大豆、卵など

 

マグネシウム

 

マグロ、干しエビ、アーモンドなど

2.十分な水分補給

脱水状態は脳の血流の減少や電解質バランスの乱れにつながるので、適度な水分補給を行いましょう。

また、その際には適度な塩分も摂取するといいでしょう。

 

逆に、利尿作用が強いカフェインやアルコール、糖分を多く含む清涼飲料水は避けてください。

 

一般的に、人が一日あたり必要な水分量は2.5リットルと言われます。

そのうち、食事から摂れる1.0リットル、体内で作られる0.3リットルの水を除いた、1.2リットルを飲み水として摂取する必要があります

 

一度に多く飲むよりは、一日に何度もこまめに水分補給を行いましょう。

3.ツボ押し

頭重感の対策におすすめのツボは以下の通りです。

百会(ひゃくえ)

頭頂部のほぼ真ん中、ややへこんでいるところにあるツボです。

万能ツボと呼ばれ、頭痛だけでなく、肩こりの改善、疲労回復、ストレス緩和なども期待できます。

合谷(ごうこく)

手の親指と人差し指の付け根、やや人差し指寄りのところにあるツボです。

頭痛、肩こりをはじめ、頚痛や寝違えなどにも使用されます。

頭重感には漢方薬もおすすめ

頭重感には漢方薬もおすすめ

頭重感に対するそのほかのアプローチとしては、漢方薬もおすすめです

 

漢方の基本理念は、不調そのものだけでなく、カラダ全体のバランスを整え、不調の根本改善をめざすこと。

頭重感の原因がハッキリとわからない場合でも対処できるのがメリットです。

 

また、一般的に漢方薬は西洋薬よりも副作用のリスクが低いと言われています。

漢方薬は植物や鉱物といった自然由来の生薬を元に作られるため、人工的に化学合成した西洋薬とは異なります。

 

生活習慣を大幅に見直すような手間がかからず、毎日飲むだけで済む簡潔さも大きなメリットです。

 

漢方薬で頭重感に対処するには、

 

「ホルモンバランスの乱れを整える」

「自律神経の乱れを改善し、ストレスや睡眠不足を緩和する」

「水分代謝を良くして、頭部のむくみを解消する」

「血流を良くして、肩や首の筋肉の緊張をほぐす」

 

といった効能が期待できるものを使用しましょう。

 

頭重感の対策におすすめの漢方薬

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 

女性ホルモンのアンバランスによる不調を整え、頭部にたまった熱を冷まし、頭重を軽減します。

 

釣藤散(ちょうとうさん)

 

水分代謝を改善、頭痛を緩和し、頭重感がある方にも用いられます。

高血圧傾向にある方に向いています。

 

 

なかなか時間がなくて調べる時間や相談しに行く時間がないという方には、漢方のプロにオンラインで個別相談ができ、その人に合った漢方を見極めて、自宅まで郵送してくれるサービスもあります。

 

<参考>

AI(人工知能)×専門家で実現するオーダーメイド漢方|あんしん漢方

まとめ

いかがでしたか?

頭重感は特に女性に起こりやすく、鉄分不足や水分代謝の問題をはじめ、さまざまな原因があります。

 

また、稀ではありますが、大きな病気が関わっていることも。

 

おかしいと感じたら、まずは病院を受診するようにしましょう。

監修者プロフィール

監修者プロフィール

あんしん漢方薬剤師

山形 ゆかり

 

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。

病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。

 

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う

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