日本生まれの精油こそ私たちの癒し「国産エッセンシャルオイルのたしなみ」
アロマセラピーはもともとヨーロッパの文化ですが、日本の産物を用いて生産した日本特有の香りがたくさんあるのをご存知でしょうか。
生まれ育った土地の香りは、どこか懐かしさを感じたりホッと和むような感じがして、癒し効果が高いといわれることも。
そんな和の精油に注目して、正しい精油の選び方や楽しみ方、日本各地の国産エッセンシャルオイルなどをご紹介していきます。
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香り高い暮らし、していますか?
自然が身近にある環境なら、春に咲く花や森の新緑の香り、フレッシュな果樹の香りなど、ふとした瞬間に香りに包まれる瞬間があるかもしれません。
しかし、街に住んでいると普段の生活ではなかなかそういう機会もありませんよね。
暮らしの中の香りといえば、柔軟剤や芳香剤の人工的な香りが思い浮かんでしまうのではないでしょうか。
実は、五感の中でダイレクトに伝わるのは「嗅覚」のみといわれていて、香りの分子を嗅覚が捉えると、感情や本能、自律神経を司る脳の部分に情報が直接伝わるそう。
さらには体温や睡眠、ホルモンの分泌、免疫機能などのバランスにも作用します。
それほど香りというのは私たちの心や身体にさまざまに働きかけているということ。
となると、できるだけ上質な香りに包まれている方が良さそうですよね。
毎日忙しくてココロもカラダもクタクタ。
そんな方はぜひ、天然の植物の香り成分を抽出した「精油」を取り入れてみてください。
知っているようで知らない「精油」について
エッセンシャルオイルとも言われる精油は、天然の植物の花や葉、根、樹や果実の皮などを蒸したり搾ったりして抽出する揮発性の油のこと。
中でも「オーガニック」の表記があるものは、有機栽培の基準を満たした精油のこととされています。
【エッセンシャルオイルって、アロマオイルのことでしょ?】
最近では100円均一でも「アロマ風オイル」といったような名前で販売されています。
こうした商品のほとんどは、純粋な精油とは別物。
香りが似た他の成分を混ぜたり、アルコールで希釈したり、石油由来の合成成分を混ぜてカサ増ししていたりなど、純粋な天然モノとはいえません。
また、インターネット上では驚くほどの安価なものも「アロマオイル」と謳って販売されていることもありますが、あまりリーズナブルなものはまず疑ってかかる方が安全でしょう。
成分分析表などが明確に記載されていると比較的安心です。
【100%天然のエッセンシャルオイルでも、どうしてこんなに価格が違うの?】
いざ、精油を購入しようとすると、1ボトルの価格差が大きいことに驚くかもしれません。
同じ香りでもメーカーによって価格が違ったり、同じブランドでも香りによって値段が大きく違ったりするのはなぜか、知っておくと納得して購入できますよね。
● 原材料によって違う
例えば、ローズの精油を1g(1ml)作るためにはバラの花びらが約5kgも必要です。
ラベンダーなら同じ1gでも約1.5kgほどで済むので、その分同じ1ボトルでも価格差が出てくるというわけです。
また、原産国やメーカーによっても、人件費や流通経費などが商品価格に大きな差をつけてしまう場合があります。
外国産は広大な農場で栽培し大量生産しているので安価ですが、国産のものは生産者の顔が見える安心感はありますが高いと感じることもあるでしょう。
● 製法によって違う
ギュッと絞る圧搾法や水蒸気で蒸留する方法など、製法も色々あります。
不純物が混ざりやすい、製造コストが安いなど、製法によって品質に違いが出る分、価格に現れてくるのです。
● 抽出箇所によって違う
一言で「花の精油」といっても、花びら、茎、葉など、どの部分を原材料にしているかは様々です。
花びらを使えば香りが高く、茎や葉を使えば渋みが出るなど、香りの品質が変わってくるので、価格設定も自ずと変わってくるようです。
国産エッセンシャルオイルのススメ
四季を持ち、地域によって違う気候風土を持つ日本では、各地に自生する特有の植物があります。
そんな天然植物を原材料にした精油は、私たち日本人の感性に合う癒し効果の高い香りを持つといいます。
生産者の顔が見えることや、メイド・イン・ジャパンの品質も、安心して使用できるポイントですよね。
地元の産物を用いて丁寧に生産しているメーカーを応援したい気持ちにもなります。
せっかく精油を暮らしに取り入れるなら、国産エッセンシャルオイルを選んでみませんか?