【管理栄養士執筆】美肌から貧血予防まで!?牡蠣の栄養と効果、おすすめレシピを紹介
磯の香りとクリーミーな味わいが美味しい「牡蠣」。牡蠣フライや焼き牡蠣など美味しい料理がたくさんありますが、どんな栄養素が含まれているのか知らない方も多いでしょう。
牡蠣には、美肌作りや貧血改善、脳機能の向上など、美容や健康に欠かせない栄養素がたくさん含まれています。この記事では牡蠣に含まれる栄養素のその健康効果、おすすめの牡蠣レシピをご紹介します。
牡蠣に含まれる栄養とその効果
「海のミルク」と呼ばれる牡蠣には、美容や健康に効果的な栄養素がたくさん含まれています。ここでは、牡蠣に含まれる栄養とその効果についてみていきましょう。
美肌や美髪を作る「亜鉛」
牡蠣には亜鉛が多く含まれています。亜鉛は細胞の成長を促す働きがあり、健康的な肌や髪を作るために欠かせない栄養素です。そのため、亜鉛が不足すると肌トラブルが起こったり、髪がパサついたりとさまざまな悪影響があります。
牡蠣で亜鉛を補うことで肌の新陳代謝が整えられて、美肌やツヤのある美しい髪づくりにつながります。
疲労回復に効果的!「タウリン」
牡蠣に含まれるタウリンは栄養ドリンクにも含まれている疲労回復成分。「タウリン〇g配合」といったパッケージを見たことがある方も多いでしょう。肝臓の解毒能力を強化する働きがあるので、お酒を飲む方は積極的に摂りたい栄養素です。
貧血予防におすすめ「鉄」
鉄は血液の成分「赤血球」を作るために欠かせない栄養素です。不足すると貧血や筋力低下、疲労を引き起こします。女性は月経や妊娠などによって鉄が不足しやすいので、牡蠣を食べることで鉄不足による貧血を解消できます。
鉄は吸収されにくい栄養素ですがビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。牡蠣を食べるときは野菜やレモン汁など、ビタミンCが含まれている食材と一緒に取るようにしましょう。
眼精疲労に効果的「ビタミンB12」
ビタミンB12は、貧血予防に効果があり「赤いビタミン」とも呼ばれています。鉄にも貧血予防効果があるので、両方含まれている牡蠣は貧血ぎみの方にぴったりな食べ物です。
また、ビタミンB12は神経の発達にも関わっているため、脳の機能を正常に維持することができます。眼精疲労を改善する働きがあるので、仕事で一日中パソコンを使っている方にもぜひ摂ってほしい栄養素です。
牡蠣を使ったおすすめレシピ
続いては牡蠣を使ったおすすめレシピをご紹介します。
牡蠣ごはん
牡蠣としょうがを使った炊き込みごはんのレシピです。牡蠣の旨味がごはんに染み込んでたまらないおいしさです。
材料(3~4人分)
・お米……2合
・牡蠣(むき身)……10個
・昆布……1枚
・しょうが……1片
・うすくちしょうゆ……大さじ2
・酒……大さじ2
・みりん……大さじ2
・三つ葉……適宜
作り方
1.お米は研いでザルに上げておき、牡蠣は流水でやさしく振り洗いします。しょうがは千切りにしておきましょう。
2.炊飯器にお米と調味料を入れ、2合の目盛りまで水を入れて軽く混ぜます。昆布と牡蠣をのせて、 しょうがを散らして炊飯します。
3.炊き上がったら切るように混ぜて器によそい、三つ葉をのせます。
牡蠣のバターしょうゆ炒め
牡蠣をバターとしょうゆで炒めた、ごはんにもお酒にも合う一品です。バターのコクとしょうゆの風味がクセになり、お箸が止まらなくなりますよ。
材料(2人分)
・牡蠣(むき身)……10個
・薄力粉……適量
・バター……大さじ2
・しょうゆ……大さじ1
・にんにく……1片
・クレソン(お好みで)……適量
作り方
1.にんにくは薄切りに、クレソンはざく切りにします。牡蠣は分量外の塩をふって水洗いしてキッチンペーパーでしっかり水気を拭き取り、小麦粉を薄くまぶしておきましょう。
2.フライパンを中火で熱してバターを入れ、にんにくを炒めます。香りがたったら牡蠣を入れて両面を焼きます。
3.しょうゆを加えて軽く炒め、お皿に盛り付けてクレソンを添えます。
牡蠣パスタ
牡蠣の風味がギュッと詰まった豪華なパスタです。牡蠣のクリーミーな味わいとにんにくの香りが効いた、奥深い味わいです。
材料(2人分)
・牡蠣(むき身)……10個
・パスタ……140g
・クレソン……1束
・にんにく……1片
・赤とうがらし……1/2本
・白ワイン……大さじ3~4
・塩こしょう……適量
・小麦粉……適量
・オリーブオイル……大さじ2~3
・バター……大さじ1
作り方
1.牡蠣に塩こしょうをふって下味を付け、小麦粉を薄くまぶしておきます。クレソンはざく切り、にんにくはみじん切り、赤唐辛子は種を取って小口切りにします。
2.熱湯に塩(分量外)を入れ、パスタを時間通りにゆでます。
3.フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火にかけ、軽く炒めたら赤とうがらしと牡蠣を加えます。牡蠣の両面にこんがりと焼き色を付け、一度取り出しておきます。粗熱が取れたら4等分に切っておきましょう。
4.3のフライパンに白ワインとパスタのゆで汁大さじ3~4を加えて火にかけ、フライパンに残った牡蠣の旨味をこそげ取ります。しっかり煮詰めて塩こしょうで味を調整し、火を止めます。
5.バターと牡蠣を加えて予熱でなじませ、ゆで上がったパスタを加えます。クレソンとオリーブオイルを入れて軽く混ぜ合わせ、お皿に盛り付けたら完成です。
まとめ
牡蠣には肌荒れ改善や貧血の予防、眼精疲労の改善など、美容や健康に嬉しい効果が盛りだくさん。一粒に栄養素がたっぷり詰まった優れた食品です。今回ご紹介したレシピを参考に、おいしい牡蠣料理を作ってみてくださいね。
執筆者プロフィール
安達春香
3年間栄養士として老人ホームや保育園で実務経験を積んだ後、管理栄養士免許を取得。食品会社での研究開発に携わったことも。現在はフリーランスのWebライターとして、栄養に関する記事を専門に扱い、数多くのメディアにて執筆。難しく答えの出にくい栄養に関する知識をわかりやすく伝えることをモットーに活動中。