6割以上が「気象病」を感じてる?!都道府県によって異なる症状の傾向や、頭痛が出た際の対処法も紹介
雨や台風の日に、「なんだか体がだる重い」「会社に行けないくらい頭が痛い」といった心身の不調を感じたこと、ありませんか?
それは「気象病」という状態。
主に自律神経の乱れが原因となって起こります。
今回行われたある調査によると、都道府県によっても気象病の感じ方に違いがあることが判明!一体どのような結果が出たのか、詳しくご紹介したいと思います。
後半では、気象病が起きたときの適切な対処法もご紹介。
よく気象病で悩まされている…という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね♡
「気象病」とは
気候や気圧の変化によって起こる、心身の不調。
それは「気象病」と呼ばれています。
一体なぜこんなに体調が崩れてしまうんだろう…と疑問に思ったことはありませんか?
正木クリニック院長の正木初美先生によると、その主な原因として挙げられるのが「自律神経の乱れ」なんだそう!
耳の中の「内耳(ないじ)」には、気圧の変化を感じ取る機能があると言われています。
そこで感知した刺激を脳に伝えたとき、自律神経のバランスをつかさどる部分が過剰に反応してしまうことがあります。
それによって自律神経のバランスが崩れ、うまく調整できなくなってしまったときに気象病が起こるのです。
特に女性はホルモンバランスが乱れているときに気象の変化に敏感になるため、男性以上に自律神経のバランスが乱れやすく。気象病が起こりやすくなるのです。
正木クリニック・正木 初美(まさき はつみ)先生
日本臨床内科医会常任理事・専門医、大阪府内科医会理事・専門医、日本内科学会認定医、 日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。 内科、女性外来、更年期外来、禁煙外来、漢方治療を行っている。
気象病の症状
具体的な症状としては、頭痛や肩こりといった身体的な症状に加えて、気分の落ち込み・イライラ・動悸といった精神面での症状が出ることもあります。
「副交感神経」というと健康に良さそうなイメージがありますが、過剰に働くと気分の落ち込みやだるさ、眠気を引き起こし、逆に交感神経が強く働くとイライラしたり、興奮したり、動悸や汗が出るなどの症状が現れます。
気象病の特性は都道府県によっても異なる?
また、気象病はその名の通り「気象」によって起こる現象なので、都道府県によってもその現れ方に違いがあります。
ここからは、第一三共ヘルスケア「気象病に関する実態調査」によって分かった、「都道府県別の気象病の特性」をご紹介していきたいと思います。
最も気象病になりやすい「島根県」
まず、気象病の経験率が最も高かったのは、「島根県(80.0%)」だということが分かりました。
これは、島根県が日本海側に面しており、冬は曇り・雨・雪になることが多いことが原因だと考えられます。
逆に気象病経験者が最も少ないのは、梅雨がないと言われる「北海道(44.0%)」という結果になりました。
島根県と北海道の数字を比べると約2倍もの差が開いており、地域によって大きな差があることが分かります。
体調によって気象の予測ができる「長野県」
さらに興味深いことに、「体調の変化によって気象の予測ができるかどうか」も都道府県によって差があることが判明しました。
1位に輝いたのは「長野県(64.9%)」となり、全国平均の36.9%を大きく上回る結果に。
メンタル不調を感じやすい「秋田県」民
また、気象病の症状の出方も都道府県によって多少の違いがありました。
気象病によってメンタルの不調を経験したという割合が最も多かったのは、「秋田県(73.2%)」。
これは全国でも快晴率が低く、雨天日数が多いことが関係していると考えられます。
逆に最もメンタル不調の経験者が少なかったのは、比較的雨が少なく年間を通じて晴天の日が多い「広島県(43.9%)」でした。
頭痛を感じやすい「京都府」民
頭痛に関しては、「気象病による症状ランキング」でも最も多い症状(67.1%)ですが、特に頭痛の経験率が高いのは「京都府(86.1%)」でした。
これは盆地という地形から、寒暖差が大きいことも原因のひとつとして考えられます。
気象病を打ち明けにくい「山形県」民
「気象病であることの打ち明けにくさ」についての調査もあります。
気象によって体調不良になったとき、「その原因を職場や学校など周囲に伝えることができるか」という質問に「伝えにくい」と回答した割合は全国平均で35.5%。
つまり、約3人に1人が「気象による体調不良」の伝えにくさを感じていることがわかったのです。
都道府県別では、気象病を抱え込みがちランキングで1位に輝いたのは山形県(42.9%)。
山形県民は辛抱強い県民性があると言われており、気象病による体調不良を周囲に言えず抱え込んでしまう傾向にあることが伺えます。
気象病の適切な対処法
このように、特性や傾向は異なりますが全国的に気象病で悩んでいる方は多い様子。
では実際に気象病が起こった際、どのように対処するべきなのでしょうか?
これに関して、第一三共ヘルスケア株式会社 研究開発部の関 夏未(せき なつみ)さんに教えていただいたので、その対処法をご紹介します。
早めに鎮痛薬を服用すること
今回の調査によると、気象病による頭痛を感じた際、なんと4割が「極力、薬を飲まない」ことがわかりました。
しかし、少しでも痛みを感じたら早めに鎮痛剤を服用するのがオススメ。
痛みを感じながらも我慢し続けてしまうと、痛みを感じるボーダーラインが下がり、より痛みになってしまうんです。
適切に用法・用量を守って服用すれば、体が鎮痛薬に慣れて効かなくなるということはありませんし、痛みをコントロールして快適に過ごすことができます。
鎮痛薬は、出てしまった痛みに対してではなく、痛みの元となる原因物質を「これ以上生み出さなくするためのもの」です。痛みの原因物質が体内で増えすぎた後では、鎮痛薬でも抑えきれないこともあるのです。
そのため、我慢できなくなってから鎮痛薬を服用しても、十分に鎮痛薬の効果が感じにくくなってしまいます。痛くなったら我慢しないで早めに鎮痛薬に頼るようにしましょう。
ロキソニン内服薬シリーズ
おなじみのロキソニンは、気象病による頭痛に対しても使うことができます。
ロキソニン内服薬シリーズに含有されている「ロキソプロフェンナトリウム水和物」は、第一三共株式会社が生み出した非ステロイド性鎮痛・抗炎症成分。
早めに服用することで効果を実感しやすくなるので、気象病を感じた際は活用してみても良いかもしれません。
第一三共ヘルスケア株式会社 研究開発部 研究センター 関 夏未(せき なつみ)さん
大学院では創成薬学を専攻。第一三共ヘルスケア株式会社に入社した後、ロキソニン 内服薬シリーズの開発に携わる。新製品の製剤設計など、生活者のニーズに合わせた 製剤研究を行っている。
セルフケアのお役立ち情報サイト「くすりと健康の情報局」
ロキソニンを製造・販売する第一三共ヘルスケアは、長年製薬事業に携わってきた経験と知識を生かして、「くすりと健康の情報局」というサイトで健康情報を発信しています。
さまざまな症状にする対処法をはじめ、気象の変化による頭痛についてもコラムで紹介されているので、ぜひ覗いてみてくださいね。
【コラム】 気圧の変化が頭痛に影響するって本当?(頭痛の予防)
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/02_zutsu/index3.html#d04
まとめ
本日は、「気象病」についての都道府県別の傾向と、気象病が起きたときの対処法について解説いたしました。
気象病は、地域だけでなく個人によっても出方が大きく異なります。
「たかが天気で体調を壊してしまうなんて…」と自分を責めることはせず、お薬に頼ったり、会社や周りの人に伝えてみるようにしてみると良いかもしれません。