【医師監修】40代で老眼?早く認めたほうが眼にもいい?そのメカニズムと対策について解説
最近、近くにあるものが見えにくいと感じることはありませんか?
その時ふと「老眼」という言葉が脳裏に浮かんでも、老眼なんてまだ早すぎる、自分には関係ない、と思いたいかもしれません。
ですが、眼は生活をする上で80%の情報を取り入れるとても大切な身体の一部分。
早いうちから老眼に対する知識を持ち、老眼が早く進まないように気を付けることでその進行を制御することができるかもしれません。
そこで今回は、眼の専門医監修のもと、老眼のメカニズムと老眼を認識したときどんな行動をとるべきかなどについてお話していきたいと思います。
まずは老眼について知ろう
老眼=近くが見えずらくなる、と思っている方がほとんどかと思います。
予防をするためには老眼についてより詳しく知っていきましょう。
ここでは、老眼とはいったい何なのか?というところから、いつから発症するのか、どんな症状があるのか順番にお話していきたいと思います。
老眼とは?
人間は通常、眼の中にある水晶体という部分でピントを調節します。
水晶体は近くの物を見るときと遠くの物を見るときとでその厚さを変えているのです。
しかし、年齢を重ねるごとにその水晶体は硬くなってきます。
年を取るにつれて、お肌の潤いが失われて弾力性が衰えるのに似ていますね。
ピントを合わせる毛様体筋というものの動きは変わりませんが、硬くなった水晶体はピントを合わせるのに時間がかかったり、うまくピント調節することができなくなります。
それが「老眼」です。
老眼の症状は遠視とよく似ていると感じますが、その原因と症状は少し違います。
遠視はほとんどの場合、眼軸長という角膜から網膜までの長さが短すぎて起きるものです。
このような遠視は、遠くを見たときにピントが網膜より後ろに合ってしまうためぼやけて見えます。
その遠視の人の場合でも、通常は無理やりピントを調節して、見えるようにつじつまを合わせています。
そのため、基本的に疲れを感じやすい目といえます。
重い荷物を背負って長い距離を歩くようなものです。
また、近くを見るときはさらにピントを調節して光を強く屈折させなくてはならないため、長くみていると強く疲れを感じます。
老眼は近くだけが見えにくいのに対して、遠視は近くも遠くもほんとは少し見えにくいのです。
40歳くらいまではピントを頑張って合わせることができるので、その時点までは遠視の人は“目がいい”といわれるわけです。
40歳以降になると、ピント調節機能も限界を迎えるので、近視の人に比べて遠視の人は疲れを感じやすくなります。
いつから発症するの?
老眼の初期症状は40代に入ったあたりから出始めるのが一般的と言われています。
ですが、人それぞれ眼の状態には個人差があります。
現代ではパソコンやスマートフォンなどの情報機器の使用で若い頃から眼を酷使し続けていると、早いければ20代でさえも発症を感じる場合もあるようです。
特にスマートフォンは見る距離が近く、長時間にわたって使用することが多く、老眼を感じやすくなります。
「スマホ老眼」なんて言ったりもします。
反対に、50代でもたまたま乱視などによって特に不便を感じないという方もいるようです。
症状は?
老眼が始まった時に感じられる初期症状は以下のものがあります。
・小さな文字は離したほうが読みやすい
・薄暗い場所では小さな文字が読みにくい
・夕方になると見えにくい
・ピントが合うまでに時間がかかる
・肩こりや頭痛が始まった
・小さなものを見ると疲れる
・大きな文字を書くようになった
・長時間の運転をすると近くのものが見えにくくなる
これらはあくまでも初期症状であり、老眼のそのまま放っておくとひどい肩こりや頭痛、吐き気などの症状を引き起こします。
できるだけ眼に負担をかけないように、初期段階での対策が必要です。
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