「ピラティス」と「ヨガ」 どっちがダイエットに効果的⁉
痩せたい気持ちはあるけれど…
ハードなトレーニングヤジョギングは苦手!
食事制限は長く続かないから、もっと健康的に痩せたい!
そんなときにおすすめなのが「ピラティス」です。
マドンナなどの海外セレブたちが体型維持やダイエットのために取り入れていることから、ブームに火が付いた方法で、先日紹介させていただいた「ヨガ」とともに根強い人気があります。
体を動かすだけでなく、継続した体づくりをすることができると話題で、脂肪がつきやすくボディラインの気になる女性にはうれしい健康方法です。
そこで、今回はそんな「ピラティス」について、ヨガと比較しながら詳しく見ていきたいと思います!
ピラティスとは?
雑誌やSNSなどのメディアに「体幹運動で痩せる!」と大きく取り上げられたことで、日本でも注目されるようになった「ピラティス」。
この「ピラティス」とは、1920年代にジョセフ・ピラティス氏によって考案されたエクササイズで、必要な筋肉を育て、体型や姿勢にもアプローチしていくものです。
「西洋のヨガ」ともいわれているピラティスですが…
もともとは、第一次世界大戦で負傷した兵士たちのリハビリのために考案されたもので、ダイエット目的ではありませんでした。
しかし、“体を支える筋肉を鍛えて、心身ともに健康になる”という点でリハビリ運動であったピラティスをダイエットに応用することができたのです。
また、負傷した兵士でもできるトレーニングであったことから、現在では子供からお年寄りまで多くの方が、無理なく安全に行うことができるものになっています。
つまり、ピラティスとは…
体幹やインナーマッスルを鍛えてバランスのとれた体にすることを目的とした、年齢や性別、運動歴を問わないトレーニング方法です。
ピラティスの種類
ピラティスには主に3つのタイプに分類されます。
マットの上で行うピラティスで、全身を満遍なく鍛えていくことができます。
マット以外にも、大小のサイズのバランスボールや、ゴムベルトなどの補助器具を使って行う場合もあります。
マットピラティスの補助器具ではなく、リフォーマーやチェア、トラピーズテーブルなどの大きいマシンを用いて行います。体が不自由な人に対しての動作支援や、アスリート選手などの負荷トレーニングなど、使い方や種類によってそれぞれの人に合ったトレーニングを行うことができます。
ピラティスをアレンジしたもので、「ボディメイクピラティス」ヤ「マタニティピラティス」、「シニアピラティス」、「ヨガラティス」などがあります。
基本はピラティスですが、行う目的に合わせて内容が少し変わっています。
ピラティスの効果
ピラティスの定義やピラティスの種類について紹介してきましたが、実際のところピラティスに期待できる効果はどのようなものなのでしょうか?
上の図は、ピラティスによる体への影響を簡単に表したものです。
ピラティスは、「胸式呼吸」と「その呼吸に合わせた運動」からできており、これらを同時に行うことで、身体の芯にあたる「体幹」を鍛えていきます。
この体幹が鍛えられることで、代謝が上がり、体のバランスが良くなります。
また、「動く瞑想」とも呼ばれているピラティスは、呼吸を重視した運動であるため、交感神経が整いストレス解消にもつながります。
さらに、代謝が上がり、体のバランスが整えられたことで、慢性的なコリやハリの改善、姿勢やボディラインの矯正にもつながります。
このように、ピラティスは体だけでなく心にも効果的に作用し、無理なく続けることで、健康的で美しい体づくりを行うことができるのです。
ピラティスとヨガの違い
ここまで、ピラティスについて詳しく見てきましたが、ヨガとの違いはいったいどこにあるのでしょうか?
上の図は、ピラティスとヨガの違いを項目ごとに表したものです。
まず、注目すべきポイントは…
それぞれのトレーニングができたきっかけが大きく異なっていることです。
そのため、それに付随する目的も異なり、鍛えるために重きを置く部分にも違いが出てきます。
また、どちらも深い呼吸ともに心身を健全な状態に整える点では同じですが、呼吸方法が異なっているため、整える神経も変わってきます。
ヨガの呼吸方法である「腹式呼吸」は、お腹の奥の方から深く呼吸することで、深呼吸などをする際に私たちが行っているものです。
息を吸い込むことでお腹が膨らみ、吐き出すと同時にお腹がへこみます。このような深い呼吸は、副交感神経に作用し、リラックスすることができます。
それに対して、ピラティスの呼吸方法である「胸式呼吸」は、胸を膨らませるような普段の無意識の呼吸に近いもので、意識的に呼吸を行うことで頭の回転を良くして、すっきりとした気分になることができます。
このように、ヨガとピラティスにはそれぞれの特徴があり、動きや使うものが似ていても、その目的や効果が違ってきます。
これから新しくピラティスやヨガを始める方は、これらの違いを意識して自分に合ったものを選んでみてください!
ダイエットに効くのはどっち?
どちらも、呼吸を意識しながら体を動かす運動であり、ダイエット効果もあると話題のトレーニングですが、どちらの方がダイエット効果が高いのでしょうか?
ダイエットを行う目的や状況によっても異なりますが、基本的にはシェイプアップ効果も高く、ボディラインの矯正が期待できるピラティスの方がダイエット効果が高いといわれています。
体幹を鍛えることで、体内の臓器をもとの正しい位置に戻すことで、それぞれの臓器の活性化につながり、代謝がよくなるだけでなく、筋力アップにもなるのでメリハリのある健康的なスタイルを目指すことができます。
実際に、ダンサーやモデルの方がスタイルヤ筋力の維持のためにピラティスを行っていることが多く、体幹やその周りの筋肉を鍛えることがダイエットに効果的だと考えられます。
ストレス解消に効くのはどっち?
体だけでなく、心も健康的になるというイメージの強いピラティスとヨガですが、ストレスの解消にはどちらの方が効果的なのでしょうか?
どちらも体を動かし、呼吸を意識していくので、ストレス解消にはつながりますが、中でもヨガの方がストレス解消に効果的だといえます。
ヨガは、もともとインドの思想体系に根ざした修行法・治療法です。
そのため、スピリチュアルな精神にアプローチするような部分が多く、体の柔軟性やバランス力を鍛えるだけでなく、心の部分にも幅広くアプローチしていきます。
ヨガをやっているときにはほかのことを考える必要もなく、心身ともに力を抜き、落ち着くことから始めるので、ストレス解消にも大きな効果が期待できます。
ピラティスの基本姿勢
ここでは、今まで詳しく見てきた見てきたピラティスの基本姿勢をちょっとだけ紹介していきたいと思います。
ぜひ、やってみてください!
まずは呼吸方法から見ていきましょう。
基本となる呼吸方法
1.背筋を伸ばし、骨盤を床に立てるような気持ちで胡坐をかきます
2.右手を胸部に、左手を腹部に当て、肩の力を抜いて下げていきます
3.腹部から胸部へと空気が入っていくのをイメージしながら、鼻から息を吸います
4.口から少しずつ空気を吐き、胸に集まった空気を吐き切ります
5.骨盤の方に力を入れて、体の芯から押し上げるようなイメージで腹部から胸までのすべての空気を吐きます
6.3~5の呼吸方法をゆっくりと繰り返します
この呼吸方法を行うことで、ピラティスの基本を身に着けることができます。
この基本となる呼吸方法を基本姿勢で行います。
それでは、実際の姿勢について見ていきましょう。
基本姿勢「ニュートラル・ポジション」
1.仰向けになり、手のひらを床につけます
2.両足は肩幅に広げ、膝を軽く曲げます
3.かかとと膝、お尻でつくる三角は床に平行な状態をキープします
4.背中が反りすぎないように注意し、背骨と首が自然なアーチを描くような姿勢で、先ほどの呼吸をゆっくりと繰り返します。
この姿勢が基本となって、基本の動きである「Cカーブ」などを行います。
ヨガと違って、ピラティスの場合は、呼吸を行いながら常に動いているようなトレーニング方法であるため、姿勢や動きを意識することがあっても、ポーズの名前を覚えたり、ポーズの完成形ばかりに気を取られることはありません。
トレーナーや先生の動きや力の入れ方、抜き方などを意識して、必要な筋肉を鍛えていきましょう!