【薬剤師執筆】その倦怠感、体内時計の狂いからきてるかも!?体内時計の乱れの兆候や対処法を解説

最終更新日:
【薬剤師執筆】その倦怠感、体内時計の狂いからきてるかも!?体内時計の乱れの兆候や対処法を解説

「最近疲れが取れない…」

「体調が崩れやすい…」

「理由もなく不安感がある…」

 

このようなお悩みをお持ちではありませんか?

 

実は、これらの不調の原因は“体内時計の乱れ”にあるかもしれません。

体内時計は、心身の機能を調節し、健康をサポートする重要な役割を果たしています。

 

今回は、体内時計の役割や体内時計が乱れているときの兆候、そして対処法までを徹底解説していきたいと思います。

体内時計の乱れとは?

体内時計の乱れとは?

体内時計は、24時間絶えず心身機能を調整しています。

では、体内時計は具体的にどのような役割を担っているのでしょうか。

体内時計が乱れるとどういう状態になるのか、併せて解説していきたいと思います。

体内時計による体温・代謝調整

体内時計の役割のひとつは、体温・代謝の調節です。

 

夜になると体温を下げ、休息する状態に。

朝になると体温を上昇させ、活動的な状態に。

 

このように、体内時計が体温を調節することで、私たちは「日中は活動」「夜間は睡眠」という生活を維持しているのです。

 

また、体温の変化は代謝にも関連しています。

朝に体温が上昇することで代謝が活性化し、エネルギーが効率的に使われるようになるのです。

 

もし、体内時計の乱れが起きている場合、体温調節がうまくいかず、日中に活性化するはずの代謝機能も衰えてしまっているかもしれません。

結果として、日中に倦怠感や眠気、疲労を感じやすくなってしまうのです。

体内時計とホルモン分泌

体内時計は、ホルモン分泌のタイミングも調整しています。

 

たとえば、体内時計が正常に働くと、夜にはメラトニンというホルモンが分泌されて眠くなるでしょう。

また、朝にはコルチゾールといったホルモンが分泌され、起床するために心身を準備してくれます。

体内時計の乱れが起きていると、これらのホルモンが正しく分泌されず、昼夜逆転などを引き起こす可能性も。

 

また、体内時計はストレスホルモンの調節にも関わっています。

体内時計の乱れは、睡眠不足によってメンタル面を損ねるだけでなく、ストレスホルモンの調節がうまくいかなくなることでストレス耐性を低下させる原因にもなるのです。

体内時計の乱れが起きている兆候チェックリスト

体内時計の乱れが起きている兆候チェックリスト

では、実際に体内時計の乱れは、どのような症状を引き起こすのでしょうか。

チェックリストで自身の症状を確認してみましょう。

 

眠れない夜が増えた

朝がツラく、目覚めが悪い

食欲が増して体重が増え、困っている

集中力が低下し、イライラしやすい

月経不順や生理痛が増えた

元気な日とそうでない日の差が激しい

食事のタイミングが不規則

理由もなく不安を感じることが増えた

肌荒れや吹き出物が増えた

便秘気味、もしくはおなかを壊しがち

 

いかがでしたか?

3~4個以上当てはまる場合、体内時計が乱れている可能性があります。

体内時計を整えるために、セルフケアを試してみましょう。

 

また、ツラい症状が続いている場合は、症状に合った診療科を受診することも検討してみてください。

体内時計の乱れに対する対処法

体内時計の乱れに対する対処法

ここでは、体内時計の乱れに対してできるセルフケアを解説していきたいと思います。

1.食事で体内時計の乱れを整える

食事の工夫は、体内時計の乱れを整えるために有効です。

以下のポイントに気をつけてみてください。

 

朝食を摂る:朝食は一日のスタートを切る重要な食事です。

朝にしっかり食べることで、体内時計にスイッチが入り、日中を活動的に過ごすことができます。

 

夜食を控える:夜遅くの食事は消化に負担をかけ、睡眠に悪影響を及ぼすことがあります。

睡眠の質が悪くなると、体内時計の乱れを引き起こす原因となります。

夜遅くに食事を摂る際は油っぽいものや砂糖たっぷりの重たい食事は避け、できるだけ早く夕食を済ませましょう。

 

リラックス効果のある飲み物:寝る前にハーブティーなどノンカフェインの香りが良い飲み物を飲むと、リラックス効果が得られます。

良質な睡眠を誘い、体内時計を整えるのに役立つでしょう。

2.規則正しい生活リズム

規則正しい生活リズムを意識することは、体内時計の乱れを解消するサポートとなります。

以下のポイントに気をつけてみましょう。

 

朝起きたらカーテンを開ける:起床時に日光を浴びることで、体内時計をリセットすることができます。

朝起きたら必ずカーテンを開け、日光を浴びるようにしましょう。

休日でも極端な寝だめは避け、生活リズムを崩さないようにすることが大切です。

 

ブルーライトを避ける:スマートフォンやコンピューターなどの画面から出るブルーライトは、睡眠を誘導するメラトニンの分泌を妨げます。

寝る前にはなるべく浴びないよう気をつけましょう。

 

寝る前のリラックスタイム:寝る前にリラックスする時間を設け、良質な睡眠を誘いましょう。

読書、ストレッチ、瞑想などを行ったり、ハーブティーを飲んだり、自身に合ったリラックス方法を見つけてみてください。

3.漢方薬を活用する

セルフケアを試しても日中の倦怠感が改善しない、という人は漢方薬を活用するのもひとつの手です

 

漢方薬のなかには「倦怠感」に効果が認められているものもあります。

 

漢方薬では倦怠感に対して、足りない栄養を補うだけでなく、消化・吸収の機能を改善し、必要なところに栄養を届ける手助けをしてくれるので、根本から疲れやだるさの改善を目指すことができます。

 

また、精神的なストレスから生じる疲れには、「ストレスで乱れた自律神経を整える」「睡眠の質を上げてストレスを改善する」などの作用がある漢方薬を選びます。

 

自然由来の治療薬である漢方薬は、一般的に副作用が少ないとされています。

さらに、ひとつの症状に強い効果を発揮する西洋薬とは違い、体質の根本的な改善を行うことを目的としているのも漢方薬の特徴です。

 

<倦怠感におすすめの漢方薬>

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

 

胃腸の調子を整えて元気を補い、倦怠感を改善する漢方薬です。

消化吸収機能を整え、回復力を補うことにより、風邪を引きやすい人にも用いられています。

 

人参養栄湯(にんじんようえいとう)

 

倦怠感や手足の冷え、貧血に用いられる漢方薬です。

カラダを温め、血流を促して全身に栄養を届けることで、疲労倦怠や体力低下、貧血などを改善します。

 

倦怠感やメンタルの不調などから解放され、より健康的な生活を目指しましょう。

 

<参考サイト>

 

あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=21243ze0kire0045

まとめ

体内時計の乱れは、日中の倦怠感やメンタルの不調を引き起こし、生活に影響を与えます。

体内時計の乱れが起きている兆候がある場合、食事の工夫や生活リズムの改善、漢方薬などの対処法を活用しましょう。

 

体内時計を整えて、輝く毎日を目指しましょう!

この記事を書いた人

この記事を書いた人

あんしん漢方薬剤師

藤田 佑莉(ふじた ゆうり)

 

北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。

漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。

掲載日:

CATEGORY